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September 13, 2006

手の届くラグジュアリー、コーチの日本戦略

 9月13日の繊研新聞に、日本でも人気のアメリカのバッグブランド、アメリカで行われたコーチ社ルー・フランクフォート会長の投資家向け説明会での会見内容が掲載されています。

 10月に株式公開6年目を迎える同社は、6-8月も売上増、アメリカの景気不安もものともせず、順調な業績と自信のほどを語っておられたようです。

 その記事の中の日本マーケットに関するところ、

 「日本では店を増やしすぎているのでは?」という質問に対して、

 「日本では、全世帯の60%を対象としている。欧州ラグジュアリーブランドは10-20%だから我々の好機は非常に大きい。お客が買いたいと思う場所ならどこでも買えるようにしたい」
 
 と強気なコメントをされています。

 60%は大げさかもしれませんが、さすが手の届くラグジュアリー、欧州ラグジュアリーブランド並みの満足感をより多くの人に、を目指すコーチ社のポリシーというか意気込みに関心します。

 一般的にファッションの中でもアパレルは60%の世帯向けにすると、マス化、陳腐化して飽きられるものですが、あながちバッグの場合は事情が違うかもしれません。

 この記事を読んだ時、サマンサタバサの寺田社長が、商社でブランドバッグを取り扱っておられた時、バッグブランドはやり方次第で、アパレルよりも寿命の長いブランディングが可能であることに気づき、アパレルブランドではなく、バッグブランドを立ち上げて天下を取ろうと志した、というインタビュー記事を思い出しました。

 また、思えば吉田カバンのポーターもかなり幅広い客層を狙っているにもかかわらず、そのブランドイメージと地位は揺るぎのないものがありますし、サザビーもバッグあっての今日であることは言うまでもありません。

 今後も手の届くラグジュアリー、バッグブランドの登場、活躍、成長も見逃せませんね。
  
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