ファストリがHKジョルダーノに買収提案
8月5日の日経新聞にユニクロを展開するファーストリテイリングが香港のファッションSPA最大手、ジョルダーノ・インターナショナルに買収提案をしたという記事が掲載されていました。
その後、インターネットを中心にニュースを追っていましたが、どうやら、ファストリが香港株式市場でジョルダーノの株式買付計画を画策して、4日に、同株式が売買停止に至ったことによって、明るみになった話のようです。
ジョルダーノへの買収提案は複数企業から来ており、ファストリもその1社、ファストリ側もジョルダーノ側もその後、事実を認めており、ジョルダーノ側は、検討する立場にない、と拒絶した模様です。
ジョルダーノは、欧米企業からアパレル生産を受託していたメーカーが、その蓄積したノウハウを活用して1981年に香港でスタートしたベーシックカジュアルのSPA企業(いわばアジアのGAPです。SPA化した今でもメーカー・卸事業は継続しています)。現在、アジア・オーストラリア・中東など31の国または地域に約1600店舗を展開。売上は44億HK$ですから、日本円で700億円弱でしょうか。アジアではSPAの先駆けであり、ユニクロ自身もその創業時にベンチマークした企業の一社です。日本にも22店舗ありますからご存知の方も多いはず。私もそうですが、香港に出張されたことのある方は、着替え用インナー購入などでお世話になった人も多いのでは・・・
1600店舗のうちの約650店舗が中国にあり、一店舗あたりの規模は大きくありませんが、もし、ユニクロがジョルダーノを傘下に収めれば、アジア市場に大きな足がかりができるのは間違いありません。
ファストリは、てっきりM&Aに関しては、日本国内と欧米に目が向いてるとばっかり思っていました。アジアにも目を向けていたのは、正直盲点でありました。
香港には、ボッシーニやG2000など他にも大手SPAはありますので、今回の顛末に関わらず、ファストリは果敢にアジア企業の買収も視野に入れてゆくのだなと思いました。
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Comments
9月5日の日経新聞によると
ファストリは、ジョルダーノ経営陣が消極的である上、同社の株価が想定以上に高止まりしているため、TOBを当面見送ると発表したとのことです。
Posted by: taka | September 06, 2006 01:36 AM