「ニッポン買イマス」 主役は新興国(BRICs)?
今週の日経新聞の連載記事「BRICsx日本 けいざいの現場から」はとても興味深かったです。
円安、金利安で、お買い得になったニッポン(日本)という舞台を利用して今後、国際的に活躍するのは、欧米ではなく、むしろ新興国ではないか?というテーマの内容です。
特に、ファッションビジネス・流通関連では、5月3日付の第2回目の「ニッポン買イマス」が印象的でした。
ゴールデンウィーク中も当社の事務所のある原宿、表参道界隈の街ゆく人々のざっと4-5人に1人は、外国語をしゃべっているような気がしていましたが、記事によると、原宿の商店会の売上の3割は、中国などアジア系の外国人によって構成され、欧米からの顧客よりも客単価が高いだけでなく、「銀聯(ぎんれん)」という中国の銀行が発行するデビットカード機能をもったキャッシュカードを利用する顧客の客単価は、日本のクレジットカード利用客の3倍にも及ぶというからびっくり。
日本のクレジットカードの1回あたり平均利用金額は15,000円程度を言われており、その3倍となれば、上顧客さんですね。
私たちも海外に行くと、気持ちも大きくなって、日本国内よりは高額の買い物をすると思いますので、この事実から、中国の方が急激に金持ちになったと言い切る訳にはいきませんが、それを差し引いても、観光客の多い買い物エリアでは、無視できない、むしろ当てにすべき対象であることは間違いありません。
以前、日本のラグジュアリーブランドのマーケットが成熟する中で、どうして表参道にブランドのメガショップが続々とできるのか、について書いたエントリーでも、このアジア観光客需要を挙げたかと思います。
そんな中、原宿表参道界隈では、この「銀聯」が利用できる店舗が続々と増えているとのことです。
「銀聯」は、中国人民銀行が中心となって、各銀行間の決済を代行している組織のようで、決済金額は、中国国内では、即銀行口座から引き落とされるいわゆるデビットカード。中国では、クレジットカードよりもこちらのデビットカードの方が普及しており、発行枚数は、8億枚とも9億枚とも言われているそうです。
日本では、対応端末(CAT)を導入すれば三井住友カードがクレジットカードの決済同様に決済代行をしているそうです。
外国企業の東証上場、企業買収にしても、中国やインドの新興国の中には、時価総額がびっくりするくらい大きな企業があります。金利の安い日本で資金を調達して、日本の技術やブランドを手に入れる。十分考えられる話です。
これから始まる海外勢の日本買い。企業買収についても、リテールの買い物についても、キープレーヤーとして、「欧米か!」だけではなく、むしろこれら新興国をマークしなければならないかもしれませんね。
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