小口多頻度運送の時代
5月7日の日経新聞のファミリー経済「エコノ探偵団」に、生産が増え続ける段ボールに関する調査記事が掲載されていました。
「段ボール」と「ファッション」は関係ないように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ファッション業界で、段ボールと「お友達」でない人はいないと思いますので、話題にしてみたいと思います。
記事によると、2001年から年々増え続けた段ボールシートの生産量は、2005年、137億2393万平方メートル(残念ながら、どれくらいすごいのかは想像つきません)で、2年連続過去最高を更新とのこと。
経済成長時代であれば、段ボールの需要が増えるということは、景気がよく、イコール商品の総出荷量が増えることを意味していたかもしれません。確かに、デフレ脱却がささやかれる昨今、景気は回復しているかもしれませんが、絶対的な「消費量」が増えたとは思えません。
答えは、流通関係の方ならお察しの通り、次のような流通の変化によるもののようです。
○ビールはビン(ケース配送;回収)から缶(段ボール配送;行ったきり)へ
○清涼飲料水は缶から容器の大きいペットボトルに形状が変化し、
大き目の段ボールが必要に
○通販、ネットショップが増え、個人宅へも段ボールが
○コンビニが先鞭を切って、大手スーパー、ドラッグの毎日発注毎日小口配送に対応
するために、小さな段ボールの需要が増えている
いろいろありますが、少子高齢化による一回の消費量の減少やそれに対する企業の鮮度競争、スピード経営による小口多頻度運送の影響が一番大きいようです。
ファッション流通においてもご他聞にもれず、店頭に毎日(週5-6日)新しい商品やサイズ補充商品を届けられるかどうか?それによって、お客さんがいつお見えになっても新しい売場、商品が提案できるか?サイズ切れを限りなくなくすことができるか、が勝敗を決する時代になりました。倉庫と店舗を行き来する折りたたみコンテナ(オリコン)も普及してきましたが、やはり、これからも段ボールのお世話になる機会が減ることはないだろうな、と思われます。
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