ライフスタイルセンターに期待
6月29日の繊研新聞の一面に今後開発が期待されるライフスタイルセンター(LSC)についての記事が掲載されていました。
LSCとは、アメリカで開発の進むSC形態で、小商圏、規模、オープンモール型、一応は食品スーパーが核テナント、と近隣型SC(NSC)に近い形態をとりながら、
○比較的所得の高い住宅地近くに立地(日本なら首都圏など)
○増えつつある高齢者のゆとりのある豊かな生活を視野に入れ
(日本なら団塊世代がターゲットですね)
○食品にしろ、飲食にしろ、生活関連消費財にしろ、一格上の品揃えを有し、
趣味関連も意識したテナントぞろえ
あたりで差別化しているNSCと言ったらいいでしょうか。特に定義はないようで、どうやら開発側が「他のNSCとは一味ちがうよ」と定義する場合が多いようです。
流通業界では2-3年前から専門家がその可能性を語っていましたが、今年の3月に玉川高島屋SCの開発でおなじみの東神開発が東京の立川に若葉ケヤキモールを出店したあたりから更に注目されてきました。
記事には、ららぽーとやファクトリーアウトレット開発でおなじみの三井不動産や記述の東神開発がそのセンスを発揮して開発しているLSCが先行している、とありますが、ネットで検索した情報を見る限りは、ケヤキモール以外の三井不動産が開発したものは既存の郊外大型SCが小ぶりになって、ちょっと箔を付けた程度のようです。
ケヤキモール自身は、月坪売上15万円を目安にしていて、3ヶ月を経過した今、当初計画どおりの推移とのことですから、さすがですね。
90年代後半にサンディエゴでたまに利用したいくつかのLSCの印象は、
○ナチュラルフーズや素敵なグルメDeliの豊富なスーパーが核
○輸入食材やキッチンウエア店(COST PLUSやTRADER JOE‘S)があって
○ホームファッション(BED BATH & BEYONDなど)も充実
などなど、環境も植木が多かったり、SC全体がナチュラルなカラーを意識的に使っていたと記憶しています。グルメ、安全食、クッキング、リラクゼーション、ギフト、トラベルなどがキーワードとして入っていたような気がしますね。
80年代、東京首都圏で言えば、国道16号線沿線に団塊の世代がマイホームを持ち、ロードサイドショップブームが起こったのも今は昔。
同世代のリタイヤが始まる2007年を迎えるにあたって、彼らには、食品スーパーがテナントを集めたNSCじゃ、ちょっと物足りないでしょうから、いけてるNSC=LSCを。
四半世紀の時を越えて、そういった立地が楽しいLSCで再開発されてゆくことを期待したいところです。
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Comments
はじめまして。
日本でもLSCの開発が進んでいるようですね。
アメリカもここ2、3年でLSCの数はかなり増えました。私もよくLSCに行くのですが、感心するのはそのエンターテイメント性です。別にショッピングをしなくても、そこにいるだけで楽しい作りにになっている。テナントももちろん重要なのでしょうが、LSC全体として顧客をどう楽しませるかということも非常に重要だと思います。
Posted by: Joe | July 07, 2006 04:30 AM
Joeさん、こんにちは
コメントありがとうございました。
品揃えのことばかり考えてきましたが、おっしゃるとおり、エンターテインメント性は極めて大事なことですね。
Joeさんのお近くのLSCではどんな演出がされているのでしょうか?
いろいろ教えていただければ幸いです。
これからもよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | July 08, 2006 03:09 PM