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May 31, 2007

セシールが「セカンドライフ」内で衣装を無料提供

 5月30日の日経MJに、通販大手のセシールが、欧米で450万人が利用しているというインターネット上のヴァーチャル空間ゲーム「セカンドライフ」に出店し、アバター(自分自身の分身)が着用する衣装に対して、同社が実際に7月から発売する男性用スーツと女性用ワンピースを各3色つづ無料提供するサービスを始めた、という記事が掲載されています。

 詳細はセシールのニュースリリースをご覧ください。5月22日からスタートしているようで、セシールが提供する衣装を着てファッションショーにも出場できるようですね。

 セシール「セカンドライフ」で新サービスを開始

 最近、話題のセカンドライフについての詳細はこちら

 セカンドライフの日本語での解説ページ

 セカンドライフは近々に日本語版がスタートするようで、企業もマーケティングの場として注目をしていますが、セシールが日本の大手アパレル企業では出店第1号となる模様です。今後、セカンドライフに登録しているユーザーの購買行動をモニターとして活用する目的で、多くの企業が出店することが予想されます。

 ここのところ、セカンドライフについての新聞記事も増えてきて、先日の日経新聞に、セカンドライフ英語版での問題として、リアル社会と同様に、殺人はないまでも、詐欺や著作権侵害などの犯罪が起こっていて、それを法律で取り締まるべきかどうかが議論を呼んでいるという記事が掲載されていて、たいへん、興味深く読ませていただきました。

 セカンドライフ内には、クレジットカードなどで購入できる「リンデンドル」なる通貨が流通していて、売買行為も可能なため、個人や企業がデザインして作り出したもの(アパレルなど)も売買出来、それを実際の通貨と換金することもできるらしいのです。
 
 そうすると、買い手さえつけば、ヴィトン、シャネル、ミッキーマウスなどのニセモノファッショングッズを作って販売してしまうことも可能というわけで、なんか、実社会で起こりうることは起こってしまうというから、なんか面白いですね。

 セカンドライフ・・・われわれの世代は、なかなか、こういったゲームで楽しむ暇はないのですが、私の息子(中2)や娘(小4)は、すでに、ニンテンドーのWifi(ワイファイ)、Wii(ウィー)やインターネットゲーム、メイプルストーリーなどでネット上で見知らぬ世界の人たちと平気でゲームを楽しんでいます。きっと、そんな世代が日本でもセカンドライフを普及させ、そこが、企業マーケティングの主戦場になったりする日もそう遠くはないのでしょうかね。 

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関連エントリー-SNS仮想マンション、ゾゾレジデンスはファッションマーケティングの宝庫

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May 30, 2007

米アーバンアウトフィッターズが日本進出に先駆けて日本語版通販をスタート

 5月30日の繊研新聞に、数年内に日本進出を計画しているアメリカのストリートカジュアルチェーン、アーバンアウトフィッターズが、リアル店舗の出店に先駆けて日本語版の通販サイトをオープンしたとの記事が掲載されていました。
 
 アーバンアウトフィッターズ日本語公式サイト

 アメリカのサイトと同じイメージにするために、そのまま和訳をしている模様です。

 さっと覗かせてもらいましたが、シンプルでセンスのある画像はよいのですが、かつて、アメリカでちょくちょく買い物させてもらって知っている分、この日本円表示価格の割高感が目に付いてしまいました。

 それから、単品販売だけで、あのアーバンアウトフィッターズの良さを伝えるのは、なかなか難しいかな、というのが印象です。もう少し、店舗の雰囲気や世界観、コンセプトが伝わるコンテンツにした方がいいと思うんですけどね。 

 やはり、アーバンアウトフィッターズは、店舗の独特の世界観と客層のライフスタイルを明確に絞り込んだマーチャンダイジングのバランスがすばらしいわけで、その良さは、店舗に優るものはありません。

 出店を楽しみにしています。

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関連エントリー-米アーバンアウトフィッターズ、欧州そして日本へ

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May 29, 2007

しまむらが山手線の内側に出店

 5月29日の日経新聞によるとファッションセンターしまむらが6月末に大丸ピーコック高田馬場店二階に約150坪(←30日の繊研新聞によると180坪の模様)の売場面積で出店するとのことです。

 この新店はしまむらの標準店舗の半分の店舗面積となるため、またこのあたりにたくさんいる学生客層を想定して、子供服と日用雑貨は置かず、ファッション性のあるヤング~ミセスのアパレルなどに絞り込んでの品揃えになるとのことです。

 しまむらは1000店舗突破を契機にこれまでほとんど出店して来なかった東京首都圏への出店を宣言し、先だってオープンした葛西地区の店舗はすこぶる好調と聞きます。

 今回のような都心スーパーの二階、死に体となった実用衣料、肌着売場といった立地であれば23区内にもたくさんありそうですね。

 ファッションセンターしまむらの都心型新フォーマットとして、首都圏攻略の試金石になりそうで楽しみです。

 さて、H&Mを長年ベンチマークしてきた「しまむら」。来年の本家H&Mの来日までに東京でどれくらい出店できるか、はたまた、ファッション性を高められるか。 原宿で米GAPの「テコ」を上手に利用してブームを引き起こしたユニクロと同じ原理をうまく享受できる日本のファッション企業は、もしかしたら「しまむら」かもしれません。

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関連エントリー-しまむら都心型店舗が月商1億円を売り上げた

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May 28, 2007

先週の記事別アクセスランキング

 先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-ゴールドマンサックスとリステアホールディングスが商業施設投資会社を設立(07.05.13)

 コメント:ニュースリリース後、各メディアへの露出のあいまって
     検索エンジン経由のトップキーワードでした。

2位-ユニクロ原宿店、「UT」を見て、ユニクロの「ファッションへの道のり」を考えた(07.05.02)

 コメント:既存店1店舗で同じ柄が120枚も積まれていると・・・

3位-リクルートがパートアルバイトの採用代行会社を設立(07.05.22)

