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December 31, 2006

今年のファッション流通を振りかえって

 2006年、今年も大晦日になりました。総括として、ファッション流通ブログde業界関心事の記事を使って10大ニュース風にファッションビジネスの1年を振り返りたいと思います。

1 ゼイヴェルの東京ガールズコレクション(TGC)
 今年の筆頭に挙げたいのは、やはり、ゼイヴェルのTGCでしょうか。
 確かに赤文字系ファッション誌の流行服としてのリアルクローズの広告塔であったかもしれませんが、今年1年を通して、生活者の気持ちをもっともファッション流通に表した画期的なビジネスモデルだと思います。

 ●来週のTGC x GEISAI#9は熱くなりそう(3月3日)
 ●ランウェイの向こうにあるもの(3月12日)
 
2 ユニクロ&しまむら 
 ファッション流通の双璧であるユニクロとしまむらの動きもますます見逃せません。
 ユニクロはすでに1兆円規模の世界4大SPA(GAP、H&M、ZARA、LIMITED)をの後を追って、1兆円企業構想に向けて、ものすごい勢いで、既存業態のブラッシュアップ、新業態開発、M&A、海外戦略と総力戦をスタートさせました。
 一方、しまむらも国内最大規模の1000店舗を突破し、「小売のトヨタ」としての業務に磨きをかけて行きます。

 ●ユニクロNY旗艦店オープンの狙い(11月12日)
 ●しまむら1000店舗突破、いざ都市部攻略へ(10月28日)

3 日本に押し寄せるファストファッションの波
 ZARAジャパンも100%独資となり、トップショップが原宿ラフォーレに実験出店、そして年末には、2008年H&M日本進出のニュースが・・・ユニクロ、しまむらよりも強豪たちが日本マーケット侵食を狙っている。来年は日本も本格的ファストファッション元年になるか?

 ●H&M(エッチアンドエム)、2008年秋 日本進出(12月12日)
 ●英トップショップがラフォーレ原宿に出店(7月21日)

4 IKEA日本進出とホームファッション業界の活性化
 IKEAの日本(再)進出は、日本人の豊かさを背景に、ホームファッションを活性化させること間違いなし。ニトリ、フランフランのバルス、MUJI 他、日本のプレーヤーも迎え撃ち、マーケットが更に楽しくなると期待しています。

 ●IKEA(イケア)開店カウントダウン(4月15日)
 ●今年は住空間ファッションが面白い(3月21日)

5 ダイエー再生第2幕
 本命イオンとの交渉スタートで、更にイオン主導のGMSマーケットが形成されそうです。

 ●イオン、ダイエー&マルエツ株取得で流通王者へ大手!(10月13日)

6 CCC(カルチャーコンビニエンスクラブ)が目指すポイント統合のゆくえ 
来年もSUICA、PASMO、Edy(エディ)、Tポイントの動向から目が離せません。時代のベクトルは、「生活者の財布を薄くすること」にあります。

 ●いよいよ他社とのポイントカード統合に乗り出したCCC(9月25日)

7 駅前・エキナカの脅威
 まちづくり三法改正により、駅(エキ)が注目。ぼろもうけはさせじ、とエキナカ課税も強化へ。

 ●「JR百貨店」の脅威(6月19日)
 ●都が「駅ナカ」課税強化(4月17日)

8 郊外SCへの百貨店進出
 好景気の間に、次なる顧客を囲い込むために、いよいよ百貨店が郊外SCに出店を開始。

 ●百貨店の郊外SC出店が始まる(10月4日)

9 業界で始まったサイズ対応
 生活者主権のファッションマーケットはサイズ対応から始まる?

 ●ファッション業界でサイズ対応が始まる(3月10日)

10 人材採用難
  従業員がハッピーじゃなければお客さんをハッピーにすることはできませんよね。人材採用難が使い捨て型から、本来あるべき従業員満足主義に働くことを期待しています。

 ●アパレル大手が販売契約社員を正社員化(10月18日)
 ●人材採用難どう乗り切る?(11月24日)

 今年もありがとうございました。来年も生活者最適、生活者主権、ファッションの民主主義化に向けて、ますます激動のファッションビジネスウォッチにどうぞお付き合いの程よろしく御願いいたします。

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December 29, 2006

今年の記事別アクセスランキング、トップ10発表

 今年もあと3日となりました。ブログをお読みいただいている皆さんのアクセスに勇気づけられ、エントリーを続けて参りました。感謝の意味を込めまして、今年1年間、アクセスの多かったエントリーのトップ10をご紹介したいと思います。

 ブログのアクセス解析を毎日見ることによって、読者の方々がファッション流通業界のどんなことにご興味を持っていらっしゃるか、その反応によって、どんな読者層の方がいらっしゃるのかを想像しながら日々エントリーをしています。

 外資系企業の進出をはじめ、ファッション業界の大きな変化にとても期待をされているのがひしひしとわかります。

 こういった情報も読者の皆さんと共有しながらこれからもブログを楽しんで行きたいと思います。
 
第1位-原宿人気古着ショップの魅力比較

 コメント:原宿を舞台に、今やUSEDファッションも世代交代、
      「USED新御三家」をご紹介したエントリーに人気が
      集まりました。

第2位-ZARA(ザラ)ジャパン スペイン本社100%出資へ

 コメント:ファストファッションの日本先行企業、ZARAが当初のパートナー、ビギ
      グループから株式を買い取り、日本本格攻略の狼煙(のろし)を上げた
      注目のエントリー。  
 
第3位-アバクロ日本進出延期

 コメント:残念に思ったファンの方々から多くのリンクを頂きました。しかし、再び
      日本進出を計画されているのでお楽しみに。

第4位-アメリカンイーグル07年春、日本進出

 コメント:アメリカでのアバクロの最大のライバルの日本進出ですからファンは
      見逃せないですね。 

第5位-ファストファッションの挑戦状

 コメント:当ブログでは早々にご紹介してきましたが、「ファストファッション」は
      来年のファッション流行語になりそうです。

第6位-ne (エヌ・イー)のネクストエッジが清算手続へ

 コメント:5大セレクトショップに対し、新風か?との期待虚しく残念。同質化したと
     指摘される既存セレクトに対する次なる新しいチャレンジャーの登場に
     期待です。

