プレミアムジーンズの源流、キャピタル
5月22日の日経新聞、「旬の人」のコーナーに、国産プレミアムジーンズ、KAPITAL(キャピタル)の平田社長のインタビュー記事が掲載されていました。(注:KAPITALはスペルミスではありません。ブランドは「KAPITAL」、社名は「CAPITAL」。意図的に。)業界では知る人ぞ知る有名なアルチザンにして起業家。
昨日の「Made in Japan」の話題ではありませんが、キャピタルは、もともと世界のプレミアムジーンズ生産の中心地、岡山県倉敷市児島で20年前にミシン一台からスタートした加工ものデニムを中心としたOEM(相手先ブランドによる受注生産)メーカーでしたが、10年前から自社ブランドを立ち上げ、全国10店舗、10億の売上にまでなったとのことです。東京でも恵比寿、白金、今年3月には六本木ヒルズに入居するまでになっているのですね。
平田社長が取り入れた本藍で48回も染めて色落ちさせたり、サンドブラストや漂白剤を使ったこだわりのヴィンテージ加工技術が、国産デニムブランドのみならず、欧米の著名ジーンズメーカーに取り入れられているのは業界も認めるところ。
アメリカ西海岸のプレミアムジーンズの中には、岡山の生地を使い、アメリカで縫製され(この時点でMade in USA)、児島にヴィンテージ加工に出され、アメリカに戻され、販売されているものも少なくないと聞きます。
世界の「ファッションジーンズ」の歴史と進化、すなわち、多くのメーカーがリーバイスの下請けから始まり、リーバイスの物まねを行いながら自社ブランドを立ち上げ、マス路線、こだわり路線それぞれの道をたどって、昨今のプレミアムジーンズブームに至るまで・・・キャピタル=平田社長が影の立役者として、世界のジーンズに影響を及ぼしていると言っても過言ではないかもしれません。
記事の最後に「最近は、手間の度合いに反してあまりに高価なジーンズが多いので、価格破壊をするのが次の目標」とのこと。価格破壊?・・・もちろんここまでやってこの価格?という価値あっての話だと思います。
世界に冠たる国産デニムの歴史を支えるキャピタル、これからもどんな「作品」が産み出されるか楽しみにしたいと思います。
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