SNS仮想マンション、ゾゾレジデンスはファッションマーケティングの宝庫
11月6日の日経MJにスタートトゥデイが「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」内に立ち上げたSNS、「ゾゾレジデンス」の記事が掲載されています。
ゾゾレジデンスは、居住型SNSと呼ばれ、1棟3200室の仮想マンションに抽選で選ばれた住人がそれぞれの部屋をもち、理想のワードローブをはじめ、お気に入りの本、CDなど画像をふんだんに使い自分の理想の部屋をネット上に再現するというサービスです。
前澤社長が言うように「友達の部屋に遊びに行けばその人がどんな人かすぐわかる。そこで部屋を見せ合えばより濃密な交流になる」と既存のSNSの発想を進化させた興味深いこころみです。
居住者同士や招待客が居住者の部屋を訪問して、ゾゾタウンで買ったものだけでなく買いたいものも置け、ファッションだけでなく本もCDもあるのでついつい長居する人も少なくないといいます。
現在、居住者または初回の抽選で外れた人、そういった人から紹介された人のみが閲覧可能で、非居住者はプレイルームという仮想部屋で待機中。計画中の2号棟を待ちわびているとのことです。
実際に生活者が自ら工夫をして暮らしている部屋を見ることは最高のマーケティングリサーチのひとつだと思います。
ファッション&ライフスタイルの世代研究で有名な伊藤忠ファッションシステムの川島蓉子さんも、無印良品もスウェーデンのIKEAイケアも、多くのお宅を拝見し、実際の生活様式から、これから生活者が必要とするマーチャンダイジングのありかたを導きだすことで成功を収めています。
このゾゾレジデンスも居住者の仮想部屋を訪問することでこのターゲット客層の潜在的なディマンドが見えてきて、仕入担当者は次のしなぞろえに活かすことができますし、他のファッション&ライフスタイル関連メーカーやリテーラーのマーケッターの方にとっても、大きなヒントが隠されているはずです。
こういった、顧客に自由に工夫して使える空間を提供する、自由にコーディネートしてもらう、組み合わせて使ってもらえる、そういった「場」を提供するサービスは、「直接聞く」よりも潜在需要のヒントを見出す次世代型の有力なマーケティングリサーチのビジネスモデルになりそうな気がします。
このSNS、へたなPOSやメンバーカードの購買履歴分析よりずっと的を得ていて効果的だと思いますね。
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