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May 27, 2007

大手百貨店、07年度1500億円投資の勝算

 今週は、各紙(誌)、2月決算の流通企業の株主総会ウィークということもあって、今後の百貨店の動向を占う記事が多かったように思いました。

 5月25日の日経新聞には、07年度の大手百貨店6社(大丸・松坂屋、高島屋、三越、伊勢丹、阪急)の連結投資額合計が前年比6割増、21世紀に入って最高の1500億円になることに関連する記事が掲載されていました。

 2006年全国百貨店売上高の7兆7000億円、はピーク時の91年に比べて約2兆円減という現実ですが、大都市においては、景気回復の追い風、競合他社の改装・増床への対抗、はたまた買収対策、株主対策など、さまざまな思惑で、「今しかない」とばかり、この時期に投資が集中している様子は十分理解できます。

 しかし、果たして各社の勝算はどうなんでしょうね・・・記事では更なる競争激化、再編を生む序章的な締めくくりをしています。

 現代の百貨店繁栄のキーワードは・・・かつての小売業繁栄の源泉である客数の大幅増は正直、望めそうもありませんので、現実的には、1客あたりの年間購買額(購買頻度x客単価)をいかに高めるか、に集約されることと思われます。

 そのためのハウスカードによる顧客囲い込み、分析の精度アップとともに、「外商」の見直しも各社で進んでいるのではないか、と思われます。

 そんなことを考えていたら、ちょうど5月25日の日経MJに「三越に見る外商の接客術」という記事がありました。

 「外商」というと、以前は、老舗百貨店が特定の個人・法人顧客を訪問して、高額購入先に対して割引販売するイメージがありましたが、これからは、富裕層にご来店頂き、会話を楽しみながらのパーソナルなコンシェルジュになるのでしょうかね。

 そんな日本の百貨店の「個人外商」を、欧米の著名百貨店も評価していると聞きます。

 さて、各社どんな風になるのでしょうか。積極投資後の生まれ変わる姿、チャレンジ・・・楽しみにしたいと思います。

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 関連エントリー-百貨店都心部に積極投資も集客は新宿への一極集中か?

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