カルディコーヒーファームに見る店頭エンターテイメント
1月13日の日経MJの一面は、コーヒー豆と輸入食材を販売する、食のワンダーランド、カルディコーヒーファームの特集記事でした。
実は、私は、10年来の大のカルディファンなので、楽しく記事を読ませていただきましたが、同ショップの魅力数あるなかで、その筆頭はなんといっても店頭のコーヒー試飲サービスでしょう。
全国80店舗で(もうそんなにたくさんあるんですね)元気な女性スタッフがリズムのある声出しをしながら小さな紙コップで自慢の入れたてコーヒーを薦める姿は、ローコストオペレーションにもかかわらず、同社が昔からこだわり続ける店頭のエンターテイメントです。
けして「タダ」だからではなく、活気があって、いつもワクワクしながらお店の中に入ってゆくお客さんは私だけではないと思います。
そんなカルディを見ていると、ファッションストアであってもワクワクさせながら店内に誘導する店頭演出は大切なことだと常々思います。
私の事務所がある原宿竹下通りでも、ティーンズカジュアルのjam☆pixy(ジャムピクシー)や古着のサンキューマートは、2階という絶対不利な立地をものともせず、毎日朝から晩まで、看板や商品を持った元気なスタッフがお店にお客さんを誘導しています。いつも、う~ん、あのスタッフは人件費って考えちゃいけないんだろうな。広告宣伝費?あるいは・・・なんて考えながら見ています。
また、ショッピングセンター内でも、普通、ファッションストアは、繁忙時間に品だしはご法度、接客に集中せよと思われがちですが、あえてその時間を見計らって店頭に新着商品を出すことを奨励している売り上げ絶好調の有名レディースショップもあります。品だしをしていると、そばからお客さんが集まって来て、次々に売れてしまう、そんな店頭エンターテイメントを通じて演出されるスタッフとお客さんのコミュニケーション。
きっとストアポジショニングの一部に違いありません。
商売をしていると、いつもお客さんって本当に新鮮で活気のあるお店が好きなんだなあ、と体感します。ワクワクするようなお買い物体験を常に求めているんだなぁ、と。
今回ご紹介したお店とは表現の仕方は違っても、今日も店頭でお客さんをワクワクさせる演出、工夫・・・いつも何か考えてお仕事してますか?
皆様の応援が毎日の活力になります。
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Comments
いつも楽しく拝見させていただいております。
jam☆pixy(ジャムピクシー)さんは同じアパレル店として1つのベンチマーク店舗でしたが、今は民事再生中・・・。一時は100店舗近く出店をされていたと思います。
当然ながら安さだけ(当然いろいろな努力があったと思いますが)では生き残れないファッション業界の厳しさを感じながら、常に模索をしております。
Posted by: sou | November 20, 2010 01:03 PM
souさん
おっしゃるとおり、安さは勢いづけには必要だったかもしれませんが、それだけではいけないことは間違いありません。
また、アパレルが在庫でおかしくなるのに対して、小売は投資(出店)でおかしくなるものです。
身の丈にあった出店の精度、しくみの構築、そしてなにより人材の育成が大切だと思います。
Posted by: taka | November 22, 2010 12:33 AM