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June 30, 2007

バーニーズ・ニューヨーク売却で、気になるオイルマネーのファッションビジネスへの流入

 米ジョーンズ・アパレルが、傘下のファッションリーダーストア、バーニーズNYをドバイ(アラブ首長国連邦)の政府系投資会社Istithmar(イスティスマー)に8億2500万ドル(約1000億円)で売却するとのニュースが各メディアで報道されましたが、今、観光などでも注目されている中東「ドバイの」の響きが気になりました。

 バーニーズNYは会社更生法適用に陥ってから、1999年に、2社のファンドが資本を投じ、04年に現在保有するジョーンズ・アパレルが4億ドルで買収。好景気、富裕層の台頭の追い風に乗って、現在、全米に9店舗と13のアウトレットを展開し、業績も順調。今後の展望も明るい事業だったはずです。日本のフランチャイズ事業も昨年軌道に乗せた伊勢丹から住友商事に営業権が移り、これからが楽しみな業態であります。

 ジョーンズアパレル社としては、バーニーズNYを投資から3年で2倍の価値にしたわけで、売却益で、中核の中間価格帯事業へのテコ入れを行いたい模様です。

 買収側のドバイの投資会社、イスティスマーですが、 関連記事情報によると、アメリカでは、2年前にオフプライスストア(ブランドディスカウントストア)のLoehmann's(ローマンズ)を買収するなど、中東オイルマネーをアメリカ国内に投資中。アラブの投資会社は、比較的中・長期的なビジョンで投資を行うようで、WWDの記事などの中にも、バーニーズには、アメリカ国内だけではなく、国際的に富裕層への展開を期待しているようです。

 日本のファッション流通にとっては、中東はとても縁遠いものがありますが、今後、世界の金融の一角を担うオイルマネーは世界のファッションビジネスの中でも無視できない存在でありましょう。

 ヨーロッパから見ると、中東、特にドバイは、世界戦略の要衝の一つです。

 日本と違って、アパレルの国別輸入制限枠を持つEC圏では、ドバイはインド~中東~東アフリカ各国に分散して生産されるアパレル生産のハブ的な中継地でありましょう。

 また、日本のファッションに身近なところでお話すると、アフリカ方面の難民向けに輸出されるヨーロッパ古着は、一旦ドバイに集結します。ドバイにヨーロッパ古着を買い付けに行かれる古着バイヤーの話も耳にします。

 06年にH&M(エッチアンドエム)が、中東進出を果たした際に、世界で唯一のフランチャイズ権をクウェートとドバイを中心に活躍するM.H. Alshaya社に渡しています。イスラム圏という独特な文化の中では、現地パートナーが必須と考えたのでしょう。
 
 今後の中東企業の世界ファッションビジネスへの投資、参入ちょっと気になるところですね。

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関連エントリー-住友商事が伊勢丹からバーニーズを買収

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June 28, 2007

日本繊維新聞「FB(ファッションビジネス)教室」にコラムが掲載されました(下)

 昨日の続きで、日本繊維新聞さんのコラム下編の紹介です。

 26日付けの下編は、 
 「『ファッションの民主化』で何が変わるか・・・ファストファッションの衝撃波」という見出しで、

 ○ファストファッションのマーケットにおける革新性
 ○変わる生活者のファッション購買行動
 ○日本企業は、ファストファッション時代にどう備えるか

 についてコメント、提言をさせていただいています。

 よろしければこちらから記事をダウンロードしてご覧ください。

 6月26日(火)付 NISSEN FB教室(下)PDFをダウンロード

 日本繊維新聞ホームページ

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June 27, 2007

日本繊維新聞「FB(ファッションビジネス)教室」にコラムが掲載されました(上)

 去る6月25日(月)、26日(火)と2日に渡って、日本繊維新聞(ニッセン)さんのご依頼で執筆したコラムが同紙に掲載されましたのでご紹介させていただきたいと思います(出張のため、事後紹介になりましたことお詫びいたします)。

 内容は、”得意”の「ファストファッション」に関してです。

 2008年H&M日本進出を機に日本のファッションマーケットで起こると言われている「ファストファッションブーム」をわかりやすく先読みするという企画のご依頼を頂き、執筆したものです。

 25日付けの上編は、 
 「H&M、ZARA、トップショップ・・・ファストファッションの時代到来」という見出しで

 ○ファストファッションとは
 ○従来の伝統的なファッションビジネスの構造
 ○ファストファッション御三家のプロフィール
 ○ファストファッション受け入れの下地が整った日本のファッションマーケット

