これからのセレクトショップのカタチ
11月27日の繊研新聞の1面、誕生から30年余りのセレクトショップの未来を関係者が語る「あすのセレクト」という連載特集記事がスタートしました。その第1回目は大手セレクトショップともお取引のあるご意見版、デザイナーでチューブ代表の斎藤久夫(Hisao Saito)さんでした。
さすがベテランデザイナーらしく、セレクトショップがかつての他にない新しいモノに出会える店ではなくて、ビジネス的には成功しているかもしれないけど、「モノ本位じゃなくて」顧客が「考えないで」「安心して買える」均一的な店になってしまったことを憂いながら語る切り口に、うなずきながら楽しく読んでおりました。
中でも妙に共感してしまった部分を2つ引用させていただきます。
「おしゃれ感って昔は時代ごとにつながっていた。それが、ある時代からつながらなくなった。裏原宿がきっかけだと思う。限定とかナンバーをつけるとか売る日を教えないとか。そんな商売。それで300人が買って100人が倍の値段で転売する。服がかっこいいというのが、その時に何かにすり替わってしまった。服は高く売れるというものになった気がする。」
「今の”お兄系”もいいのか悪いのか、好き嫌いじゃなくてエネルギーですよ。時代をリードしてゆく人が正統とか健全じゃなくて悪趣味で下品な人たちになっている。それがエネルギーになって新しいマーケットを作っている」
そう、ファッションは生活者のものですが、ファッションを楽しむ生活者にも、販売する側にもお互い、暗黙の最低限のルールやマナーってものがあるんじゃないかと思うのですが、上記の2つの事例は確かにそれをちょっと踏み外しているんじゃないかと思うこともあるんですね。
まあ、それはそれとして、そんな世相に、セレクトショップも時代とともにカタチは変わるにしても、記事の見出しにもあるように、「ファッションを育てる、客を育てる店」、いわゆるファッションリーダーストアでありつづけて欲しいですね。
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