第7位-リアルクローズの時代

 コメント:すっかり今年の業界の流行語になったリアルクローズですが、決して
      流行り服という意味ではなく、リアルクローズの本質を記事から感じ
      取っていただければと思います。

第8位-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図

 コメント:業界の出店戦略が大きく変わるといわれる規制の波です。
      まちづくり三法改正、これも時代のキーワードでしたね。

第9位-これからのセレクトショップのカタチ

 コメント:同質化ではなく、生活者を半歩リードする、そしていつも新しいもので
      ワクワクを与えてくれるセレクトショップの王道みたいなものやスピリット、
      そんなものがだんだん薄れてきているなぁというような話。

第10位-H&M(エッチアンドエム)、2008年秋 日本進出

 コメント:とうとう最後の大物の日本進出が発表され、2年後とは言え、日本の
      ファッション業界のいっそうの努力が必要になってくることになると
      思います。
      その発想からして、エッチアンドエムはそう遠くない将来、GAPを抜いて
      世界一のファッションSPAになると見ています。

※さて、次回、今年最後のエントリーは、「ファッション流通ブログde業界関心事」が選ぶ、2006年の業界を読む注目キーワード&ニュースの総括です。お楽しみに。

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December 28, 2006

ワールドがCCCグループのTポイントに加盟へ

 12月27日の繊研新聞によると、ワールドが展開するSC向け主力業態、ファミリー向けの、「HusHusH/ハッシュアッシュ」、レディース・キッズ向けの「SHOO・LA・RUE/シューラルー」で、TSUTAYAを展開するCCC(カルチャーコンビニエンスクラブ)のカード事業グループ会社Tカード&マーケティングの会員制ポイントカード「ティーポイント」サービスを来年2月20日から導入するとのことです。

 ワールドニュースリリース

 現在33社2万8000店の加盟店は1業種1社に限定しているとのことで、レディースファッションアパレル業界では、ワールドが手を上げたわけで、「ティー(T)ポイント」の勢力はいよいよファッション業界でも見逃せなくなってきましたね。ワールドは、2業態でのサービス効果次第で、他のブランドでの導入も検討しているとのことです。

 ファッション業界では、メンズの青山商事、スポーツのアルペン、総合生活消費財で無印良品に続いてレディースアパレルではワールドが加盟表明したことで、来年以降注目度がさらに高まります。

 来年は、3月に私鉄共通ICカード「パスモ」の導入と同時にJRの「スイカ」との共同乗り入れ(どちらか1枚を持っていれば両方乗れる)があり、これを機にエディを含めた電子マネーとTポイントのような異業種共通ポイントカードがどのように提携してゆくかがとても注目です。

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関連エントリー-いよいよ他社とのポイントカード統合に乗り出したCCC

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December 27, 2006

赤ちゃん本舗がタカラトミーの傘下に

 12月26日の日経新聞によると、玩具メーカー大手のタカラトミーは、ベビー用品専門店第2位の赤ちゃん本舗(年商899億円)の優先株50万株を来年3月までに30億円で取得し、資本業務提携をするとのことです。この50万株を3年後に普通株に転換すると創業一族の77%強の株式が51%に低下、タカラトミーの株は34%に達し、第二位の大株主となり、持分法適用会社になる模様です。

 会員制卸に見立てて一般生活者にベビー子供用品をディススカウント販売する赤ちゃん本舗は、時代の風雲児として一時業界の注目を浴びましたが(確か業界がやっかんで公取も入ったと記憶しています)、トイザらスおよびベビーザらス(業界3位;年商525億円)の日本進出、いまや業界トップの西松屋チェーン(年商951億円)の快進撃、その後を追うしまむらグループのバースデイなどに対して先行者のメリットを活かすことができず、ここ2年は、不採算店の閉鎖も伴って、売上の低迷と最終損益赤字を計上していました。今回のタカラトミーの出資により赤ちゃん本舗は、従来の大型店から都心型中型店舗20店舗程度の出店資金にするとのことです。

 今年1年は、少子化を背景とした玩具業界のM&Aやアパレル事業進出が目立った年だったと思います。

 赤ちゃん本舗最大の資産は40万人にも及ぶ精度の高い会員データベースであり、総合的にベビー・子供マーケットを囲い込もうとするタカラトミーの利益と一致することは間違いなく、更に業界を刺激することは必至と記事にも記載されています。

 玩具と子供用品業界のこれらの事例は、時代背景も手伝ってこういった異業種間M&Aの先駆けのようですが、来年以降、子供マーケットに限らず、「業界」と言った「縦軸」ではなく、「生活者」のライフスタイルを切り口にした「横軸」のM&Aが増えそうでとても興味深いです。

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 関連エントリー-子供服ティンカーベル、トミー傘下へ
 関連エントリー-西松屋チェーンのローコストオペレーション
 

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December 26, 2006

アメリカのクリスマスブレゼントに学ぶこと

 みなさんは、今年どんなクリスマスを過ごされたでしょうか?