 について解説しています。

 よろしければこちらから記事をダウンロードしてご覧ください。

 6月25日(月)付 NISSEN FB教室(上)PDFをダウンロード

 下編は明日またご紹介します。 

 日本繊維新聞ホームページ

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June 25, 2007

先週の記事別アクセスランキング

 先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-カリスマ再び?等身大でアラサー狙う森本容子氏(07.06.19)

 コメント:アパレル最大手と等身大カリスマの融合がどのような結果を生むか
      楽しみです。

2位-イオンが「しまむら」対策実験中?(07.06.09)

 コメント:いよいよ今週28日、「ファッションしまむら」高田馬場店オープン。
都心部顧客の反応が楽しみですね。
 
3位-団塊世代向けファッションも「等身大MD」で(07.06.17)

 コメント:商品あふれるマーケットに、「等身大」提案はMUSTです。

4位-H&M(エッチアンドエム)、2008年秋 日本進出(06.12.12)

 コメント:先週も検索エンジンからのキーワード検索の多かったH&M

5位-ユニクロのジーンズの進化に感心(07.06.23)

 コメント:生活者の目を肥やし、ナショナルブランドに危機感を迫るユニクロの
クオリティ改革は止まらない。

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June 24, 2007

H&M 今秋のコラボデザイナーはロベルト・カバリ

 来年日本進出が決定している、スウェーデン本社、世界最大のファッションSPA(製造小売業)業態、H&M(エッチ&エム)の6月20日付プレスリリース記事によると、同社の今秋のコラボデザイナーは、イタリアのロベルト・カバリ(Roberto Cavalli)とのことです。

 H&Mプレスリリース記事

 イタリアのメンズ・コレクション展、ピッティ・ウオモの開催に合わせてのプレスリリースもまた憎い感じがしますね。

 記事によると、同氏とのコレクションは、今年11月8日から世界200店舗でメンズ20型、レディース25型を発売するとのことです。

 ロベルト・カバリというと、アニマルプリントがおなじみのセクシー・セレブ系といったところで、マドンナ、アリシア・キーズ、ジェニファーロペス、ビヨンセ、レニー・クラヴィッツらが御用達として有名。

 ロベルト・カバリ(Roberto Cavalli)のホームページ

 コレクション系デザイナーとのコラボは、これまでのカールラガーフェルド、ステラ・マッカートニー、ヴィクター&ロルフにつづく第4弾になるわけですが、今までとはまた違った客層に訴えかけるコラボを仕掛けてくるH&M、あっぱれですね。

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関連エントリー-H&M、次なるコラボはステラ・マッカトニー
関連エントリー-H&M(エッチアンドエム)の06年コラボはヴィクター&ロルフ

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June 23, 2007

ユニクロのジーンズの進化に感心

 今週は、ちょっと時間ができたので、5月にオープンしたユニクロ東日本最大店舗、世田谷千歳台店(900坪)を覗いてきました。千歳船橋駅から離れた車のビュンビュン走る環八沿いの立地で、無料シャトルバスが22日で終わりとのことだったので、慌てて行ったのですが、アクセスから考えると、今回が最初で最後になるかもしれません。

 1層900坪、天井高といい、圧巻で、16台のレジ、日本ではこれほど大きいファッションストアを見たのは記憶にありません。全体的な印象は、とても見やすくて悪くないのですが、やはり、坪数が広い割りには、フルラインといっても絶対的な品番数が少ないので、無理して引き伸ばしている箇所をいくつか感じてしまいました。

 翌日ちょうど、大阪出張で、大阪心斎橋筋の店も拝見して比べてみると、同じ大型店といっても、多層階で階層あたりの坪数が千歳台にくらべて小さい心斎橋店の方がむしろ、バランスがよく、VMDもキレがあって魅力的で、品番あたり陳列数の少ないけれども、商品の豊富感も感じた、ってのが正直なところです。坪当たりあるいは、什器あたりの品番数設計とメリハリって、大切だなとあらためて思いました。

 また、アメリカのLIMITED、OLD NAVY、EXPRESS MEN(旧ストラクチャー)を思わせる見せ方が何箇所かあり、店作りにあたって、入念にアメリカ視察もされたのだな、と思いながら店内をゆっくり歩いていました。

