この夏、マドンナがH&M(エッチアンドエム)の顔に
6月8日付けのスウェーデン本社、世界22カ国で1200店舗を展開するファストファッションSPAの雄、H&M(エッチアンドエム;へネス&モーリッツ)社のプレスリリースによると、同社は、世界のスーパースター、MADONNA(マドンナ)と契約を交わし、主に、
○5月21日からスタートする彼女のワールドツアーのマドンナ本人およびダンスチームのOFF STAGE衣装の提供(同ツアーのON STAGEはジャンポールゴルチェとのこと)
○8月中旬のマドンナモデルのTRUCK SUIT(いわゆるウォームアップの上下)の発売と彼女による広告
の2点で提携したとのことです。
マドンナは、今年、47歳とは言え、世界でもっともファッションに影響というか、インパクトのあるファッションアイコンであることは、誰もが認めるところではないか、と思いますので、お金が動いているとは言え、H&M、さすがですね。
H&M(エッチアンドエム)は、ヨーロッパコレクションと同シーズンのファッショントレンドアイテムを低価格の素材に置き換え、タイムリーに市場最低価格で大量販売をしてしまうという、いわゆるファストファッションのZARAと並ぶ、世界最大業態のひとつ。ユニクロの柳井会長が戦々恐々としている日本でまだ見ぬ強敵の最右翼です。
H&Mはトレンドファッションが安いだけでなく、一昨年のカールラガーフェルド、昨年のステラマッカートニー、今年のヴィクター&ロルフといった業界がびっくりするようなデザイナーとの提携や、シンディ・クロフォード、ナオミ・キャンベル、昨年は疑惑で中止になったケイトモスなど、スーパーモデルを広告に起用するなどで話題づくりには事欠きません。
また、同社のメジャーどころでの話題づくりばかりが注目されますが、価格は安くても、生活者にファッションとしての安心感を与えるために、格式が高く、生活者心理が計算された店舗内装や、世界的なメジャーではなくても現地ではそこそこ知られた著名人にウエアを着てもらい、ライフスタイルを滲み出すタイプの広告シリーズは昔から地道にやっているようです。日本でユニクロが毎シーズン、芸能人や著名人を起用して一連の広告を打って話題を呼んでいますが、これらは、もともとH&Mのアイデアをベンチマークしたものとも聞いています。
”philosophy of diversity and fashion freedom”
H&Mがプレスリリースに使っている私も好きなフレーズです。
ファッションは一部の閉鎖的な人たちのものではなく、それを楽しみたい人、みんなのものである、と伝わってきます。
とても共感します。そして、このビジネス哲学がH&Mの世界での成長を支えている源だと思っています。
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