 クリスマスが来るといつも思い出すのは、8年前に、私が1年だけアメリカ・カリフォルニア州サンディエゴのある企業で働いていたときに、当時のボス(ドイツ系アメリカ人)に招かれて初体験したアメリカ家庭での典型的なクリスマスパーティーです。

 ボスのご両親のご自宅に娘息子家族が全員集まって行われたクリスマスパーティ。食事と団欒の後のメインイベントは、言うまでもなく、大きなクリスマスツリーの下に用意されたプレゼントの開封です。

 事前に打ち合わせされていて、必ず全員にいくつかづつ行き渡るように誰かが誰かのためにプレゼントを用意しているのですが、受け取った人たちが次々にラッピングをビリビリに破いて開けてゆくのを全員が見守り、その都度、喜びの笑顔と大きな歓声が沸きあがります。

 正直ボスが言ったように、中身はcrap(クラップ;たわいも無いもの)かもしれませんが、彼らは、プレゼントそのものの高級感や良し悪しよりも、意外性やサプライズをみんなで共有することを楽しんでいるようでした。

 なるほどアメリカの人たちは、このクリスマスのサプライズ、相手の笑顔、その瞬間を楽しみに一年間一生懸命働いているのだなぁ、と実感すると同時に、アメリカのショップやレストランやホテルで受ける「おもてなし」、「エンターテイメント性」にはこのような文化背景があるからこそではないかとも思ったものです。

 1999年に日本に帰国してから感じるのは、確かに外食チェーンから始まって、コンビニ、スーパー、物販店と日本のリテールビジネスの接客サービスの質が向上したのは事実です。

 しかしながらマニュアルは整備されて型通りの接客はできても、まだまだ売り手の側に「買わせてやる」、「売りつける」というような気持ちが少なからず潜んでいるのではないかと思うことがあります。

 驚くくらい期待を上回りそれが伝説として口コミで語り継がれるくらいの接客サービス。

 言うのは簡単ですが、実現するのは並大抵のことではありません。

 しかしながら歴史は違えど、相手がびっくりするくらいの心遣いと笑顔を見るために尽す、というアメリカのクリスマスプレゼントの精神に学ぶことは大いにありそうです。

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December 25, 2006

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-H&M(エッチアンドエム)、2008年秋 日本進出(06.12.12)

 コメント:2年後とは言え、大物日本進出に引き続き注目のアクセスが。

2位-クールジャパンを支えるもの(06.12.17)

 コメント:”JAPANESE DO IT BETTER”っていいフレーズですね。

3位-原宿人気古着ショップの魅力比較(05.04.06)

 コメント:古着屋さんで古着と新品気にせず、欲しいもの、いいものを選んで行く
      感性はこれからのファッションビジネスに影響を及ぼしてゆくことは
      間違いないでしょう

4位-来年のユニクロの目玉はパリでのH&MとZARAとの対決か?(06.12.10)

 コメント:H&M日本進出のニュースでユニクロ柳井会長の焦燥がわかるでしょう。
      日本進出まであと2年、間に合うか?また、前哨戦の上海でどう戦うか?

5位-パリ市がH&Mのシャンゼリゼ出店拒絶(06.12.19)

 コメント:シャンゼリゼのバランスを取るためとは言え、H&Mのファッション業界への
      影響も心理的に働いたはずです。

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December 23, 2006

丸紅、東急不動産がOPA(オーパ)の株取得

 ここのところ首都圏や近隣に注目の大型商業施設が次々とグランドOPEN(新規開店)していますが、オープン時の集客はそこそこ好調でも、1ヶ月もすると売上がいまひとつという話を出店された複数の企業の方から耳にしていろいろ考えさせられます。

 以前は新しい商業施設が出来ると、1年くらいはいわゆる新店効果があったものですが、今の現状はそういうものではないようです。

 ファッションマーケット規模全体が毎年縮小する中で、逆に郊外SC、まちづくり三法改正を受けての首都圏新商業施設開発にしても、全国的な「売場面積」は増え続けており、業界が基準とする月坪あたりの売上高が恒常的に低下している状況は今に始まった話ではありません。 さらに家賃アップと人件費アップが追い討ちをかけ、いかに月坪効率が低くても利益を確保できるかを狙ってのSPA型ファッションビジネスの展開がキーワードになっていることはいうまでもありません。

 ここ数日の日経新聞、日経MJ、繊研新聞で、旧十字屋であり再生中のダイエーの資産、西のパルコと言われるファッションビルオーパ(OPA)の株式を丸紅(51-60%出資予定)と東急不動産(残り)が取得することになったことに関連する記事が一斉に掲載されています。

 OPAはものすごくよい立地にありながら、ダイエーの再建が不透明であったため、多くのファッション企業が敬遠していた様相(保証金保障の心配から)がありましたが、これで安心して出店することが出来る基盤が出来たともいえます。

 そろそろ来年のファッションビジネス予測を立てなければいけないと思っておりましたが、そのひとつは、まちづくり三法改正を受けての既存首都圏商業施設の活性化にあると思っています。

 新しい施設はこれからも目白押しですが、好立地にある再生商業施設案件の方が面白いと思っています。特に次に上げる立地は注目です。

○ダイエー跡地およびテナント導入による再生対象店舗
○ダイエー子会社OPAの動向
○百貨店を標榜する丸井が閉鎖したターミナル駅にある丸井店舗跡地
○東急ハンズの不振店対策

 すべて集客的観点から言えば、縮小するパイを奪おうとする新商業施設よりは可能性は高いといえるのではないでしょうか?なぜならば、小売の原則、固定客が少なからず付いているというアドバンテージがあるからです。

 これらの立地で活躍するプレーヤーとしては、異業種では大手では家電およびカメラ量販店などがあるかもしれませんが、ユニクロ(丸井の跡地をデベロッパーとして押さえにかかっているという話を小耳に挟みます)、ダイエー跡地を狙うしまむら、首都圏に新業態を含め貪欲に狙う青山商事そして新興のファッションカテゴリーキラー系のストアの台頭やワールドなどの多業態大型出店の実験の場をつくるのではないかと見ています。

 川崎あたりには確立されつつありますが、JR系のトレンドファッションビルと対極に、本格的な都心型パワーセンターの定着も来年あたりは見守っていくと面白いのではないでしょうか?