 千歳台店を見ていて、一番印象に残ったのは、ジーンズコーナーでした。

 縫製は中国でも、世界に冠たる岡山のデニム素材を使うなど、毎年ユニクロのジーンズがよくなっているのは感じていましたが、今年は特に、2大ナショナルブランドジーンズメーカーE社、L社を渡り歩き、素材と後加工にこだわり続けた日本のジーンズ作りのプロ、H氏が力を入れてプロデュースしているというだけあって3990円でこのクオリティ、バリエーションは、とても価値があると思いました。ひょっとして、ナショナルブランドのボリューム価格帯8000円台の商品くらいの価値は十分あるんじゃないかなぁと感心。

 ちょっと、おちおちしていると、ジーンズ2大ナショナルブランド神話は崩れるかもしれませんよ。

 強いて注文をつけるとすると、せっかくのすそのチェーンステッチや製品洗いのあたりが、通常のシングルステッチミシンのすそ上げサービスしかないので、台無しになってしまうところですかね。せめて大型店には、チェーンステッチの導入と補正も検討されてはいかがなものでしょう。

 単品ベースでは確実に進化をされているところはさすがユニクロさん。こんな文字通りカテゴリーキラーとしての努力、役割が、生活者の目を肥やし、ブランドにあぐらをかいているメーカーを奮起させて、ますます生活者が豊かになるわけであって、今後とも更なる進化を続けて欲しい、と期待しています。

 あと、ビジネス対応のアイテムも充実してきているので、UTに続いてUB(UNIQLO BIZ)の出店もマーケットニッチを捉えられるかもしれませんよ。
 
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June 22, 2007

香港ジョルダーノ買収の噂、再燃

 6月22日の日経MJに、香港のベーシックカジュアルファッションSPA大手、ジョルダーノ社に、昨年TOBを見送ったユニクロを展開する日本のファストリ社に加え、ZARAを展開するスペインINDITEX社、ヨーロッパで活躍する香港SPA、エスプリ社の3社による買収の噂が再燃し、株価が高騰しているとの記事が掲載されていました。

 情報源は6月初旬のYahooニュース、こちらにありました。

 Retailer Giordano soars, denies stake sale talk

 ジョルダーノは香港を中心に、アジアに1700店舗を展開し、そのうち中国には700店舗あります。買収の噂の出た3社のもくろみは、もちろん小売の成長率が17%と予想される中国市場への一気の展開です。

 記事によると、ZARAなどを展開するInditex社は今年度世界に480店舗分の新規出店、設備投資を予定しており、同社を買収することはとても理にかなっていますし、海外事業買収に4000億円を用意しているというファストリ社からも目が離せませんね。

 ところで、香港のエスプリ社は最近ノーマークでしたが、記事によると、いつのまにか、売上の4/5はヨーロッパ、うち半分はドイツマーケットだそうですね。

 それにしても、こんな企業の売った買ったが当たり前の時代がこれから加速し、日本もその舞台になってゆくのだなぁ、そのうち身の回りでも起きそうだなぁ、と記事を読んでいました。
 
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 関連エントリー-ファストリがHKジョルダーノに買収提案

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June 19, 2007

カリスマ再び?等身大でアラサー狙う森本容子氏

 6月19日の繊研新聞に先頃オンワード樫山の「バニラコンフュージョン」ブランドの再構築にファッションアドバイザーとして契約し実務に入った森本容子氏のインタビュー記事が掲載されていました。

 ご存知、彼女はかつて渋谷109エゴイストのカリスマ店員として一躍有名になり、その後、20代前半で自分が着たい服、「マウジー」の立ち上げにかかわり、マルキュー系ブランド御三家の不動の地位まで成功に導いた経歴を持つマルキュー世代の顧客の気持ちがもっとも等身大でわかるカリスマ的存在のひとり。

 業界では30歳前後になったマルキュー世代をアラウンドサーティ、略して「アラサー」と呼び、新たなマーケットとして期待されていますが、各社今一つこのマーケットを掴みきれていないのが実状。そこで業界最大手のオンワード樫山から同世代を等身大でもっとも知る彼女に白羽の矢がだったわけです。

