109(マルキュー)ブランドが変える?メンズマーケットのスピード
3日の日経新聞、4日の日経MJ、繊研新聞の都心商業施設初売り関連記事によると、予想通り、今年2日の初売りバーゲンは、景気回復、冬物好調の波に乗って、百貨店では各社軒並み前年対比2桁増の大盛況。
特に、伊勢丹新宿は、大型福袋を4日発売にずらして、冬物セールだけで勝負したにも関わらず、開店前に1万6千人が並び(前年比千人増)、単日売上新記録は、ほんとに立派だと思います。私の友人もセールに行ったが、品薄気味、とぼやきながらも購入した、と言っておりました。
それを上回るのが、ご存知、渋谷109(マルキュー)、開店前に3万人が並び、11時の開店を8時15分に早め、過去最高の昨年並みの売上を記録したそうです。
毎年、業界では、話題性の高い109ですが、今年もやってくれそうです。タイトルにあるように、マルキューブランドが、メンズに進出、メンズマーケットのサイクル、スピードの常識を覆そうという動きがあります。
90年代、109系ブランドが韓国を生産背景として行なったQRが、現在のヤングレディースマーケットの短サイクルMDの常識の引き金になったことは間違いないでしょう。
今やレディースマーケットでは、52週毎週変わる売り場で、最長でも8週間と言われるライフサイクルのファッション商品を企画から4週間以内追加なら1週間程度で店頭に並べるスピードを競っています。
そんな企画生産サイクルがレディースマスマーケットにも定着した今世紀の初頭に、当時、カジュアルチェーンのMD改革に取り組んでいた私は、ヤングメンズカジュアルメーカーの社長さんや幹部の方々と、議論を重ねていました。
顧客の来店頻度はまちがいなく高まっている、近い将来いずれはメンズもそうなるのでは、それに対して今、何が出来るか、と繰り返したものですが、ほとんどの方が、メンズは違う、との意見であまり話にならなかったのを覚えています。
しかしながら、ここに来て、雑誌レオン、伊勢丹メンズ新館改装から始まった一連のメンズブームは、昨年のゴージャス、セクシー系メンズファッションブームとなり、加えて、109系など既存レディースブランドが顧客の彼氏狙いという切口で、レディースの短サイクル、QR手法でクオリティより「スタイリング」や「鮮度」を重視するメンズブランドが今年、次々に立ち上がりそうな様相を呈してきたものです。
昨年の繊研新聞記事スクラップ(12月22日付)によると、すでにメンズラインを立ち上げているマウジーに続き、SWORD FISH(ソードフィッシュ)のフォーティフォーインターナショナル、JASSEE(ジャッシー)のジョーインターナショナル、GOA(ゴア)あたりがメンズブランドを立ち上げる予定。109メンズフロア計画もあるとか。
また、最近の世間話では、すでに比較的マスマーケット狙いのレディースメーカーさんのところにも、複数取引先からレディースと同じ手法でメンズを作ってくれ、という要望が来ていて、対応に迫られているとのことでした。
こだわり、保守的と言われたメンズマーケットが、ヤングレディース同様、マルキューブランドの影響でスタイルとスピード重視の発想へと変わるのか?今年目が離せない注目の業界トピックの一つです。
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