クイーンズ卑弥呼にシンエイが商品供給
10月5日の繊研新聞、6日の日経MJに、婦人靴SPAの卑弥呼が展開する大きいサイズの靴専門店「クイーンズ卑弥呼」に、百貨店のミセス靴売場に強い靴卸のシンエイ(スポーツ大手を除くと業界3位)が商品供給することに関する記事が掲載されています。
記事によると、ヤング、キャリアに強い卑弥呼とミセスに強いシンエイ、両社の業務提携に向けての第一弾のようで、今後、流通再編、百貨店靴売場のリストラなどが進む靴業界で、売場から生産までその提携を模索するとのことです。
以前ブログでもモデルサイズの靴(=24.5cm以上の婦人靴)はニッチマーケットであることを取り上げましたが、実際のところ生産・在庫リスクは否めないこのビジネスに、シンエイのハイセンスなミセスの商品が加わることによって、リスク分散と幅広い客層を取り込みながら、今後の展開に弾みをつけようという狙いのようです。
話は変わりますが、先日、親しくさせて頂いている靴業界の社長さんとお話をしました。話はいつも「業界の課題」に行き着きます。
ご存知のように、日本の靴ビジネスには産業保護のために輸入関税割当(TQ)という大きな輸入規制、参入障壁があります。ストレートに言うと、既得権益としてのTQを持っている会社以外には、革靴の関税率は法外に高いということです。紳士靴のように、スポーツシューズにかこつけた逃げ道のない婦人靴はこの影響を真っ向から受けます。この規制は時代に逆行してますます厳しくなっている模様です。
産業保護はわからないでもないですが、それゆえに、靴メーカーが自由な流通ができずに弱体化し、再編が必要になり、また生活者が欲しい商品を納得のいく価格で買える機会が損なわれるというのは、いかがなものかな、と常々思っています。
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