 コメント:猫の手も借りたい流通業のビジネスモデルとなりうるか。

4位-「青子(あおこ)」に学ぶ地域密着型ファッションストアのあり方(07.05.19)

 コメント:専門店の販売スタッフは共に楽しむパーソナルスタイリスト

5位-トップショップからも目が離せない(07.05.12)

 コメント:ケイトモスコレクションがらみでアクセスを頂きました。
     英・米ほどではありませんが、そこそこの盛況だったようです。

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May 27, 2007

大手百貨店、07年度1500億円投資の勝算

 今週は、各紙(誌)、2月決算の流通企業の株主総会ウィークということもあって、今後の百貨店の動向を占う記事が多かったように思いました。

 5月25日の日経新聞には、07年度の大手百貨店6社(大丸・松坂屋、高島屋、三越、伊勢丹、阪急)の連結投資額合計が前年比6割増、21世紀に入って最高の1500億円になることに関連する記事が掲載されていました。

 2006年全国百貨店売上高の7兆7000億円、はピーク時の91年に比べて約2兆円減という現実ですが、大都市においては、景気回復の追い風、競合他社の改装・増床への対抗、はたまた買収対策、株主対策など、さまざまな思惑で、「今しかない」とばかり、この時期に投資が集中している様子は十分理解できます。

 しかし、果たして各社の勝算はどうなんでしょうね・・・記事では更なる競争激化、再編を生む序章的な締めくくりをしています。

 現代の百貨店繁栄のキーワードは・・・かつての小売業繁栄の源泉である客数の大幅増は正直、望めそうもありませんので、現実的には、1客あたりの年間購買額(購買頻度x客単価)をいかに高めるか、に集約されることと思われます。

 そのためのハウスカードによる顧客囲い込み、分析の精度アップとともに、「外商」の見直しも各社で進んでいるのではないか、と思われます。

 そんなことを考えていたら、ちょうど5月25日の日経MJに「三越に見る外商の接客術」という記事がありました。

 「外商」というと、以前は、老舗百貨店が特定の個人・法人顧客を訪問して、高額購入先に対して割引販売するイメージがありましたが、これからは、富裕層にご来店頂き、会話を楽しみながらのパーソナルなコンシェルジュになるのでしょうかね。

 そんな日本の百貨店の「個人外商」を、欧米の著名百貨店も評価していると聞きます。

 さて、各社どんな風になるのでしょうか。積極投資後の生まれ変わる姿、チャレンジ・・・楽しみにしたいと思います。

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 関連エントリー-百貨店都心部に積極投資も集客は新宿への一極集中か?

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May 26, 2007

ファッションアイテムとしてのケイタイにまつわる話

 5月25日の日経MJに、auが夏商戦に向けて42のブランドとケイタイケース、ストラップ、待ち受けコンテンツなどでコラボし、デザインで追撃するソフトバンクやドコモに対し、更に「ファッション性」を打ち出すとの記事が掲載されていました。

 記事によると、ブランドは、アバハウス、BC(ベイクルーズ)サロン、エディフィス、エドウィン、フレッドペリー、イエナ、ジャーナルスタンダード、ナノユニバースなどなど。

 auはこの春もポーターやイエナなど10数ブランド程度とケイタイ関連グッズのコラボしてましたが、引き続き、提携先を3倍以上に増やしてのプロジェクトのようです。

 「au、 42ブランドとコラボ」の見出しを見て、ちょっと期待しましたが、記事を読んで、正直、やはり、まだ関連グッズどまりかぁ、というのが、感想でした。

 今年、モトローラーからドルチェ&ガッバーナ(D&G)のゴールドのRAZERが出て、ドコモから発売されたり(75,000円)、韓国のLGがPRADA(プラダ)のケイタイ(ユーロで日本円にして9万円くらい、こちらは通信方式の違いから日本では使用不可)を手がけていますが、今後、そんな「ブランドケイタイ」の開発は進むのでしょうか・・・

 今年度中に、ドコモやauが現在、割高の通話料を下げるために、ケイタイ本体の価格を現在の1万円台後半から2万円台から、ほぼ製造原価である5万円程度にし、また、同機種を長く使ってもらうために早期解約機種変更に対しては、ペナルティを課すような話が進んでいるようです。

 そうなると、「毎年気軽に買い換えるケイタイ」から「同一機種と長く付き合うケイタイ」へと我々のケイタイとの付き合い方が変わって来ると思われいます。

 ケイタイが1台50,000万円になれば、ドルガバ(D&G)の75,000円もべらぼうに高い値段に感じなくなるような気がしますから、「ブランドケイタイ」が登場する土壌も少しはできるのかな、なんて思います。

 それから、2つの電話番号やアドレスを1台のケイタイで受けられる「2in1(ツーインワン)」というサービスが始まるようですが、逆に、一つの電話番号、アドレスを切り替えにより、複数のケイタイで受けられるという方がファッションの視点から見ると、受けるような気がします。その日の気分で、2-3台の違ったデザインのケイタイを使い分けて持ち歩くことが出来れば素敵ではありませんか?

 今後ともファッションアイテムとしてのケイタイの存在感は高まりそうです。 

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May 23, 2007

【お礼】本日のセミナーにご来場ありがとうございました。

 本日、私が基調講演を務めさせていただきました富士通ビジネスシステムさん主催のセミナー「SPA時代の在庫コントロール」に日ごろブログをお読みの方々も多数ご来場頂き、誠にありがとうございました。

 お声をかけていただき、名刺交換をさせていただいた方々、残念ながらご挨拶はできませんでしたが、アンケートにコメントを残していただいた方々、本当にありがとうございます。

 これからも皆さんの応援を励みにブログ、日常業務がんばりたいと思います。

 今後とも、よろしくお願いいたします。 

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May 22, 2007

リクルートがパートアルバイトの採用代行会社を設立

 5月22日の日経新聞に、リクルートがパートアルバイトの採用難に悩む全国展開の流通企業向けに、募集広告から採用、店舗に出るための教育研修まで、必要な時に必要な人材が確保できるパッケージサービスを始めるために「ツナグ・ソリューションズ」という新会社を設立するとの記事がありました。

