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March 27, 2007

伊勢丹・東急百貨店の業務提携の方がすごい

 先々週は大丸・松坂屋、今週は阪急・阪神の経営統合の記事が大きく取り上げられていますが、正直、3月26日の日経新聞、27日の繊研新聞にある伊勢丹と東急百貨店および東急電鉄の業務提携の方がインパクトを感じました。

 まあ、私が東京の人間でそちらの方が身近だからというのもあるのでしょうけど・・・

 伊勢丹の武藤社長は常々、「米国の事例を考えると、百貨店業界は四つのグループに集約されるだろう」と指摘しておられますが、今回の経営統合、業務提携を踏まえると、

 1位 大丸+松坂屋 売上高   1兆1664億円 (8225+3439)
 2位 伊勢丹+東急 売上高   1兆 984億円 (7600+3384)
 3位 高島屋     売上高  1兆 311億円
 4位 ミレニアム(西武+そごう)   9451億円
 5位 三越               8420億円
 6位 丸井               5615億円
 7位 阪急+阪神            4938億円 (3812+1126)
 (いずれも05年度の連結ベース、日経新聞より)

 になり、伊勢丹・東急は2位に食い込むわけです。

 今回の伊勢丹、東急百の業務提携は、共同商品開発、商品・顧客情報システムの相乗り、伊勢丹から東急への役員含めた幹部の派遣が骨子になる模様です。

 ところで、伊勢丹は全日本デパートメント開発機構(ADOグループ)という百貨店の共同仕入機構を主催し、情報システム面でも同グループの面倒を見ています。上記7位までに入っていませんが、松屋や東武百貨店もこのグループ、百貨店再建で名をはせ、IFIでもお世話になったミスター百貨店こと故 山中鏆さんつながりでもあります。以下ホームページによると、ADOグループ百貨店の売上高は2兆円に上るとのこと。

 ADOグループホームページ

 今回の提携で、東急もこのグループに入ることを意味しますし、幹部を受け入れることで、ADOグループ企業よりも密接な関係となって行くのでしょう。

 東急沿線の富裕層、たまプラーザの東急SCの東急百貨店への格上げ、副都心線に乗り入れる東急東横線、伊勢丹アイカード、パスモの普及・・・すべてがつながり、伊勢丹の業界での影響力はますます大きくなりそうですね。

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