2007年問題を前に・・・
先週の日経新聞や日経MJ(6月2日付け)に、スーパー88社が加盟する日本チェーンストア協会がスーパーなどで店長経験のある退職者(店長OB)を商店街活性化の指南役として無料で紹介する方針を明らかにした、との記事が掲載されていました。空き店舗へのテナント誘致、接客方法、商店街の販売促進などに活躍を期待をされている模様で、中心市街地活性化を目指す「まちづくり三法」成立を受けた措置のひとつとのことです。
60歳定年制の見直し措置によって、いわゆる2007年問題も若干先送りされるかもしれませんが、上記のような方策が有効か否かは別にして、有能な方が、定年退職を機にどのような身の振り方をされるかは、大きな消費者マーケットの出現というだけでなく、今後の産業界にとっても興味のあるところだと思います。
定年退職者に限らず、一線をリタイアした時の理想的な第二の人生として、ひとつ憧れている姿があります。
90年代の終わりにアメリカのベンチャー企業で1年ほど働いていた時のこと。小さなビジネスコンプレックスのカジュアルな事務所に、たまにボスに会いにやってくる白のワイシャツにネクタイをした、そこそこ体格のよい、落ち着いた雰囲気の60代のおじさんがいました。ボスに、今ちょっと手が離せないので、10分ほど相手をしていてくれないか、といわれ、同氏とお話をさせていただきました。
この方は、大手企業の経理部長を勤めた後、リタイアされ、同地(サンディエゴ)の100人ほどが集まる若手起業家の会合にオブザーバーとして出席し、そこに参加する何社かの経理事務を請け負っているとの話。契約時に各社と交わしたストックオプション契約を楽しみに毎日、時給6ドル程度で、若造に叱咤激励しながら働いているとのことです。
その後のボスの話によると、企業の第一線で活躍されていた経験があるからこそ、士業のように杓子定規にならず、前向きで的確なアドバイスが評判とのことでした。
短い間ではありましたが、若い連中ががむしゃらに伸びてゆくことを正しい方向に行くように、見守ることが今の俺の仕事だ、というような情熱のようなものすら感じたものです。同会合には、このような方が数名いらっしゃるとのことでした。
お金には困ってらっしゃらないからこそできることかも知れませんが、こんな話は、これからの日本でもありだろうなと思います。
日本の強みを知り、ご自身もがむしゃらにがんばってこられた団塊の世代の方々には、定年退職されても、悠々自適とは言わず、是非是非、まだまだ、事業育成・人材育成の分野でご活躍いただきたいなと思っています。
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