 新会社のサービスは、複数の流通企業がそれぞれ個々に行っている一連の業務を束ね、一連の採用活躍を一手に引き受けて効率的に行おうというもので、さすが、採用教育研修に強いOBも多数排出しているリクルート社ならではの、総合ソリューション、なるほど、かゆいところに手が届くサービスだな、と思いました。

 出店で成長する企業にとってここ数年の景気回復による採用難は深刻で、囲い込みのために、契約社員やパートアルバイトさんを正社員化している企業のニュースは、何度かブログでも取り上げました。

 また、猫の手も借りたいファッションストアでは欠員を派遣会社に頼り、販売管理費の人件費を膨らませてしまったわりには教育が十分施せず、効果が上がらなかった企業の事例も何社も耳にしました。

 今回のサービスは、業種、職種によっては有効と思われますがファッション販売の場合はどうでしょうか・・・

 やはり、物販と言えども、ブランドやコンセプトを売るファッション販売においては、理想を言えば、店頭販売のパート・アルバイトさんはストアマネージャーである店長が面接を行い、一緒に働ける人か自分の目で見極め、採用し、チームワークで育成して行きたいものです。

 そのためには、企業が「ブランディング」をきちっと行わなければならないのはもちろん、経営者の企業理念を理解し伝導するコミュニケーション力のある店長をいかに育てるか?すなわち「店長育成」を避けては通れません。

 そして、パート・アルバイト候補の人が、ここで一緒に働きたいという雰囲気をかもし出す、店頭のチームビルディングを促進することは、本部の大事な仕事でしょう。

 そう、普遍的な部分はアウトソーシングできるにしても、人任せにできない部分も少なくなく、人材育成はやはり、腰をすえて取り組まなければならない話ですね。

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May 21, 2007

先週の記事別アクセスランキング

 先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-ゴールドマンサックスとリステアホールディングスが商業施設投資会社を設立(07.05.13)

 コメント:リステアが手がける都心部の商業施設再開発とは・・・
      とても興味深いですね。

2位-ユニクロ原宿店、「UT」を見て、ユニクロの「ファッションへの道のり」を考えた(07.05.02)

 コメント:いろいろなチャレンジを楽しみにしています。

3位-「しまむらとユニクロとローリーズファームとセシルマクビーの強みをミックスしたような会社」(07.05.10)

 コメント:そんな全部乗せのH&Mが業界の更なる活性化になることを期待して。

4位-トップショップからも目が離せない(07.05.12)

 コメント:25日からラフォーレ原宿でもケイトモストップショップの限定発売が
     あるようです。

5位-フランスファッション誌ELLE側の訴え認め、ロックバンドELLEGARDEN(エルレガーデン)グッズ販売差し止め判決(07.05.18)

 コメント:ファッションビジネスでは、商標権は大切ですから・・・

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May 19, 2007

「青子(あおこ)」に学ぶ地域密着型ファッションストアのあり方

 5月19日の繊研新聞に横浜、港北地区に4店舗のセレクトショップを展開する「青子(あおこ)」に関する特集記事が掲載されていました。

 お店自身の個性的な存在感、有名人のスタイリストも手がけるという飯田スザンナ青子社長のキャラクターから、地域密着型の小さな規模の店舗ながら、メディア掲載も少なくなく、先ごろ、話題の「ららぽーと横浜」への出店も果たし、業界でもさらに注目されておりました。

 記事を読んで、あらめてホームページや青子社長のブログを拝見しましたが、販売スタッフとお客さんの笑顔、歓声が聞こえてくるような気がして、関心しながら、とても楽しませていただきました。

 セレクトショップ青子ホームページ

 社長ブログ”青子”縁こそ我が人生

 ローカルなファッション専門店が「青子(あおこ)」から学ぶことを私なりにまとめてみると、

 ○ファッション専門店は、地域のお客様の顔の見える
  「パーソナルスタイリスト」であるという原点
 ○グローバルに商品、情報を調達し、ローカルのお客様にお応えする
  という「グローカルビジネス」の姿勢
 ○リアル店舗と連動した、WEB2.0時代の「小が大に優り得る」  
  ツールである「ブログ」を核にしたホームページをフル活用している
  顧客コミュニケーション戦略
  
 そして

 ○スタッフに伝導する青子社長の起業家精神

 ではないでしょうか?
 
 同社がされていることを見ているとファッションビジネスが忘れてはいけない「原点」「信念」「遊び心」のようなものを随所に感じとれますます。
 
 ファッションビジネス最高の喜びである、「お客さんに喜んで頂き、またご来店頂く瞬間」を実現するために何ができるか?

 そんな要素が沢山詰まった、今後の青子さんのご活躍を見守ると共に応援したいと思います。

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May 18, 2007

フランスファッション誌ELLE側の訴え認め、ロックバンドELLEGARDEN(エルレガーデン)グッズ販売差し止め判決

 5月17日の日経新聞によると東京地裁は、フランスファッション誌ELLEの商標管理会社の訴えを認め、日本の人気メロコアバンドELLEGARDEN(エルレガーデン)のマネジメント事務所が同バンドグッズとして販売していたロゴ入りTシャツや帽子などの販売差し止めの判決を出したとのこと。

 個人的に、エルレガーデンの曲は好んで聞いていたころがあったので(着メロにしていた時もありました)、これはビックリ。気の毒な判決が出たなというのが率直な感想です。

 正直、エルレ側に悪意はないようですし、一般生活者の中にはELLEGARDEN(エルレガーデン)とELLE(エル)を誤認する人はほとんどいないのではないかと思います。

ELLEGARDEN(エルレガーデン)オフィシャルHP

 事務所側も訴えられた時は寝耳に水だったでしょう。

 ロックファンにはお馴染みの「エルレ」も、東京地裁の判事は「日本の英語教育の水準では一般の人はELLEとGARDENの2つの単語と理解する」と認定。

 ちょっと特許庁のホームページを覗いたら、エルレの事務所側はELLEGARDEN(エルレガーデン)の商標として、9類の音楽ソフト(CDなど)と41類の音楽の演奏の役務商標は登録済でしたが、Tシャツや帽子などファッショングッズを包括している25類は取得なし。

