卒業しても等身大でとらえる、アパート・バイ・ローリーズ
本日(5月29日)の日経MJ、「ブランド深化論」のコーナーにローリーズファームでお馴染のポイント社の新業態、アパート・バイ・ローリーズの記事が掲載されています。
同社は、当ブログでも何度かご紹介していますが、「商品開発は顧客と同じ目線と感覚を持つ人が担うべき」という方針を持ち、それぞれのブランド業態が狙うターゲット客層と同じ世代、ライフスタイルを送るスタッフを開発責任者にあてる、いわゆる「等身大MD」を身上にしていることで有名な会社です。
10代後半から20代前半の女性をターゲットとする同社の基幹業態、ローリーズ・ファームをご自身の等身大MDで大当たりにしてみせた山崎裕美さんも、いまや30歳を超え、デザインというよりは、マネージメント側に回っていた矢先。古くからのローリーズファンからも、もう「若すぎて着れない」という声もあがっていたところで、業態成熟期もにらんで、再び、山崎さんを等身大の開発責任者に、30歳前後の同ブランドの卒業生を対象に立ち上げられたのが、アパート・バイ・ローリーズになるわけです。
記事によると、同新業態は、この春、3店舗をオープンしJR系のルミネなどで好調な滑り出し、とのことで、何よりだと思います。
21世紀のファッション流通最大の課題は、「生活者とつくり手の距離をいかに縮めるか」にあると思っています。距離とは、流通の複雑さの解消だけではなく、当然のことながら、時間(スピード)、そして生活感覚こそ重要な要因であると考えます。
ポイント社もこの課題に、ひたむきにチャレンジしている会社のひとつですね。経営者が環境を作って、社員がいきいきと仕事をし、伸びてゆく。そんな人を育てる会社が素直に儲かる業界であってほしいな、と常々思っています。
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Comments
takaさんの常々おっしゃる「等身大MD」は全くを持って正論と思います。
ファッション業界にて細々と「独立業者」として活動する身になった現状において、レディース比率の高い業界を省みると当方が若い専門学校を出たMDやデザイナーと商談していくのは厳しいかなと思う今日この頃です。
商談室を見渡すとやはり20~30前後の営業マン(ウーマン)が相手をしている風景を見ると確信に変わっています。
企業と言う組織体を顧えみると20~30代前半を「ソルジャー」←(偏見はお許し下さい)としてアパレル企業の営業を担当して40才過ぎからはマネージメントを主体とするOEM会社や商社が多いのはなるほど納得がいきますね。
takaさんもきっとこの辺を考慮されて「独立起業」されたのではないでしょうか。
まあ、いずれにしても、ファッション業界は小粒でも「ピリリと辛い小粒な企業」が先導役を務める事によって変革をしていくべきと思います。
Posted by: 桑田 | June 04, 2006 07:12 PM
桑田様
コメントありがとうございます。
いずれも、ごもっともですね。
時代に対応して、役割を変えながら、生涯現役と行きたいところですね。
これからもよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | June 05, 2006 10:12 AM