しまむら参戦で郊外靴流通が熱くなる
5月16日の日経新聞に、ご存じ日本最大、グループ1200店舗超のファッションチェーンストアー「しまむら」が、靴専門1号店を激戦西東京青梅地区に出店して、チェーン展開に乗り出したことに関連する記事が掲載されています。
記事によると、店名は「ディバロ」。中国への委託生産、輸入販売をするパンプス、サンダル、ミュール、スニーカーなどを130坪の売り場(しまむらの半分以下)で展開、100店体制をめざすとのことです。
注目の価格はサンダル1000‐1900円、本革2900‐3900円など百貨店価格の1/10を想定しているとのことです。
しまむらは、分社化しているジーニングカジュアル業態、アベイル(150店舗、年商330億円)やしまむら本体でもこれらの靴の販売はウォーミングアップ済で、これから東京靴流通センターのチヨダ、ABCマート、ユニクログループのワンゾーン、イオンのニューステップとツルヤ(アスビー)連合、イトーヨーカドーが展開を始めたフットキューブなどとの郊外靴流通戦争に参戦することになります。
しまむらの勝ち目は?・・・大いにあり、と見ました。その理由は
1.ファッショントレンドに合わせた生活者の履物購買頻度は高まっているにもかかわらず、靴業界のMDサイクルは対応が遅れていること。しまむらは衣料同様一回投入、売り切り、新しい商品を次々に被せて行く手法を取るそうです。
2.しまむらのサイズ在庫管理のノウハウや店間移動のインフラは、ハイスピードで売り場の鮮度を維持し、既存靴流通の商品回転をはるかに上まるであろう。最大手のチヨダですら、ようやく最近POS導入を決めた状況。
3.ローコストオペレーションによる低価格の実現。しかし本革となると輸入規制=関税輸入割当(TQ)問題が懸念されます。もっとも、ファストファッション的品揃えであるならTQの影響を受けない「合皮(ケミカル)」で十分かと思います。
一方、スニーカーはある程度NB(ナショナルブランド)に頼らざるを得ないと思いますが・・・。
4.しまむらの他業態(アベイル=ヤング、メンズ、キッズ、バースデー=ベビー、シャンブル=生活雑貨)との共同出店で自前ファッションパワーセンターの完成。これから開発が加速する他の近隣型SCやSuCに負けない集客力がつく?
後発ながら婦人ものを核にしたダークホースにして本命になりうる企業の参入で、郊外靴流通再編の役者がそろった、という感があります。
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Comments
takaさん、トラックバックさせて頂きました。
いつもながら具体的な内容で驚きです。
今後ともよろしくお願いしますj
Posted by: 上嶌 | May 17, 2006 09:04 PM
上嶌さんこんばんわ
コメントありがとうございました。
しまむらはファッション流通のオペレーション上のベストプラクティスであることは間違いありません。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | May 17, 2006 11:37 PM