 多分25類も出願したら商標は取れてただろうし、そうすれば今回の事態にもならなかっただろうなと思い、残念な気がしました。

 やはり面倒でも権利を守るには商標をきちっと押さえた上で商売をしなければならないということですね。

 また、今回のように勝ち目があれば見つけては販売差し止めに動く専門の代理人を日本に置いている海外ブランドも少なくないので善意の方は今回の判例を教訓に・・・

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May 17, 2007

米リミテッドブランズがエクスプレス業態の株式67%を売却へ

 海外のネットニュースや5月17日の繊研新聞などによると、1990年代半ば、GAPにその地位を奪われるまで世界最大のファッションSPAで、現在でも世界第3位であるリミテッドブランズは、同グループのアパレル事業のうち、EXPRESS(エクスプレス;631店舗、$=120円換算、日本円で年商約2000億円)の株式の67%を投資会社のGOLDEN GATE CAPITALに5億4800万ドル(日本円換算;約658億円)で売却すると発表したとのことです。

 以前もWWDの記事を受けて同社のアパレル事業売却の噂、ランジェリー、ヘルス&ケア事業へのフォーカスをエントリーしましたが、実行に移し始めたようです。 
 
 なお、同社は、しばらく残りの33%の株式は所有し、エクスプレスの本社も事業執行体制もしばらくはオハイオ州コロンバスのままで運営されるようです。

 今後、LIMITED STORE(253店舗年商日本円換算約590億円)の売却の検討もしている模様ですね。

 もともとアパレルのLIMITED STOREから立ち上げた同社も、2001年にLane Bryant、2002年にLernerN.Yを売却し、遡れば、90年代後半にAbercrombie&Fitch(アバクロ)やジュニア向けのLimited Too(現在はTweenに改名)を分社株式公開し、独り立ちを見届けながら手を引いて行き、手にした資金で、次なる事業(ランジェリー、ヘルス&ケア事業)に投資している経緯があります。

 エクスプレスは同グループの中で、顧客ターゲットとMD特性から言って、もっともH&Mの米国急拡大の影響を受けてるのではないかな、と思っていました。

 EXPRESSのホームページ 

 リミテッドブランズのレス・ウェックスナー会長、引き際といい、事業転換の手順といい、世界のファッションビジネスのリーダーたるものを感じます。

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関連エントリー-米リミテッドブランズがアパレル事業を売却?

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May 15, 2007

【お知らせ】ファッションビジネスセミナー第3弾

 宣伝になりますが、来る5月23日(水)14:00-16:50、業界で、中堅ファッション専門チェーンの業務システムに強い富士通ビジネスシステムさんのファッションビジネスセミナー(場所:東京 飯田橋)で講師を務めさせていただきます。

 セミナーのテーマは「SPA時代のファッションリテーラーの在庫コントロール」です。

 過去2回、満員御礼だったため、ご好評にお応えして、同じ内容となりますが、少しブラッシュアップさせていただき、3回目をやらせていただくことになりました。

 内容は、以前私が勤務していたアパレル専門チェーンにおいて、社長特命で在庫コントロール部を立ち上げてから、他社のベンチマーキングと試行錯誤を繰り返しながら、業務を構築、人材育成を行った3年間の事例をまとめたものです。

 この業界で働き始めてから、20年になろうとしていますが、こと「在庫」には苦労させられました。

 商社勤務時代、大手アパレルの億単位の未引取り在庫の前に途方にくれました。ヨーロッパブランドのジャパン社時代は、売り切れないのをわかっていながら、契約上本国から買い付けざるを得なかったインポート商品の在庫処理に苦しみました。小売チェーンで靴のバイヤーとして、働き始めた時、前任者から引き継いだ、それまで売れ筋だったにもかかわらず全店にサイズが点在して全く動かなくなった在庫の山を、どうすればうまく消化できるかを考えるのが最初の仕事となりました。

 生産現場から店頭に至るまで、在庫の悩みはつきものですが、今まで一歩づつ生活者に近づくにつれて、リテーラーがどんな発想に基づいて考え、行動し、リーダーシップを取れば、生活者に鮮度あふれる売場を提案でき、流通の滞留在庫を減らすことができるか?について考え続けて来ました。

 セミナーの内容は、そんなファッションリテーラーの在庫コントロールの基本的な考え方を体系的にまとめたものです。参加者の皆さんとご一緒に、SPA時代にファッション企業に必要な、店頭での週間単位の仮説検証力と店舗ごとの鮮度管理の徹底、それを実践する人財育成などについて考えてゆければと思っています。

 前半で、私の講義、後半は、150社以上に導入実績があり、某大手SPA企業や某靴専門チェーン企業が活用して実績を上げている、私のビジネスパートナーでもある松山電子計算センターさん開発のファッション専門店向けマーチャンダイジング業務パッケージソフト「現場主義II」のデモンストレーションがあります。
 
 ご興味のある方、参加をご検討される方は、こちらからDMダウンロードができます。

 10-50店舗くらいの規模のファッションリテール企業の方を対象としています。参加費無料で、まだ、多少空き席はあるようですので、参加ご希望の方は、富士通ビジネスシステムさんホームページからお申し込みくださるか、同社受付窓口にお電話ください。

 株式会社富士通ビジネスシステム
 東京第一営業本部リテイルソリューション営業部
 セミナー事務局 担当:柏原氏
 富士通ビジネスシステム主催セミナーホームページ
 TEL:03-5804-8261
 FAX:03-5804-8269

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May 14, 2007

先週の記事別アクセスランキング

 先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-ユニクロ原宿店、「UT」を見て、ユニクロの「ファッションへの道のり」を考えた(07.05.02)

 コメント:原宿店では、プリントTシャツにとらわれることなく、さまざまな
     「ファッション」へのチャレンジを続けてほしいですね。

2位-日本の「匠(たくみ)」の火を絶やさないために(07.05.04)

 コメント:無形の技術を日本の産業として伝承するチャレンジに期待しています。

3位-「しまむらとユニクロとローリーズファームとセシルマクビーの強みをミックスしたような会社」(07.05.10)

 コメント:タイトルがキャッチーでした。でもそれくらいインパクトのある会社といっても
     過言ではない?