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関連エントリー-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図

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December 22, 2006

しまむら都心型店舗が月商1億円を売り上げた

 12月21日の繊研新聞に、「ファッションセンターしまむら」の都心型店舗の試金石と位置づけられていたホームズ 葛西店(東京都江戸川区)がOPEN 1ヶ月で月商1億円の売上を上げたとの記事が掲載されています。
 
 同社の全国1000店舗を超える月商の標準は3000万円に対してこの売上は業界の脅威になることは間違いなさそうです。

 好調な売上により、郊外立地で家賃比率5%が標準の同社の都心型店舗の8%設定に対し、低めに抑えられるのでは、と自信を深めている模様で、19日にアベイル(ジーンズカジュアル業態)、バースデイ(ベビー・子供用品業態)をともなってオープンしたダイエー西葛西店跡店舗にも期待が寄せられているとのこと。

 これにより同社の都心(東京、神奈川、埼玉)出店は加速しそうですね。

 「あそこはおばちゃんの店」とライバル視していなかったお店もちょっと身を引き締めないといけないかもしれません。見た目によらず、「小売のトヨタ」と呼ばれるほど日本でもっとも科学的なアプローチのファッションビジネスを展開する企業の一つである同社が品揃えを変えて都心を地盤にしているファッションストアに挑んで来たら・・・都心生活者の反応は・・・各社ますますの企業努力が必要になりそうです。

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 関連エントリー‐しまむらが都心部に攻め込む日
 関連エントリー‐しまむら1000店舗突破、いざ都市部攻略へ

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December 21, 2006

リーン・リテーリングに期待するもの

 12月20日の日経MJに大手コンサルティング会社マッキンゼーがあるアウトドア系SPA企業で行った「リーン・リテーリング」という業務改革の事例に関する記事が掲載されています。

 以前、ルイヴィトン・ジャパンでも同社のリーン・リテーリングによる業務改革を行って、一定の効果を上げている事例を当ブログでもご紹介しました。

 リーン・リテーリングとは、簡単に言えば、トヨタのジャストインタイム、工場の製造工程において作業を定量化(数値や時間に)して分析し徹底的にムダ取りをして生産効率を上げる手法です。

 ファッションストアでは、「ファッションビジネスはアナログだ」「チェーンストアならまだしもウチは違う」という言い訳よろしく、いろいろなことが人海戦術、精神論的にすすめられていることが少なくありません。

 記事によると 事例企業の店舗で、店舗の状況や作業をストップウォッチで測ったり、メモ帳を手に観察したりすることにより、属人的であったり、あいまいだったことを「見える化」することによって、特に、人員シフト、バックオフィス業務、配送頻度などの改善により2ヶ月間で売上の2-3%の向上とともに、
○在庫が25%減って
○欠品率が15%低下
○接客時間が30%増えて、
○顧客の待ち時間が30%減った
という成果があがった成功例が紹介されています。

 最初は懐疑的だったスタッフの人たちは、成果が上がると協力的になり、いまや一丸となって業務改革に取り組んでいるといいます。

 その昔、私がリテールビジネスに転じて間もないころ、会議で 「かなり売れてます」とか「(競合店を見に行ったら)結構、混んでましたよ」とか「いっぱい、いっぱいで限界です」といったあいまいな会話でものごとが進行していく光景に、ものすごく抵抗を感じたのを覚えています。

 これでいいのだろうかと思ったというか、何がなんだかさっぱりわからなかった私は、当たり前のことかもしれませんが、意識的に裏づけを取るべく、「何点の商品在庫に対して何点売れました」とか、「ショッピングバッグを持って出てくる人が30分の間に何人中何人いました」とか、「同じ時間に行ったら、A社がこうだったのに対して、B社はこうで、うちはこうでした」とか 数値化したり、比較対象となるものを設定して比べたり、同じものを継続的に見続けること(定点観測)をこころがけたものでした。
 
 幸い私がバイイングしていた商品群で成果があがったため、その後、特に若手の連中はその癖を真似てくれ、会議もここちよくなったのを記憶しています。

 上記のSPAで改善されたものは、すべてある程度、本気になって工程分析を行えば、改善することが期待できるものと共感します。

 しかしながら、業務の効率化を履き違えてはいけないのも言うまでもありません。 業務改革は、リストラ目的の人員削減や血の通わないサービスのマニュアル化のために行うのではなく、効率が上がった分、スタッフの行動にゆとりが生まれ、笑顔が溢れ、本当にアナログでしかできない、お客さんのお買物をお手伝いするという楽しいひとときに時間がとれることを期待して行いたいものですね。

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 関連エントリー‐ルイ・ヴィトンもトヨタ方式でカイゼン中

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December 19, 2006

パリ市がH&Mのシャンゼリゼ出店拒絶

 12月19日の繊研新聞によると、ファストファッション激戦区、パリのシャンゼリゼへ約850坪の大型店出店を申請していた世界第2位のファッションSPA、H&M(エッチアンドエム)はパリ市の商業委員会に出店拒絶されたとのこと。

 イギリスのTIME ONLINEにも詳細の記事がありましたのでリンクを貼っておきます。

 Non, H&M, you may not open up on the Champs Elysées

 シャンゼリゼはニューヨークの5thアベニュー、香港のコズウェイベイに次ぐ世界の超一等地で、すでに出店済みのZARAやGAPに対してH&Mは遅れをとることになります。

 委員の話によると、別にH&Mに特別の感情はなく、すでに40%がアパレルチェーンで埋められたシャンゼリゼをロンドンのオックスフォードストリートのようにはしたくない、むしろ映画館やカフェなどのカルチャー施設を誘致したいとの意向らしいです。

 パリではH&MとZARAとの熾烈な競争が繰り広げられており、特に低価格のH&Mがパリの老舗百貨店を苦しめているのは事実。

 一方、H&M側が黙っているかどうかは今後の動向に注目です。

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 関連エントリー‐欧米マーケットに影響与えるファストファッション
 関連エントリー‐来年のユニクロの目玉はパリでのH&MとZARAとの対決か?

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December 18, 2006

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-H&M(エッチアンドエム)、2008年秋 日本進出(06.12.12)

 コメント:日本進出発表ですっかりH&M特集になった1週間でした。
      原宿1号店はニューバランスとABCマート間のフォレット跡ですかね?