 記事を読んでいてとても面白かったのは、

 「オンワード樫山はプロ集団ではあるが、消費者から離れ過ぎているところもある」

 と、コレクションや売れ筋データの緻密な分析に終始することなく、ストリートのミーハーな感覚をいかに取り入れるかを考えていたり、

 「着まわししやすいところがリアルクローズの必須条件(中略)これまでのデザインが凝り過ぎていて着まわしづらい服が多かったので、シンプルなデザインを増やした」

 など、彼女らしい、同世代の気持ちに立った改革が早速始まっているようです。

 そう、今、ファッションはアトリエに閉じこもって、デザインに自己主張をすることよりも、ストリートや遊び場に行ってフィールドワークを重ね、素直に生活者の立場に立って何かを感じ取ることが、デザイナーやクリエーターに必要な時代になってきているんではないかと切に感じます。

 それを実証する森本さんのチャレンジ、期待してます。

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June 18, 2007

先週の記事別アクセスランキング

 先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-イオンが「しまむら」対策実験中?(07.06.09)

 コメント:ローマは一日にして成らずと言いますが・・・

2位-業務改革も小さな成功の積み重ねから(07.06.10)

 コメント:リーダーシップは自信の積み重ねから

3位-ユニクロ原宿店、「UT」を見て、ユニクロの「ファッションへの道のり」を考えた(07.05.02)

 コメント:ブログパーツ「UNIQLOCK」もなかなか斬新な試みで話題です。

4位-H&M(エッチアンドエム)、2008年秋 日本進出(06.12.12)

 コメント:検索エンジンからのアクセスの耐えないH&M

5位-セブン&アイが赤ちゃん本舗買収へ(07.06.08)

 コメント:正式買収発表で継続ランクイン

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June 17, 2007

団塊世代向けファッションも「等身大MD」で

 6月15日の日経MJの1面に、2007年以降リタイヤする団塊の世代をターゲットにした新業態の試行錯誤についての事例が掲載されており、大変興味深く読ませていただきました。

 ポイントの「アンダーカレント」やユナイテッドアローズの「ダージリン・デイズ」といった、勝ち組企業が鳴り物入りで始めた業態で、社会性、デベロッパー受けとマーケティング的には、面白いチャレンジであったはずですが、買い上げ客層の中の五十代の客層はアンダーカレントで1割、ダージリンデイズでも3割程度という現実。若い世代が考える団塊世代服はちょっとトッポすぎたのでしょうかね。

 両社に限らず、他社の団塊世代向けファッション新業態もこれといった成果が残せていないとのこと。
 
 記事に団塊の世代のファッションに対するインターネット意識調査の結果が出ていましたが、これも興味深いです。あくまで、この調査の結果を見る限り、今後、この世代が今まで以上にファッションにお金を費やすという傾向は見うけられません。

 同世代の悩みとしては、「サイズ問題」と「どこで買えばいいのかわからない」という意見が全世代平均を上回っており、感性的な提案よりも、このあたりのソリューションがキーポイントなのでしょうね。

 しかしながら、さすがは、ポイントとUA、仮説検証を繰り返して行くうちに、実は、こういった商品群を求めていたのは、それぞれ、グローバルワークやUAを卒業した40代であることに早々に気づき、結果的に全体の売上の6割を占め、中心客層となった30代後半―40代の客層にターゲット客層の舵を切りなおし、売上も順調に推移して来たという話です。

 ポイントとUAが「鉱脈」を見つけたという40代ですが、確かに私たちのような、DCブランドやイタリアンブームの洗礼、刷り込みを受けた世代は、独身のころに比べて可処分所得が少なくなっても、生活のセンスやクオリティを落としたくない消費行動を持っており、別の意味で買い場が少ないのは、事実。 私たちは、百貨店やGMSが提案するアダルト服やゴルフウエアを着ることはありませんからね。むしろ彼らの得意なところの「等身大MD」を我々の世代に発揮していただきたいところです。

 記事の最後に、すでに若々しいスタイル、デザインにサイズソリューションを行っているレディース業界に比べたら、メンズ業界はまだまだ怠けているだけでは?というコメントがありますが、全くその通りだと思います。

 そんな中、ワールドが、他社の失敗を研究し、団塊世代のクリエティブディレクターを起用して新業態「リプセット」を立ち上げるとのこと。

 どんなソリューションを実現するか、とても興味深いところです。

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関連エントリー-ポイントの好業績を牽引する「等身大MD」