4位-「ニッポン買イマス」 主役は新興国(BRICs)?(07.05.06)

 コメント:アジア観光客消費も取りこぼせない昨今。

5位-返品制度(リターンポリシー)どう考えますか?(07.05.03)

 コメント:返品を手続きと考えるか、情報収集と考えるかで見方も変わってきますね。

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May 13, 2007

ゴールドマンサックスとリステアホールディングスが商業施設投資会社を設立

 12日の日経新聞(ネットニュース)や繊研新聞に米証券大手ゴールドマンサックスとラグジュアリーブランドのセレクトショップとしておなじみのリステアホールディングスが折半で商業施設の開発を手がける投資会社「リステアインベストメント」を設立する(資本金7億5千万円)との記事が掲載されています。

 設立される投資会社は、3年間で500億円以上を投じ、銀座などに富裕層向けファッションを切り口としたビルを複数建てる計画とのことで、ゴールドマンサックスの資金調達投資ノウハウとリステアの日本の富裕層に対するファッションマーケティングノウハウの融合となる興味深い試みになりそうです。

 リステアホールディングスは婦人向けセレクトショップ「ルシェルブルー」やグッチグループとの共同出資会社「バレンシアーガ・ジャパン」を傘下にもつホールディングカンパニーで、今後、日本進出をもくろむラグジュアリーブランドにとっては、よきアドバイザー、通訳になりえる会社ではないかと思い、納得できます。

  先日、六本木防衛庁跡にオープンした東京ミッドタウンも覗いてきましたが、リステアは外苑東通りに面したところに、独自の入口を設けるなどの看板テナントのひとつ。薄暗いクラブを思わせる店内は、一見バブルそのもの。前例のないと言われるシャネルからの特別仕入商品、バレンシアーガの限定品、日本の新鋭デザイナーの注目株ソマルタを店頭に起用するなどで業界でも話題を呼んでいました。ここまでやるか、とその徹底した「遊び心」と実力にびっくりさせられたものです。

  同社は欧州を中心としたラグジュアリーブランドのセレクトショップとして有名ではありますが、むしろ商品そのものではなく、顧客を楽しませる姿勢、演出、空間づくりで定評が高いと思います。

  以前、日経MJの1面で富裕層ファッションマーケットの特集があった時に、リステアグループについて詳しく解説されていましたが、急成長ながら今のところ、まだ投資先行型と見受けられました。リステアホールディングスは、直近決算で年商66億円 年内に新興市場に公開することも目指しているようです。

 今回の提携により、ゴールドマンサックスからプライベートイクイティとして、7億円の増資の第三者割り当ての引受があるようですね。

  また、リステアインベストメントの社長となるリステア・ホールディングス副社長の吉川稔氏は信託会社、アパレル会社を経て投資会社を設立した後、リステア・グループに参画した経歴をもつ参謀であり、今回のプロジェクトのキーパーソンであることは間違いなさそうです。

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May 12, 2007

トップショップからも目が離せない

 WWD ジャパン5月7日号のネタは今回で3回目になってしまって恐縮ですが、H&M特集の業界関係者インタビューの中で、イギリスのファストファッション(ハイストリートファッション)の雄、アルカディアグループのTOPSHOP(トップショップ)/TOPMAN(トップマン)についても、見逃せない言及がありましたので、ここで触れておきたいと思います。

 セレクトショップ、ビームスの設楽社長は、トレンドファッションを提案するH&Mよりも、ストリートファッションとモードを提案するトップショップの日本本格参入の方がビームスにとっては、インパクトがある、とおっしゃいます。

 また、森ビルの常務で、ラフォーレ原宿社長の川崎氏は、1年限定で実験的にラフォーレ原宿に出店したトップショップについて、約60坪で月間3000万円超の売上(月坪効率55万円)で絶好調。大型店出店を六本木ヒルズで対応したい、とおっしゃっています。

 4月30日にロンドンで発売したトップショップのケイトモスコレクションはケイトモス本人の来店情報もあって、開店前1000人が並ぶ大盛況で、これから、米バーニーズ、仏コレットにもそのコレクションが並びます。欧州では、このトップショップのケイトモスコレクションと、H&Mのマドンナコレクションで話題は持ちきりですね。

 また、海外のネットニュースでは、アルカディアグループオーナー、フィリップ・グリーン氏による米バーニーズ買収の噂も囁かれています。

 トップショップを展開するアルカディアグループの年商規模はまだまだイギリスとアイルランドでの展開がほとんどなため、ファーストリテイリングより少ないくらい、日本円で4000億円台に過ぎませんが、H&M、ZARAとともに、ファストファッションブームの立役者であることは間違いありません。

 実は、このブログでも、トップショップの関連エントリーが多いせいか、トップショップのラフォーレ原宿出店以来、「トップショップ」のキーワードでググって来られる方も少なくありません。

 今年はZARA(ザラ)の日本市場多店舗化が予定され、来年はH&Mの原宿、銀座出店と競演するかのように、六本木ヒルズへのトップショップ旗艦店出店の期待が高まる。

 おそらく、原宿のアイスキューブビル(フォレット原宿の跡地でH&Mの1号店出店が予定されているところ)が形になるのが、来年の3月末とのことですが、そのあたりからH&M出店の秋まで、日本でも「ファストファッション」に関する情報が飛び交かい、一般生活者の中にも認知度が高まることは間違いなさそうです。

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関連エントリー-ファストファッションの挑戦状
関連エントリー-英トップショップがラフォーレ原宿に出店
関連エントリー-ケイトモス・トップショップコレクションが米バーニーズの店頭に並ぶ