2位-来年のユニクロの目玉はパリでのH&MとZARAとの対決か?(06.12.10)

 コメント:H&Mに刺激を受けZARAもトップギアに入れてくる可能性大。

3位-H&M(ヘネスアンドモーリッツ)が日本に来るということ(06.12.14)

 コメント:先端のトレンドファッションがユニクロ価格で買えるようになってしまったら・・・
      各社が動じず、自分たちの仕事をすることが大切だと思います。

4位-原宿人気古着ショップの魅力比較(05.04.06)

 コメント:古着は、リミックスが上手なニュージェネレーションのパーツです。

5位-これからのセレクトショップのカタチ(06.11.28)

 コメント:時代は変わろうとも半歩先行くカルチャー提案を期待しています。

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December 17, 2006

クールジャパンを支えるもの

 ブルータス2007.1/1・15合併号、世界が注目「クール・ジャパン」特集はなかなか読み応えがあります。

 90年代中頃から世界のクリエイターたちがクールな(かっこいい)日本のクリエイターの作品やサブカルチャーに注目し始め、一般生活者が評価し消費し始めたここ数年、「COOL JAPAN(クールジャパン)」を合言葉に世界が日本のカルチャーに注目しています。

 同誌の特集はそんな世界が注目する「クールジャパン」をいろいろな角度から記事にしています。

 ファッション関連では、コムデギャルソンはもちろん、ロンドンを初めとして、世界のストリートシーンで評価の高いA BATHING APEやEVISジーンズから佐藤可士和氏プロデュースのユニクロSOHO店のしかけまで楽しく読ませていただきました。

 その締めくくりとして、「世界はなぜ、日本をクールと思うのか?」という問いに対して、広告代理店のワイデン+ケネディのジョン・C・ジェイ氏とユナイテッドアローズの栗野常務がそれぞれコメントしている部分を共感しながら読んでいました。

 ジェイ氏、栗野氏共に、「リミックス」と「サンプリング」という違う言葉は使っていましたが、日本人は、「クオリティ」というバックグラウンドを大切にしながら、欧米のような「クラス社会」にとらわれない、生まれながらにして、消費してもいいものについて型にはめられることがなかった(ヴィトンを持ちベンツに乗って百均に通うような)からこその自由な選択環境の中で、自分たちにとって良いものを自分たちなりに自由にそして上手に『再編集』して、よりよいものを生み出す才能に長けるに至ったため、と読み取れました。

 さらに、栗野氏は、「今いちばん期待しているのは、日本のオタクカルチャーで育った西洋人の作る服が、パリコレの舞台に出てくること。(中略)日本のポップカルチャーに影響を受けて育ったアメリカ、ヨーロッパの若いデザイナーが作る服はどんなものになるんだろう、とすごく興味がありますね。」と結んでいます。

 さすが、栗野さん、すばらしい着眼点で同感です。

 最後に記事にもありましたが、今年9月来日したマドンナが日本のファンからプレゼントされ舞台でも着用したTシャツに書いてあったプリントロゴのフレーズを紹介しましょう。

 ”JAPANESE DO IT BETTER”

 ストリートファッションシーンを見る限り、クールジャパンはブームに終わらない気がします。 

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 関連エントリー‐ヨーロッパが東京トレンドを認めた日
 関連エントリー‐ファッションはストリートから生まれる

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December 16, 2006

日本向け中国優良工場を口説きにかかる欧州ファッション企業

 12月15日の繊研新聞の1面の「変わる繊維地図-中国(上)」という連載特集記事を興味深く読んでいました。

 記事によると、「最近日本向けに強い(中国のファッション商品)生産拠点を欧州企業が次々に訪問している」といううわさが上海界隈を飛び交っているとのこと。

 それらの欧州企業は工場を訪れては、

 「お宅はユニクロ向けを生産しているか。生産しているなら取引しよう。」

 と話を持ちかけてくるらしい・・・。

 06年の欧米の繊維製品輸入クオタ(輸入制限枠)廃止に関連して、欧米企業が中国に生産を集中し、日本企業の中国生産への影響が懸念されていたことについては、当ブログでも幾度となくコメントしてきました。

 しかしながら、現実は、

 ○クオタは廃止したが欧米各政府が国内産業保護のセーフガード(輸入自主規制)
  を発動したり、
 ○実際には、欧米向け(量を追求)と日本向け(小回りよく品質に対応)の工場は
  かなり住み分けされていた

 のが実情で、オペレーター(縫製スタッフ)の工場間転職以外はさほど日本向け生産に影響が無かったというのが業界の見方のようでした。

 しかしながら、今回の動きは・・・

 欧州ブランド企業が本国工場の閉鎖を行ったことや(例:バーバリー)やユーロ高で収益性の落ちたラグジュアリーブランドが(コーチを見習って?)いよいよコスト削減の目的で、日本が鍛えた品質を誇る工場で生産を行うのではないか、というのが背景があるようです。

 また、さらに、勝手な想像ですが、このたび日本進出を表明したH&Mの動きも見逃せません。H&Mが日本に来れば今のところ急速な拡大はしていないZARAのライバル心に火をつけることは間違いありません。

 ZARAとともに、H&Mも感覚はよいが、品質が本当に日本の生活者に支持されるか?というのが彼らの日本マーケットでの成功のカギのひとつだと思います。

 そこで、H&MやZARAのような企業が本格的に日本マーケットを攻略するために、ユニクロ他日本企業に鍛えられた工場の生産キャパシティを押さえにかかる・・・想像に難くない話です。

 特にスペインを世界の生産およびデリバリーの基地にしているZARAより世界数十カ国にバイイングオフィスを持ち、生産網を張り巡らせ、各地からターゲットとなるマーケットを攻めるH&Mの方が手ごわいかもしれません。

 今週はすっかりH&M特集になってしまいましたが、これから2年後に日本にやってくるH&M。かつての世界No.1 SPA企業、リミテッドブランズを抜いて、GAPに続き世界2位となったファッションリテーラーの動向からは目が離せません。

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関連エントリー-匠(たくみ)の技が奪われる
関連エントリー-アパレル中国生産に異変あり?

