ファッション業界関係者はH&M(エッチアンドエム)の日本上陸の影響をどう見るか?~WWDジャパンより
昨日もご紹介した WWDジャパン5月7日号 の「H&M」特集ですが、記事の最後にファストリの柳井会長はじめファッションリテーラーの幹部の方々のコメントが掲載されています。
自社や業界への直接的な影響の有無やH&M社との違いを語るコメントが多い中で、ユナイテッドアローズの栗野常務兼チーフクリエイティブオフィサーのご意見が、最も生活者の視点に立ったわかりやすい意見であり、当「ファッション流通ブログde業界関心事」的にも100%同感だったので、引用、ご紹介させていただきたいと思います。
「『H&M』や『ザラ』などのファストファッション(の台頭や上陸)は、ファッションの民主化の最たるものだと思う。その影響で日本人の服との付き合い方が変わるだろう。消費者は高いものと、安いものの使い分けがうまくなってきているので、安価な商品が流入したからといって高額商品が売れなくなることはない。当社への影響はゼロとは言えないだろうが、「H&M」などが、ファッションのハードルを下げることで、今までファッションに手を出さなかった人々も取り込むことができる。ファッション全体の底上げという点では、良い影響があるかもしれない。」
いつもブログで言いたかったことを、業界の識者である同氏が、すごくわかりやすく代弁してくださっているな、と感じました。
高いものと、安いものしか売れないとか、「消費の二極化」が叫ばれて久しいものがあります。そこに、中流の崩壊、富裕層・下流層の拡大を当てはめる報道、論説も多いです。
しかし、「消費の二極化」はひとりの人の中で起こっている、という状況を凄く感じます。
多くの人が、賢く、使い分けているんですよね。これが本当の「豊かさ」です。
もともと、ファッション好きな人には、新たな使い分けの選択肢として、そして、栗野氏がおっしゃるように、嫌いじゃないけど、高額を出してまで・・・と思っていた人たちを目覚めさせることになるかもしれない・・・。
H&Mの日本進出、そこが「本質」じゃないかなぁ、とうなづきながら読ませていただきました。
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