百貨店の郊外SC出店が始まる
今秋は、川崎駅前大型SC、ラゾーナ川崎、ららぽーと豊洲から始まって、まちづくり三法改正後の首都圏商圏の今後を占う大型SCの出店がめじろ押しですね。
そのうちの目玉のひとつ、11月18日に武蔵村山にオープンする都内最大級の郊外型SCダイヤモンドシティ・ミューの記事が、10月4日の日経新聞と繊研新聞に掲載されています。
このSCのトピックは、もちろん、三越初の郊外SC出店。百貨店(三越)とGMS(ジャスコ)がアンカー(核)店舗になっている日本ではめずらしい郊外SCのテストケースとなります。
アメリカでは、複数の百貨店やGMSを核店舗として大型SC(RSCやCSC)が出店するケースがほとんどですが、日本では、そういったアメリカ式郊外SCの事例はほとんどと言っていいほど見られませんでした。
郊外型SCの売上(坪)効率は、百貨店のそれの半分以下。損益的に、郊外立地に日本の百貨店出店はそぐわないと言われてきました。
売上効率が低く、その割に家賃が高い郊外型SCブームで活躍する常連テナントは、
・SPA化で粗利率を高く設定するか、
・大型店出店で家賃を変動経費的に契約するか
で売上はそれほど上がらなくても儲かるビジネスモデルを構築して来ましたから、それに対して、百貨店の委託条件、粗利40%程度では利益がのこらない、というわけです。
このブログでも何回かご紹介しているように、景気回復を受けて、今だとばかり、百貨店各社が都心部で増床・改装で競争を激化する一方で、今回の三越を初め高島屋、大丸、阪神が2006年-2008年にかけて郊外型SCに核店舗として出店します。
背景には、都心部店舗の客層の老齢化に危機感を感じて、郊外の30-40代の若いファミリー層をつかんでおく、という狙いがあるようです。
また、ミューには、ワールドのフラクサスも東京初出店ですし、新しい近郊SCの試金石としてしばらく話題になりそうですね。
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