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December 14, 2006

H&M(ヘネスアンドモーリッツ)が日本に来るということ

 12月12日の日経新聞につづき、13日に日経MJと繊研新聞にもH&Mの記事が取り上げられたり、複数のファッション系のブロガーの方々が私のエントリーを引用してくださり、H&M関連のエントリーにたくさんのアクセスを頂きました。

 確かに、業界以外の方はもちろん、あるいは業界の方でもアジアやアメリカ西海岸くらいまでが行動フィールドであればH&Mに遭遇することは少ないでしょうし、凄いファッション企業が来るようだ、という感を受けるのみで、H&Mは「得体の知れない存在」でありましょう。

 こう想像したらよいのかなと思います。

 百貨店やセレクトショップ並のトレンドファッションが、流行の後追いではなく、それらの店と同じタイミングで、ヨーロッパ感覚のかっこいい内装の店舗に並び、ユニクロ価格で販売されている大型ファッションストアができる。

 ファッション商品をマーケットに送り出すスピードと価格を重視しているので、商品単品を見ると素材や縫製にラフなものはありますが、マネキンを多様したコーディネート提案や有名人をモデルにしたライフスタイル提案型宣伝広告(←これユニクロがH&Mをベンチマークしたと言われています)は、生活者の購買心理を大いにくすぐり、ファッションの本質的なソリューション(=着用して人前に出ても恥ずかしくない)を果たしています。

 つまり安いけどダサくないのです。

 そんなお店が出来たらみなさんはどうしますか?という話です。

 ここから視点を日本のアパレル業界サイドに置き換えます。

 かつてユニクロがブームを引き起こし、アパレル企業各社が一番安定的に売れる『ベーシック定番商品』というゾーンを根こそぎ持っていかれた時に各社が学んだことは何だったでしょうか?

 今度は、H&M来襲が意味すること、すなわち毎シーズン各アパレル企業が打ち出すべきメインディッシュである『シーズントレンド商品』を、市場最低価格で大量に販売してしまう、ファッションリーダーにも支持される大型チェーン店が都心部に次々にできたら御社はどうしますか?という命題だと思います。

 H&M日本進出まであと2年、この命題を通して各ファッションストアやアパレルブランド各社がそれぞれ

 自分たちは生活者にとってどうあるべきか・・・

 ポジショニングから品揃え、サービス、仕事のやり方まで今一度見直すよい機会になればと思っています。

 そう、少なくとも、日本のファッション企業は、H&Mよりも日本人であるがゆえに日本の国民性を理解し、生活者の近くにいる、という極めて強いアドバンテージを持っているはず。そのアドバンテージを活かせば負けることはありませんよ。

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December 12, 2006

H&M(エッチアンドエム)、2008年秋 日本進出

 12月12日の日経新聞に、スウェーデン発のファストファッションSPAの雄、H&M(エッチアンドエム)ことヘネスアンドモーリッツが2008年秋にも東京に一号店を開き、日本進出をするになったことに関する記事が掲載されています。以下にH&Mのホームページのプレスリリース記事を拾ってみました。

 H&Mプレスリリース記事

 1号店は原宿の現在、建設中のビルに約500坪の売場を展開予定で契約をすでに締結した旨が記載されています。2号店以降も交渉中とのこと。

 私は、まずは来年中国に進出して、しばらくしてGAPの跡あたりに・・・と思っていましたが、それも結構先の話ですし(2011年)、どのロケーションに構えてくるか、これから明らかになってくると思います。

※追記:上記リンク先のH&Mのプレスリリース記事の右横にH&M原宿店のイメージ画像がありますが、これは明治通り沿いの「フォレット原宿跡」ではないでしょうかね?

 いよいよ来ますねH&Mが。

 今年はNYで、2007年は上海とパリで、そして2008年には東京のそれぞれファッションの中心地、超一等地で、H&MとZARAとGAPとユニクロの激突が見られるのがとても楽しみです。

 それはそうとして、欧米で猛威を振るっているファストファッション(=欧米コレクション並みのトレンドファッションを低価格の素材でリアルタイムに、市場最低価格で販売してしまうSPA)の波がいよいよ本格的に東京に押し寄せることになります。

 日本の生活者はどんな反応をするのか、日本のアパレル業界はどんな対応に迫られるのか、1999-2000年のユニクロブーム以上の激震が日本のマーケットに起こることが予想されています。

 H&Mのことですから、おそらく、ヨーロッパやアメリカで見たそのままではやって来ないでしょう。スウェーデン企業は、相手のマーケットにあわせることがうまいと聞きますので、世界で生産した製品を日本に集結させる物流拠点の構築(上海あたり?)や、素材はともかく縫製の品質問題の改善など日本マーケットを攻略する上で用意周到にやってくることが十分に予想されます。

 そんな世界の強者たちに揉みに揉まれて業界が更に生活者最適に向かうことを期待してやみません。
 
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 関連エントリー-ファストファッションの挑戦状
 関連エントリー-H&M、次なるコラボはステラ・マッカトニー
 関連エントリー-欧米マーケットに影響与えるファストファッション
 関連エントリー-ランウェイの向こうにあるもの
 関連エントリー-H&M(エッチアンドエム)の海外市場攻略手法
 関連エントリー-H&M(エッチアンドエム)が来春中国進出
 

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December 11, 2006

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-これからのセレクトショップのカタチ(06.11.28)

 コメント:マーケットは時代のエネルギーが大事!
      でも共感される方も少なくないのでは・・・

2位-来年のユニクロの目玉はパリでのH&MとZARAとの対決か?(06.12.10)

 コメント:来年はいよいよファストファッション世界戦ですかね。来春H&Mが進出する
      中国も注目です。

3位-原宿人気古着ショップの魅力比較(05.04.06)

 コメント:今やヤングマーケットは古着も新品もMIX、同じ目線で楽しく購入されて
      いるような気がしますね。

4位-衣料品改革が裏目に出た米ウォルマート10年ぶりの減収(06.12.03)

 コメント:ファッションMDが陥りがちな課題のひとつ

5位-日経MJ2006年ヒット商品番付の東前頭の八番目にゼイヴェルが(06.12.02)

 コメント:ファッション流通に限定すればゼイヴェルは横綱クラスだった
      のではないでしょうか?

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December 10, 2006

来年のユニクロの目玉はパリでのH&MとZARAとの対決か?

