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April 04, 2006

H&M(エッチアンドエム)の海外市場攻略手法

 4月3日の繊研新聞にスペインで急速に拡大をしているスウェーデンのファストファッションの雄、世界第三位のSPA企業、H&M(エッチアンドエム)の記事を読みました。

 何年間も連続で経常利益前年対比120%超を更新し続ける北欧のハイスピードカンパニーは、05年で世界22カ国、1193店。同社の今年の新店出店計画は150店舗ありますが、アメリカ、ドイツの次の集中攻略国としているのが、ZARA(ザラ)やマンゴを擁するファッションSPA王国、スペインです。

 00年に初出店をしてから、これまでに50店舗をハイピッチで出店、記事の内容を整理すると同国を攻略せんとするH&Mの戦略は次の通りとなります。

1.既にドメスティックのファッションSPA企業が受け入れられている下地を利用し
2.マーケットにあわせ、既存のSPA企業の隙間を埋めるような商品戦略で
3.矢継ぎ早に多店舗化をし、あっという間に市場に浸透する

なるほど・・・気がついたら外堀を埋め、いつの間にか隣にいる、王道の手法を知り尽くし、その間隙を突き、裏をかく、まさしく典型的な「ゲリラマーケティング」の手法で、アメリカ、スペインを翻弄しているわけですね。同社のIR情報によると、今年は、ギリシャ、中東2カ国(中東はフランチャイズで)へ進出するとのこと。

 地政学をよく理解するスウェーデンのファストファッション企業は、世界2番目の市場だからと言ってそうやすやす極東の日本へはやってこないとは思います。しかしながら、同社のスペイン攻略手法を見ると、ないようで隙間の多い日本ファッションマーケットは、照準を定められたら意外と手玉に取られてしまうかも、と思ったりもします。

 今月24日にオープンする同じスウェーデンのIKEA(イケア)はある意味、その試金石になるかもしれません。

 PS. そういえば、今月末まで、明治神宮外苑(いちょう並木通りですね)で、IKEAの店舗の見所である、インテリアデザイナーがデザインする14の「提案部屋ブース」を見ることができるイベントが行われているそうです。船橋OPENまえにちょっと一度覗きに行ってみましょうか。 関連サイト

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