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May 11, 2007

ファッション業界関係者はH&M(エッチアンドエム)の日本上陸の影響をどう見るか?~WWDジャパンより

 昨日もご紹介した WWDジャパン5月7日号 の「H&M」特集ですが、記事の最後にファストリの柳井会長はじめファッションリテーラーの幹部の方々のコメントが掲載されています。

 自社や業界への直接的な影響の有無やH&M社との違いを語るコメントが多い中で、ユナイテッドアローズの栗野常務兼チーフクリエイティブオフィサーのご意見が、最も生活者の視点に立ったわかりやすい意見であり、当「ファッション流通ブログde業界関心事」的にも100%同感だったので、引用、ご紹介させていただきたいと思います。

 「『H&M』や『ザラ』などのファストファッション(の台頭や上陸)は、ファッションの民主化の最たるものだと思う。その影響で日本人の服との付き合い方が変わるだろう。消費者は高いものと、安いものの使い分けがうまくなってきているので、安価な商品が流入したからといって高額商品が売れなくなることはない。当社への影響はゼロとは言えないだろうが、「H&M」などが、ファッションのハードルを下げることで、今までファッションに手を出さなかった人々も取り込むことができる。ファッション全体の底上げという点では、良い影響があるかもしれない。」

 いつもブログで言いたかったことを、業界の識者である同氏が、すごくわかりやすく代弁してくださっているな、と感じました。

 高いものと、安いものしか売れないとか、「消費の二極化」が叫ばれて久しいものがあります。そこに、中流の崩壊、富裕層・下流層の拡大を当てはめる報道、論説も多いです。 

 しかし、「消費の二極化」はひとりの人の中で起こっている、という状況を凄く感じます。

 多くの人が、賢く、使い分けているんですよね。これが本当の「豊かさ」です。

 もともと、ファッション好きな人には、新たな使い分けの選択肢として、そして、栗野氏がおっしゃるように、嫌いじゃないけど、高額を出してまで・・・と思っていた人たちを目覚めさせることになるかもしれない・・・。

 H&Mの日本進出、そこが「本質」じゃないかなぁ、とうなづきながら読ませていただきました。

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関連エントリー-”ファストファッション”から”ファッション2.0”が始まる
関連エントリー-H&M(ヘネスアンドモーリッツ)が日本に来るということ

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May 10, 2007

「しまむらとユニクロとローリーズファームとセシルマクビーの強みをミックスしたような会社」

 WWDジャパン、5月7日号、「30分でわかる『H&M』特集」の記事中、H&M(へネス&モーリッツ)のオペレーションを紹介した上で、最後に同紙がH&Mを形容した言葉から。

 なかなか、いいところついてますね。

 私はこれを読んで、今で言えば、「サマンサ・タバサ」も加えたいと思いました。

 H&Mが日本進出の際には、どんな広告宣伝をかけてくるかを想像して空を見上げていた時、表参道の交差点のサマンサ・タバサの大きな広告看板が目に留まりました。

 サマンサJP が毎シーズン、億単位で一点張りの投資をするようなセレブたち。H&Mはそんなインパクトのある中途半端ではないモデルや話題を平気で使ってくるだろうなと。

 WWDジャパンの今回の特集記事、わかりやすくてお勧めです。

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May 07, 2007

先週の記事別アクセスランキング

 先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-ユニクロ原宿店、「UT」を見て、ユニクロの「ファッションへの道のり」を考えた(07.05.02)

 コメント:いくつかのブログにご紹介されてダントツトップのエントリーでした。
      GW原宿のトピックのひとつでしたからね。

2位-日本の「匠(たくみ)」の火を絶やさないために(07.05.04)

 コメント:お金でつなぐのではなく、技術を残し、それで人を育てることを考えなければ・・・

3位-「顧客だけを見てください。ほかは見なくて結構です。」(07.04.26)

 コメント:「過去の延長ではなく、未来から顧みて何をすべきかを考える
      ブレイクスルー発想」・・・鈴木さんのこの言葉にもしびれますね。

4位-原宿人気古着ショップの魅力比較(05.04.06)

 コメント:GW、原宿の古着屋さんはヤング客層でいっぱいでした。

5位-返品制度(リターンポリシー)どう考えますか?(07.05.03)

 コメント:返品の考え方も企業を映す鏡のひとつ?

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May 06, 2007

「ニッポン買イマス」 主役は新興国(BRICs)?

 今週の日経新聞の連載記事「BRICsx日本 けいざいの現場から」はとても興味深かったです。

 円安、金利安で、お買い得になったニッポン(日本)という舞台を利用して今後、国際的に活躍するのは、欧米ではなく、むしろ新興国ではないか?というテーマの内容です。

 特に、ファッションビジネス・流通関連では、5月3日付の第2回目の「ニッポン買イマス」が印象的でした。

 ゴールデンウィーク中も当社の事務所のある原宿、表参道界隈の街ゆく人々のざっと4-5人に1人は、外国語をしゃべっているような気がしていましたが、記事によると、原宿の商店会の売上の3割は、中国などアジア系の外国人によって構成され、欧米からの顧客よりも客単価が高いだけでなく、「銀聯(ぎんれん)」という中国の銀行が発行するデビットカード機能をもったキャッシュカードを利用する顧客の客単価は、日本のクレジットカード利用客の3倍にも及ぶというからびっくり。
 日本のクレジットカードの1回あたり平均利用金額は15,000円程度を言われており、その3倍となれば、上顧客さんですね。

 私たちも海外に行くと、気持ちも大きくなって、日本国内よりは高額の買い物をすると思いますので、この事実から、中国の方が急激に金持ちになったと言い切る訳にはいきませんが、それを差し引いても、観光客の多い買い物エリアでは、無視できない、むしろ当てにすべき対象であることは間違いありません。

 以前、日本のラグジュアリーブランドのマーケットが成熟する中で、どうして表参道にブランドのメガショップが続々とできるのか、について書いたエントリーでも、このアジア観光客需要を挙げたかと思います。