 12月7日の繊研新聞に世界で繰り広げられているH&MとZARAの出店競争に関する記事が掲載されています。中東へもフランチャイズ出店し、今年、全世界で店舗数が13%増となるH&Mに対して、ZARAはそれを上回る勢い(来年1月発表)とのことで、世界のファストファッション浸透度は年々高まっています。記事では、特にパリでの両社の出店競争に着目しています。

 同日の日経新聞にユニクロを展開するファ-ストリテイリング(ファストリ)の柳井会長の今後の展望を聞くインタビュー記事が掲載されており、「来年、仏パリに米ニューヨークに匹敵する大型店を開業する」と表明されています。

 先ごろオープンしたニューヨークSOHOの大型店の出足が「非常に良い(柳井会長)」とのことで、自信を深め、来年は欧州マーケットへの出店、拡大を目指している模様です。

 その翌日になりますが、12月8日の繊研新聞に、フランスで子会社化した「コントワー・デ・コトニエ」を展開するネルソンファイナンスを解散し、「コトニエ」をFR(ファストリ)フランス社に統合する内容の記事も掲載されていたのは、間違いなくパリへのユニクロ出店を含めて、FRフランス社に一極集中して本腰を入れてゆく布石であると思われます。

 フランスパリは、ファストファッションの波に老舗百貨店もコレクションブランドもタジタジになっている真っ最中のエリアであると聞いています。いよいよユニクロもH&MやZARAの主戦場に乗り込み対決ですね。この秋のユニクロ既存店売上前年対比はすこぶる良好と言えます。ユニクロデザイン事務所の成果も実感されているのではないかと思いますので、現地でどんな結果がでるかとても楽しみですね。

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 関連エントリー-欧米マーケットに影響与えるファストファッション

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December 08, 2006

欧州アパレルブランドを日本で生産、欧米に輸出

 12月7日の日経新聞に日本のアパレル企業がヨーロッパブランドを日本国内で縫製し、欧米に輸出する事例が掲載されています。

 婦人服ではオンワード樫山グループのバスストップの「ベラルディ(伊)」、レリアングループのアバンの「ルメール(仏)」、紳士服では大賀の「ティモシー・エベレスト・ロンドン(英)」(←実は私の愛着ブランドです)などの欧州ブランドのライセンス生産商品を日本国内向けに販売するだけではなく、来春から欧米でも販売するとのことで、ユーロ高を背景に、日本のきめ細かい縫製技術、品質のグレードが評価される形で実施に踏み切られる模様です。

 言うまでもなく、もともと、日本はイタリアと並ぶ世界屈指の「誇るべき」アパレル素材の産地であり、縫製についても同様です。戦後、多くの商社やアパレル企業が日本製品を欧米に売っていたのは今は昔。今でも、デニムなどの商品は欧米でも根強い支持がありますが、全般的には、物価や為替、中国からの低価格輸入品増加による国内産業の衰退の関係でここのところ輸出は少なくなりましたが、為替の状況が変わってくるとなるとこういった話が増えることが期待できますね。

 私は、欧米にリサーチで行くと、百貨店や専門店の店頭で商品そのものとともに原産国表示を見るのが楽しみという癖があります。高級百貨店でメイド・イン・ジャパンのデニムジーンズやシルクスカーフなどを見かけると思わずうれしくなるものです。

 欧米マーケットでのメイドインジャパンファッション商品の復活、応援しています。

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December 07, 2006

ジュンが足元のファッションに特化したセレクトショップを展開

 12月7日の繊研新聞に、ジュンが来春にオープンする、足元のファッションに特化したセレクトショップ「ラブクレール」に関する記事が掲載されています。

 セレクトショップで育った高感度層の女性顧客をターゲットに、靴80%、ソックスやストッキングで10%、ネイルフットケア用品5%、その他アパレル5%という商品構成。アパレル企業ならではのアプローチで足元のファッションを20ブランドのセレクト&オリジナル商品開発で品揃えを行うとのことです。

 もともと自社のセレクトショップ店頭で靴も展開してところ、顧客の反応から可能性を感じて服と靴の比率を逆転させた新業態を開発させようと思ったのが発足のいきさつとのこと。

 このようにアパレル企業が靴業界に欠けているところに対するソリューションを行おうと発足した靴業態の事例は最近増えてきており、そこそこ露出も高まり、生活者の支持を得ていると思われますので今後もジュンのような新業態開発が業界でも加速するではないかと楽しみにしております。

主な事例
○タカキューが展開するAround the shoes(アラウンド・ザ・シューズ)
○ユナイテッドアローズが展開するodette-e-odile(オデット エ オディール)
○アバハウスが展開するAlfredo Bannister(アルフレッド・バニスター)

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December 06, 2006

ファッション流通で総合商社の資本提携が相次ぐ

 12月5日の日経新聞、6日の日経MJ、繊研新聞に総合商社の伊藤忠商事が、靴専門店チェーン「Asbee(アスビー)」などを展開するツルヤ靴店が年内に行う第三者割当増資を引き受け、発行済み株式数の4.99%の株式取得することに関する記事が掲載されています。
 
 これにより、ツルヤ靴店と伊藤忠商事は商品と物流に関する業務提携を行うとのことです。

 ツルヤ靴店は、これに先立って、昨年12月には、イオングループとのショッピングセンター出店に関して資本・業務提携を行っており、同社は、郊外立地展開の業界トップのチヨダ、都心部&SC中心の業界2位のABCマートが2大ガリバーとなった靴流通マーケットで、大手との提携により追撃をかけようとする政策です。

 特に、TBS株大量取得でも話題になったABCマートグループのマーケットでの猛威は靴業界のみならず、ファッション流通全体が脅威に感じているところではないかと思います。ABCマートの一人勝ちを許さない対抗勢力作りという意味で、ツルヤの選択は業界もとても興味深く注目しているのではないかと思います。

