ハニーズが一格上の新業態開発
1月13日の繊研新聞、16日の日経新聞によると、婦人専門店チェーンのハニーズは、今秋から都市部の駅ビルやファッションビル向けに、平均単価が3500円相当となる、既存のハニーズの約2倍の価格帯の新業態を開発するとのことです。
ハニーズはこれまで、郊外SCを中心に642店舗(06年12月末)になりますが、ターゲットとする国内1400店舗が視野に入り、次の業態開発に入る模様で、ルミネ、パルコなどでも通用する感性、品質の商品に取り組むというもの。
同社が、ターゲット客層と同年代の店長の声、デザイナーの感性を活かしてマーケットでの売れ筋トレンド商品をスピード企画、生産、販売するビジネスモデルは、1900円を中心とするポピュラープライス(マス)マーケットでは成功をおさめましたが、半歩進んだローワーモデレートプライスマーケットでも実践できるかとても興味深いところです。
ポイントのローリーズファームやアースミュージックアンドエコロジーあたりとの勝負になるわけですかね。
一般的に、これまで、業界では、ハイエンドを頂点にファッション階層の比較的高いところのブランドや企業が比較的低価格のブランドや業態を開発して(裾野を広げて)成功した事例はいくつもありますが、「下から上へ」の事例はM&A以外は思い当たらないのが正直なところです。
しかしながら、ハニーズの週間サイクルで分析、マーケット定点観測、現場の声を活かした商品発注会議、同週中に中国の工場と商談して即発注をするという業務スピードは、業界の中でも評価の高いところです。
マーケットの動きを見てから、素材も妥協しながら作る(従来のハニーズ)ではなく、マーケットの動向を見る前に予測をして素材とデザインを決め込まなければならない作業は、間違いなく、勝手が違うと思いますし、そのマーケット経験者の専門別部隊が必要であると思いますが、国内に自社工場があったり、店頭の声を吸い上げる仕組み、インフラはハニーズが単なるトレードオフのコピー屋さんとは一味違うところだと思っています。
効率の悪い近隣型ショッピングセンター(NSC)で店舗を増やすよりは、可能性の高い都心型ファッションビルに是非是非チャレンジしていって欲しいと思います。
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