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June 15, 2007

週報の活用いろいろ

 ファッションリテーラーの店舗から、週に1回、本部各担当者に1週間の販売状況をレポートする「週報」は、週間PDCA(仮説検証;PLAN DO CHECK ACTION)を実践する企業であれば、どこの会社でも取り入れられていると思いますが、その内容については、試行錯誤されている企業も少なくないと思います。

 ここ最近、私の複数のクライアント先でも、改善テーマのひとつになっており、「あるべき姿」の議論を繰り返している話題です。

 この「週報」には、経営者の思いもいろいろなこめられているとは思いますが、いずれにせよ、

 ○POSデータからわかる数値ではなく
 ○店頭にいなければわからない情報

 であるべきで、

 ○事前に本部からの明確な商品・販売政策の意思発信があってこそ活き、
 ○月曜日の午前中に読み手の手元に届かないと意味がない

 ものだと思っています。タイムリーに、本部が知りたい情報が店舗から上がってくる状態が、店舗と本部がうまくいっている状態であり、週報不要論が出ているうちは、両者の関係は良好ではない、本部は怠慢を恥、もっと聴き上手になるべきだと思っています。

 そんな問題意識を持ちながら、6月15日の繊研新聞に掲載されていた、もともと小売店への卸売が中心のジーニング系カジュアルメーカーが出店している直営店に関する記事を読んでいました。ブランドを有する企業の事例のため、ブランドやものづくりのこだわりを直営店で、いかにエンドユーザーに伝えるか、という内容が多かったのですが、その中で、目に留まったのは、アスディックという会社の話です。

 「試着してもサイズが合わなかったために購入しなかったケースをカウントし、週報で上げている。」

 気に入って試着までしたのに買わなかったもの。これこそデータでは読み取れない「機会ロス」の最たるものであり、今後の商品企画改善を考えるヒントとしてもっともわかりやすい情報のひとつだと思います。

 毎シーズン、新しいものを創るのも大事なことですが、売れなかった理由を考える。きっと同社は、直営店を出して、メーカーとして本当に大切なことのひとつに気がついたに違いありません。

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June 14, 2007

ファストファッション時代にいかに備えるか

 来年のH&Mの日本進出まであと1年ということで、業界の話題の高まりはもちろんのこと、ファストファッション御三家、「H&M」、「ZARA」、「TOPSHOP」のキーワード検索で、当ブログにアクセスしてこられる方の数が増えて来ています。

 業界では、H&Mが火付け役になるであろう本格的ファストファッションブームに、戦々恐々とし、中には、ファストファッション業態の開発に入った企業があるという話も耳にします。

 ブログのおかげで、私にも政府系機関の専門誌と業界専門紙から、H&Mやファストファッションにまつわる記事の執筆のチャンスを頂き、先ごろ入稿も終え、共に今月中にも掲載される予定です(前者は論文風に、後者は入門編風に書いてあります。発売になったらご案内しますね)。

 また、今週、ある流通業界を長年見続けてこられた方が主催となって、日本の生活者を豊かにする外資リテーラーの日本進出を歓迎する「研究会」が発足され、初回からお声をかけて頂き、参加して来ました。 話題の中心は当然、H&M。 これからの定期情報交換会、勉強会が楽しみです。

 ファストファッションと言っても、まだ実感が湧かない方がほとんどだと思いますが、私は、生活者にとっても、業界にとっても、とてもポジティブにとらえています。今後とも折りに触れてエントリーして行きたいと思いますのでお楽しみに。 

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 これまでのファストファッション関連のエントリーはこちらにまとまっています。
 ブログカテゴリー08.ファストファッションの挑戦状

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June 13, 2007

京王百貨店は改装よりも接客に磨き

 6月13日の日経MJに、京王百貨店が、大規模改装を進める大手百貨店各社に対し、接客で差異化を図るために、従業員教育、資格取得に力を入れ、サービスを向上させる、という記事が掲載されていました。

 記事によると、アパレルの派遣販売員任せだった販売も自主編集売場の強化にあたって、ショッピングアドバイザー(SA)の有資格者を34人から64人へ、カラーアドバイザーを21人から45人へ、また、体の不自由な方が快適にお買物ができるようにとサービス介助士など福祉関連の資格取得者を6人から16人へとそれぞれ増員するとのことです。同社は3年間で従業員500人全員が何らかのサービス向上のための資格が取れるように教育に力を入れたいと言います。