 渋谷・原宿や池袋など都心出店しているABCマートやAsbeeの店頭は昔からよくチェックさせていただいていますが、個人的には、ABCマートのPBブランドよりもAsbeeのPBブランドの商品完成度を評価してますので、今のところ規模の差は歴然としていますが、がんばって欲しいところですね。

 また、同じく5日の日経新聞に三井物産がプラザスタイル(旧ソニープラザ)の持ち株会社スタイリングライフホールディングスの株式を15%取得し、包括的な業務提携をすることに関する記事が掲載されています。

 内容の詰めはこれからのようですが、これらは総合商社がファッション流通の小売事業に食指を伸ばしてきている事例だと思います。

 かつて、食品問屋再編、大手GMSとの提携からコンビニへの資本参加まで食品業界では、総合商社の参入が相次ぎ、系列図も決まり、一段落した模様ですが、来年以降、上記のように、もっとも生活者に遠いところで活躍していた商社がファッション流通においても生活者最前線のリテールビジネスまで下りてくるケースが増えてくると予想されます。

 商社には潤沢な資金と優秀な人材が豊富であり、こういった資本参加が今後ファッション流通を活性化するのではないか、と期待しております。

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 関連エントリー-靴業界にも大きな再編の波が
 関連エントリー-伊藤忠商事、ジャヴァHD株取得で考える今後の商社の役割

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December 04, 2006

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-これからのセレクトショップのカタチ(06.11.28)

 コメント:キャッチーなタイトルにいろいろなブログから引用リンクを頂きました。

2位-原宿人気古着ショップの魅力比較(05.04.06)

 コメント:当ブログの根強い人気エントリーが再度急浮上。

3位-ユニクロNY旗艦店オープンの狙い(06.11.12)

 コメント:オープン当日は24台のレジがフル稼働だったそうですが、その後は
      どうでしょうか?

4位-メンズアンダーウェアも充実してきた(06.11.26)

 コメント:今年は機能素材あり、ニットボクサー系が各社充実しているようです。

5位-紳士服チェーンの「閉店セール」(06.11.20)

 コメント:年末年始が過ぎるとまた・・・シーズン端境期対策に多いですね。
 
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December 03, 2006

衣料品改革が裏目に出た米ウォルマート10年ぶりの減収

 12月1日の日経MJに、今年の11月度、1996年4月以来10年ぶりに既存店月度売上高前年対比が0.1%マイナスの見込みとなったウォルマートの衣料品改革についての記事が掲載されています。

 同社は、同社自身のイメージ向上やライバルであるディスカウントストア全米2位のターゲットのファッション性のあるマーチャンダイジングへの対抗策として、ファッション性を高めた衣料品改革を行って来ましたが、これまでの結果は、新商品群がうまくいっていないばかりか、ベーシック商品を求める既存顧客の客離れを引き起こし、苦戦している模様です。
 リー・スコットCEOは、あまりに性急すぎたということで、今後、ベーシックを充実させる方向に戻すとのコメントをされているとのことです。

 世界最大手の小売業、常勝ウォルマートでもこのようなケアレスミスをするのだな、と記事を読んでおりました。

 これは、アパレル業界でもよくある話で、経営トップが「来シーズンはファッション性を強調する!」と掛け声をかけると、ベーシック商品が手薄になり、客数減による売り上げ減を引き起こすという現象で、私も昔痛い目にあったことがあります。

 一般的に、ファッションの企画、バイイングに携わる人間は、ベーシックよりも先端を行く新しいファッション性の高い商品を品揃えたいと思うものですが、固定客の多くは「その店(あるいはブランド)のベーシック」を求めていたりします。それをうまくバランスをとるのがファッションビジネスなのですが・・・。

 99年から2000年にかけて、ユニクロブームがあった時に、アパレルリテール企業各社が、価格競争だけでなく、「ユニクロとの差別化!」をぶち上げ、独自のファッション性を追求し、ベーシック商品の品揃えを怠った時期がありました。結果は、言わずもがな、多くの企業が売上前年割れを経験したと記憶しています。理由は各社ユニクロの方を見ていて、顧客を見ていなかったわけですから当然。
 翌年以降、それに気づいて品揃えを見直し、各社回復に向かったものです。

 保守的な品揃えであれ、とは言いませんが、新しいものも大事だけれど、まずは「お客さんがウチに求めている品揃えって何?」を履き違えないで考えるいい経験になったのではないか思います。

 今回のウォルマートの事例も、「生活者の方を向いて期待に応える仕事をしよう!」の教訓になりそうです。

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December 02, 2006

日経MJ2006年ヒット商品番付の東前頭の八番目にゼイヴェルが

 12月1日の日経MJに恒例の2006年「ヒット商品番付」が発表されています。

 今回、ファッション業界関連では、東の前頭八番目に「ゼイヴェル」、西の前頭八番目に「バッグ」がありました。

 「バッグ」については、
 ・エディターズバッグが流行り、
 ・(コーチやサマンサタバサの成功を羨んで)アパレル各ブランドが
 バッグラインをスタートあるいは強化している現状
 ・伊勢丹筆頭にバッグ売場でブランドの垣根をなくして、生活者視点で
 再編集されている事例

 などについてわかりやすく解説されていますが、ゼイヴェルについては今年、いろんな意味で、ファッション業界で一大旋風を巻き起こした企業の筆頭と言っても過言でないにもかかわらず

 「リアルクローズ」の発信企業。携帯通販連動のショーに2万人が参加

 としか解説がありませんでした。

 そこで、「リアルクローズ」のキーワードで検索エンジンから当ブログを訪問された多くの方向けにブログ内の関連エントリー記事をまとめておきたいと思います。

 関連エントリー-東京ガールズコレクション
 関連エントリー-ゼイヴェルが目指すケータイメディア放送局
 関連エントリー-第2回 東京ガールズコレクション日程決定
 関連エントリー-来週のTGC x GEISAI#9は熱くなりそう
 関連エントリー-東京ガールズコレクション(TGC)、パリへ 
 関連エントリー-ゼイヴェル子会社がギャル系シブヤガールズコレクション開催
 関連エントリー-ブログ1周年コラム~ランウェイの向こうにあるもの

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