 そんな中、原宿表参道界隈では、この「銀聯」が利用できる店舗が続々と増えているとのことです。

 「銀聯」は、中国人民銀行が中心となって、各銀行間の決済を代行している組織のようで、決済金額は、中国国内では、即銀行口座から引き落とされるいわゆるデビットカード。中国では、クレジットカードよりもこちらのデビットカードの方が普及しており、発行枚数は、8億枚とも9億枚とも言われているそうです。

 日本では、対応端末(CAT)を導入すれば三井住友カードがクレジットカードの決済同様に決済代行をしているそうです。

 外国企業の東証上場、企業買収にしても、中国やインドの新興国の中には、時価総額がびっくりするくらい大きな企業があります。金利の安い日本で資金を調達して、日本の技術やブランドを手に入れる。十分考えられる話です。

 これから始まる海外勢の日本買い。企業買収についても、リテールの買い物についても、キープレーヤーとして、「欧米か!」だけではなく、むしろこれら新興国をマークしなければならないかもしれませんね。

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 関連エントリー-今、日本がお買い得

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May 04, 2007

日本の「匠(たくみ)」の火を絶やさないために

 5月3日付日経新聞の「アパレル大手が国内生産の見直しに動きだした」という記事を読みました。

 記事の統計データのように、今に始まったことではありませんが、中国を中心に海外生産が急増し、この10年間で国内の繊維製造事業所は半減(10万ヶ所→5万ヶ所)。

 これに対して、サンエーインターナショナルが、特定の国内産地との取り組みを強化し、製造メーカーへの店頭販売情報(売れ筋、発注データなど)の提供を行ったり、東京スタイルが短納期対策としての国内工場を活用している事例、ワールドが経営が行き詰まったメーカーへの支援を行い傘下に収め活用している事例などが紹介されています。

 記事が言うとおり、確かに、(主に百貨店向けアパレルが)在庫リスクをかんがみ、初回生産を抑えて、シーズン中の追加生産など短納期対応する機能、役割として、国内生産は必要です。

 しかしながら、取り組み強化として、発注量を維持したり、増やしたり、資金援助をしたりするだけでは、その火が絶えるのも「時間の問題」と言わざるを得ません。そこに「技術伝承」と「人材育成」というキーワードが欠けていたら・・・

 そういう意味で、事例紹介の中でも、三陽商会の取り組みは注目に値します。製造技術者の高齢化に対して、縫製やプレスなど数十種類におよぶマニュアル作成を進めて、社内やグループ会社への技術伝承を進めているとのこと。これが「本質」ではないかなぁ、と思いながら記事を読んでおりました。

 高齢化する技術者は、おそらく自らマニュアルは作らないでしょう。多くの方が、「オレの背中を見て盗め」でありましょうし、それについてくる若い人たちも激減しているはずです(昔通った国内工場のオヤジさんたちの背中を思い出します)。

 それに対して、三陽商会は、危機感を感じ、金銭的な問題だけではなく、パートナー企業とて、技術が継承してゆけるような環境を作るという姿勢は非常に大切なこと、三陽さんらしいやり方だなと思いました。商社時代は、いろいろなアパレルさんとお付き合いさせていただいたり、同僚の話を見聞きする機会がありましたが、同社は最も地に足が着いたアパレルさんのひとつだという印象を持っていました。

 当然、これは、三陽商会グループ内の貴重な財産となるでしょうし、一方では、人材がついてくるかもわかりません。もしかしたら、それを伝承するのは、日本に学びに来る中国の人たちかもしれませんが、それもまた、歴史の一ページ。(日本アパレル業界の技術者の地位向上を望みますが、なかなかイタリアのようにはならないでしょうからね)

 個人的な話ですが、アパレル業界に身を置いて以来、スーツ、テーラードジャケット、靴(ドレスシューズ)は日本製かイタリア製に尽きると思っています。それらのアイテムだけは、他を試しても、やっぱりそこに落ち着くんですよね。

 そういえば、最近、私が気になっている靴、「山長」も三陽商会が、日本製にこだわって製造しているシューズでしたね。

 三陽山長のページ

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May 03, 2007

返品制度(リターンポリシー)どう考えますか?

 5月2日の日経MJの一面に、「返品サービス」に対する大手リテーラー各社の対応に関する特集記事があり、興味深く読ませていただきました。

 顧客からの「返品」をどこまで受けるかは、私がアパレルリテールチェーン勤務時代に社内マニュアルを議論する際にも、そうでしたし、その後、独立をして、クライアント先の新規事業立ち上げのお手伝いの中で、顧客対応マニュアル作りをサポートする際にも、結構、賛否両論で熱くなる議題であります。
 
 最近では、それを前面に打ち出すかどうか、は別にして、基本的に、「未使用でレシート持参」の場合は、ほぼ問題なくスムーズに。 レシートがない場合でも、その商品が自店でご購入になったものであることが確認できれば、交換や返品を受け入れることが、当たり前になっていると思います。 

 しかしながら、記事によると、無理なクレームを通したという「戦果」を誇る、いわゆるクレーマーのインターネットへの書き込みが横行したり、消極的になっている企業も出てきているとのこと。

 確かに、リテール現場を知る人であれば、セールで買ったものを意図的に正価で返品しようとしたり、着古した末に用済みになったとばかりの「悪意」の返品に対し、エネルギーと時間を費やし、販売機会を逃し、心をすり減らした経験のある方も少なくないとは思いますが、そういった事例によって、それよりも何倍もの「善意」の顧客をがっかりさせるのも考えものかと思います。

 このあたりは、企業(=経営者)の考え方によって、各社の対応はまちまちかと思いますが、記事の内容にもあるように、

 ○「返品を受ける」意図と、企業理念の明確化
 ○それに対する社内体制(法務的なものも含めて)とルールと現場教育

 の二つが大切だと思います。

 決して他社もやっているサービスの一環だから、とか、ルールも教育もなく無防備で行うのであれば、単なる売上のロス、時間の無駄に直結しますが、品質に「がっかりしても黙っている生活者」との対話の機会であり、商品・サービス改善の好機として捉えるといったメーカー(SPA=製造小売業)的なマーケティングの発想であれば考え方や見方も変わってきますね。

