ユニクロ・デザイナーズ・インビテーション・プロジェクト
8月22日にユニクロ銀座店でデザイナーズ・インビテーション・プロジェクトがプレスリリースされたのを受けて、23日の日経新聞、繊研新聞に、24日からは繊研新聞で連載記事が始まっています。
同プロジェクトは、ユニクロが東京とパリのセレクトショップ向けデザイナーやコレクションデザイナーとコラボして、低価格ながら感度の高い商品(いわゆるファストファッション)を開発、販売し、ユニクロがこの秋から本格的に仕掛けるファッション性をアピールしようというものです。
ユニクロ・デザイナーズ・インビテーション・プロジェクトオフィシャルHP
こういったプロジェクトは海外で先行するH&Mやトップショップの後を追うものですが、デザイナーの知名度に関して言えば、知る人ぞ知るといったところでしょうか。
22日の銀座店先行販売後、明日8月25日から12月22日まで、約2-3週おきにデザイナー7人のコレクションをひとつづつリリースし、ユニクロ店頭とインターネットサイトで販売されるとのことです。
上記のサイトで早速、最初の3人(組)までの商品を見ることができますが、さすがニコラ・アンドレア・タラリスのコレクション(ウィメンズ)はかっこいいです、あっという間に売れそうな感じがしますね。
このプロジェクトへの各デザイナーの取り組みに関する繊研新聞のコメント、誰が言っているのかは判りませんが、興味深いのでいくつか引用させていただいきます。
「ユニクロには絶対ないものを提案できる」
「これまで接点のなかった人にも、自分のデザインを触れてもらえる」
「値段を聞いたとき、こんなに安いのかと驚いた」
「デザインや価格に対する制約はなかった」
「むしろ、より良いものを作るために激論を交わした」
話は前後しますが、ユニクロからの各デザイナーへの「お題」は
ユニクロが用意する素材と工場を使い、コーディネートできるように8型の提案をする
だったそうです。それ以外の制約はありません。
なるほど、素材が決まって、産地は中国でしょうから、デザイナーがよっぽど手作業の多いものや奇抜な附属使いをしなければユニクロの生産ロットをもってすれば、縫製工賃もほぼ固定されたも同然。デザイナーがどんなにいいデザインを追及しても、価格はユニクロのコントロール下、というわけですね。
業界から見たらいろんな意味でうらやましいプロジェクトですね。将来はH&Mのようにカールラガーフェルドやステラマッカートニークラスの有名デザイナーとのコラボも実現して行くのでしょうね。
この秋変わり行くユニクロ、既存の顧客はどう反応するか、今までかたくなにユニクロを買わなかったファッションフリークをも唸らせるか?興味深いところです。
関連エントリー-日本ファッションウィーク(JFW)にユニクロ登場
追伸:最近ユニクロの記事ばかり書いているような気がします。他のファッションSPAさん、がんばって!
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Comments
いつも楽しみに拝見致しております。
今夜も拝見しながら「また、ユニクロ???」と思っていましたが追伸に書いておられましたので思わずコメント致しました。
今後とも経験を生かされた鋭い内容をお願い致します。
Posted by: M.YOSHI | August 25, 2006 01:06 AM
M.YOSHIさん
こんばんわ、コメントありがとうございました。
そう、いろいろな記事を書きたいのですが、目新しい動きが他には少ないのですよね。
一方、ユニクロは国内外のファッション業界のチャレンジを、柳井さんの危機感、会社規模と人材の厚さで実践できるわけですね。
ファッション業界の価値観の判断基準になったユニクロをベンチマークするもよし、反面教師にするもよし。
何事も活かし方ですよね。
これからもよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | August 26, 2006 01:00 AM
お世話になります、トラバありがとうございます!
僕も最近、ユニクロとゼイヴェルを多く取り上げてしまいます・・・
もっと、新たな新興企業がファッション業界に新しい風を巻き起こして欲しいものですね
人の事は言えませんが・・・これからも宜しくお願いいたします
Posted by: ビスカカ | August 27, 2006 08:58 AM
ビスカカさん
コメントありがとうございました。
変化の激しい業界だからこそ、新興のチャンスも多いはずですね。
お互い業界を応援してゆきましょう。
これからもよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | August 28, 2006 01:40 AM