アパレル大手が販売契約社員を正社員化
10月18日の日経新聞にアパレル大手のサンエーインターナショナルとワールドが、業界の販売職(FA)契約で一般的な雇用形態である「契約社員」を、サンエーインターで約1000人、ワールドで約6000人それぞれ正社員化したことに関する記事が掲載されています。
両社のこの措置は、都市部を中心とした商業施設の相次ぐ新設に伴い、人材を囲い込み、安定確保するのが狙いのようです。
もともとはショップの出退店や繁忙閑散期対策に企業側が柔軟に対応するために福利厚生面は正社員と同じながらも1年ごとの契約更新にしていたり、さらにワールドあたりは時給契約をしていた契約社員を正社員化して安定収入を保証する動きは、調整しやすさのリスクを負ってまで、それに勝る出店機会や人材難が背景にあるわけです。また、SPA化による高粗利率の余裕も多少なりともそれを援護しているような気もします。
最近は、アパレル業界に限らず、契約社員どころか、パートアルバイトの採用もままならず、派遣会社に高い時給を払ってまで新店OPENの人材不足を穴埋めをしている企業も少なくなく、実際の雇用契約の内容はわかりませんが、このような正社員化によるFAスタッフの待遇、ステイタスの保証およびモチベーションアップが今後も業界各社で検討されるはずです。
また、待遇面だけではなく、企業の都合で切った貼ったの、使い捨ての人事政策から、新卒、中途にかかわらず採用した人財をしっかりと育成せねばならないという機運も徐々に高まっているように感じます。
「生活者主権」の時勢が、そうでなければショップやブランドが生き残っていけない競争社会を企業に突きつけているとも思います。
昔から3Kと呼ばれ久しい業界の販売職ですが、現実は、店頭はお客様のことを知る大事な場であるとともに、かつお客様が販売員を通じて企業の良し悪しを判断する場でもあります。そんな大事な店頭では、やはりショップ、ブランドを体現する人材を育成し、配置するのは当然だと、販売スタッフのプロフェッショナル化が図られる、そんな時代の到来も遠くはないのではないかと期待しております。
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Comments
takaさん
TBありがとうございました、ueshimaです。
>大事な店頭では、やはりショップ、ブランドを体現する人材を育成し、配置するのは当然だと、販売スタッフのプロフェッショナル化が図られる、そんな時代の到来も遠くはないのではないかと期待しております。
同感です。今後ますます顧客の要望が反映されていく社会の中では販売スタッフのプロ化は重要な生き残り条件にもなると思います。
そのためにはおっしゃるとおり環境整備が必要ですね。
今後ともよろしくお願いします
Posted by: ueshima | October 23, 2006 07:22 AM
takaさん、おはようございます。
ご無沙汰しております。
ご活躍ぶりはブログで拝見しております。
トラックバック・コメントありがとうございました。
私からもトラックバックさせて戴きます。
流通業の人材マネジメントの分野ではコラボできるかもしれませんね。
次回お会いできるのを楽しみにしております。
今後とも宜しくお願い致します。
Posted by: 人事労務屋・田代 | October 23, 2006 09:01 AM