 記事を私なりに解釈すると、P/L(損益計算書)に落とし込むと、前者にとっての返品処理は、売上返品(売上減)および人件費増であり、後者は広告宣伝費、研究開発費になるといったところでしょうかね。

 また、記事の中には、返品を気軽にしやすくすることによって、「ついで買い」を誘発し、売上が向上したランズエンドの事例などもあります。

 リテール企業関係者の皆さんは、ご自身が担当かどうかにかかわらず、一度、自社や競合他社の返品制度を確認してみては、いかがでしょうか?一方、生活者の方は、よくご利用のお店の返品制度を通して企業姿勢の一面を知ってみるのもよいかもしれません。

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関連エントリー-リターンポリシー(返品自由制)とプライスアジャストメント(価格調整)

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May 02, 2007

ユニクロ原宿店、「UT」を見て、ユニクロの「ファッションへの道のり」を考えた

 ゴールデンウィークの谷間、汗ばみながらユニクロ原宿店改装後の「UT」を覗いて参りました。

 3層170坪のTシャツで埋めつくされた「ギャラリー」は、佐藤可士和氏らしく、すっきりしていながらも、なかなかの圧巻。原宿のヤング客層とともに、ひとときプリント柄選びを楽しませてもらいました。

 数年前までのユニクロのTシャツと言えば、量販店品質基準よろしく、洗濯機でガンガン洗ってもへたらない丈夫な「フライス」衿に、縮みにくい、よじれにくい「双糸」づかいといった主婦安心クオリティの商品がお決まりでしたが、最近は感覚重視のアメリカンチックな衿巾の狭いリブ衿あり、単糸づかいの薄手素材あり、いろいろチャレンジされているのだなぁ、とその風合いも確かめながら、過ごしておりました。

 ところで、プラスチック容器のパッケージは原宿UT限定と聞いていましたが、店舗のスタッフさんに、「これらの商品は地元のユニクロでも買えるのか?」とか、「原宿限定商品は無いのか?」という質問をすると、パントーンのカラー無地Tシャツと3階上がってすぐ右に2スパン(棚)くらいあるトーキョースーベニアーシリーズなどが原宿店とWEB限定で、それ以外の「ほとんどの商品が全国のユニクロ店舗でも販売している商品」とのことでした。

 するってーと、この夏、日本最大のプリントTシャツバリエーションを打ち出すユニクロさんは、果たして、ひとつのプリント柄をいったい何枚生産して、日本全国にばら撒くのだろうか?という考えが頭をよぎりました。

 フリースブームが去った後に、ユニクロに待ち受けていた生活者の残酷な評判のひとつに「ユニバレ」という言葉があったのをご存知かと思います。

 ユニクロを着ている主婦が公園などで、知人から、「ねぇそれユニクロで買ったんでしょ」と言われる、つまり、ユニクロで買った商品を着ていることがバレることを「ユニバレ」と呼び、そんな事件が全国で多発して、恥をかいた、気恥ずかしい、と思ったひとたちが、ユニクロ商品を買い控えたり、ユニクロ製だとわからない無地ベーシックなインナー商品だけを選んで買うようになった話です。

 ユニクロ側はこの事態を重んじ、従来の紺色のUNIQLO衿ラベルを廃止し、ベージュの小さなサイズラベルのみ製品につけることになって今に至ります。

 話はそれますが、昔、アパレル海外生産の仕事をしていた時に、根拠は定かではありませんが、業界内で語られていた話に、「ひと型100、000枚以上作られたアパレル商品を着て、街を歩くと、同じ商品を着ている人に出くわす確率が高い」というものがありました。
 当時、香港、上海界隈の工場にアパレルを生産しに行くと、まだ原宿ブレイク前のUNIQLOではありましたが大手量販系アパレルメーカー経由でひと型あたり、10万枚単位の「アジア最大のオーダーをしている」という話題が出、すごいなぁ、それに比べてウチがハンドリングしていた数千枚単位の生産量じゃ、値段交渉もままならないな、なんて思ったのを覚えています。

 話を元にもどして、タートルネックのセーターや、デニムジーンズなど無地のベーシック商品ならまだ見分けが付かないにしても、夏シーズンファッションで個性をアピールするアイテムであるプリントTシャツ。もし、街で同じプリントTシャツを着ている人と出会ったら、どう感じるでしょうかね?

 率直に、その瞬間、そのTシャツは、その人にとって、「ファッション」ではなくなってしまうような気がします。

 一点ものが売りの古着。人気古着ショップのハンジローですら、いまや半分以上は古着ライクな「オリジナル商品(新品)」を販売していると言いますが、その新品商品のタグに例えば、「これらの商品は日本全国でも200枚しか販売されていない商品です」と希少性をアピールし、ファッションを気にする生活者の心理を配慮する努力を欠かせないのが伺えます。

 日本全国に1000店舗以上を持つ「ファッションセンターしまむら」。小商圏対象だからこそ、生活者の地元で、同じ服を着た人に会う気まずさを配慮して、同一商品は各店に各色各サイズ1枚づつしか投入しないと言われています。

 5月1日の繊研新聞に4月26日、ニューヨークのジャパンソサエティ(聴衆の大半は米国人とのこと)で講演したユニクロUSAの堂前CEOの講演と質疑応答に関する記事が掲載されていました。

 「『品質の良い商品をどうして安くできるのか』との聴衆からの質問に、堂前CEOは、『H&Mやギャップに比べて型数が少なく、1型あたりの数量が多い。工場と長年付き合いがあり、リードタイムも長い』と説明した。」

 とありました。

 この説明は、品質のよいベーシック商品を武器とする過去のユニクロについては適切な回答だと思います。しかしながら、ユニクロがこれから、「ファッション性」で脱皮し、世界のGAPやH&Mと、競うためには、まだまだ「道のり」は長い、越えなければならない課題は山積だと感じざるを得ませんでした。
 
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 関連エントリー-ユニクロ原宿店がTシャツ専門店「UT」に

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