片足陳列か、両足陳列か?
以前にこのブログで婦人靴の卑弥呼がクイーンズ卑弥呼での両足陳列のチャレンジについてエントリーしたところ、多くの方からコメント、リンク、アクセスをいただきました。
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本日の繊研新聞に、卑弥呼が百貨店の婦人靴売り場でも始めた両足陳列について、賛否両論があることが記事になっていました。特に百貨店のバイヤーのインタビューが中心のようですが、記事にあった「片足陳列にするメリット」、「両足陳列のデメリット」を整理すると次の通りとなります。
「見た目が格段に美しい」
「片足の方がきれいに並べられるので、見つけることと選ぶ楽しみを提供できる」
「この靴のXXサイズが欲しいという注文から、婦人靴の接客は始まるもの」
「片足の方が陳列できる型数が多くなる」
「盗難防止(片足では万引きもしまい)」
「両足出し=納品という取引慣習」・・・これは委託販売で返品を想定している模様。
「(両足陳列で)他のお客が試し履きした靴は買わない」
なんか、いずれも、売る側の先入観や都合が多いような気がします。
一方、同記事内の両足陳列推奨者は、
「接客を嫌がるお客さんも少なくない」
「在庫の品だしで顧客をお待たせすることがなくなる」
以上顧客のストレスフリー。
「陳列できる型数は減るが、その分お客さんを惑わせない絞り込んだ提案ができる」
「両足がある方が、コーディネート含めてお客さんに商品のイメージを掴んでもらいやすい」
こちらの方が断然お客さんの視点に近い、と思うのは私だけではなく、リンクやコメントを頂いた、多くの業界外の方が同感されています。
接客を前提にして、いきなり声をかけてしまうお店では、「お客さんは売り場がどんな状態であることが心地よいか」という、ある意味、購買の決定的な要因をもたらすことが一方通行で見えなくなってしまう危険性をはらんでいると思います。しばらく、そっとしておいてさりげなく見ているとお客さんがいろいろなヒントをくださるということは、プロなら経験済みのはずです。
この片足陳列か両足陳列か、売り手が顧客の視点に立って、顧客の購買行動を考えるためのいい事例の一つだな、と思いました。
それから、靴売り場への要望もう一つ。もっと全身が見える鏡をたくさん置いて欲しいですね。柱や壁は全部鏡でもいいくらいです。
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