 何でもかんでも、資格取得者を増やせばよい、というものではありませんし、このご時世、「サービス向上」は当たり前の話ですが、大手が数百億数十億単位の巨額投資で新しさや斬新さを競う中で、今回の京王百貨店の記事は、身の丈にあっていて、むしろ新鮮に感じて、応援したくなったのは、私だけでしょうか。

 京王百貨店は、ご存知のように、新宿の中で、他社がないがしろにしていったおばあちゃん客層に対する品揃えを充実させて、堅調な業績とともに、一躍話題になった百貨店でありましたが、そのころ同様に競合との競争よりも、既存の顧客のことを考えるこういった姿勢に好感を覚えます。

 新宿一顧客にやさしい百貨店を目指して、是非がんばっていただきたいと思います。 

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 関連エントリー-大手百貨店、07年度1500億円投資の勝算

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June 11, 2007

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-ユニクロ原宿店、「UT」を見て、ユニクロの「ファッションへの道のり」を考えた(07.05.02)

 コメント:他にビッグニュースがでるまでしばらく動かないかもしれません。

2位-しまむらが山手線の内側に出店(07.05.29)

 コメント:今月末の高田馬場出店はちょっとニュースになるかも。

3位-三越が日本の百貨店業界初のアウトレットモール出店へ(07.06.06)

 コメント:アウトレットが必要になるくらい、百貨店の自主編集売り場がんばって
      ほしいですね。

4位-H&M(エッチアンドエム)、2008年秋 日本進出(06.12.12)

 コメント:H&Mも検索エンジン経由でアクセスの多いキーワードです。

5位-セブン&アイが赤ちゃん本舗買収へ(07.06.08)

 コメント:お互いにうまくシナジー効果を出せるといいですね。

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June 10, 2007

業務改革も小さな成功の積み重ねから

 6月9日のフジテレビ土曜9時からの映画劇場、「土曜プレミアム」、織田裕二、柴咲コウ主演の「県庁の星」を楽しく観させてもらいました。

 この映画は、順風満帆の人生を送り、常に上からモノを見ていたエリート県庁職員である織田裕二演ずる主人公が、「民間の知恵」を学ぶ研修先のスーパーマーケットで、ある挫折を機に、それまでのお役所的な態度を改め、柴咲コウ演じるパートの女性と共に、閉店の危機に追い込まれた職場の業務改革に取り組み、その体験に基づき、県庁に帰任した後も現場主義的改革精神をもって、県庁の旧態依然とした体質改善のために尽力する、というストーリーです。

 この映画の舞台は香川県とのことですが、ちょうど宮崎県の東国原知事のご活躍も話題な昨今、タイムリーな放映だなと思いながら観ていました。

 主人公が県庁議会に突きつけた税金浪費プロジェクトの経費削減見直し案は、そう簡単には認めてもらえなかったという、サクセスストーリーでは終わらなかった結末ではありましたが、「絶対あきらめないぞ」という主人公のセリフ、また、それまで国税を使って県庁職員が贅沢をしていた象徴であるスカイラウンジの高級マシーンから抽出されるエスプレッソコーヒーが、それまでの無料から一杯百円募金に変わっていたエンディングシーン。主人公の情熱が伝わり、できるところから少しづつ県庁が変わっていく予感を感じさせる場面で映画がエンディングを迎えるところに好感を感じたものです。

 この映画を見ていて、今週、あるクライアント企業さんの店長会議に出席させていただいた時のことを思い出しました。

 会社全体の業績は順調なのですが、一部不振店舗群があって、そこの店長さんたちだけが集まった分科会を
を覗かせて頂きました。落ちてしまった店舗スタッフのモチベーションを取り戻すことを中心に抜本的な業務改善が急務で、多くの本部の方々が入れ替わり、助言をし、店長さんたちを中心にいくつかの取り組み案が決定されて行きました。

 結論が出たころに、最近ある大手企業から本部員として、中途採用で入ってこられた店長経験者の方が一言、
「どれも大事なことだけど、一気にやろうとせず、ステップと期限を決めて、ひとつひとつ現場の人たちに出来ている、うまくいっているということを実感させながら、次のステップに進むことが大事だと思うよ」と。

 とてもよいアドバイスだと思いました。

 業務改善や予算設定なんかもそうなんですが、どんな組織でも経営トップの理想は高く、そのまま現場に落としたり、初期段階で焦って無理をさせると、のっけから拒絶反応、消化不良を起こし、できない、うまく行かない、無理だ、というダウンスパイラルに陥ってしまうケースはよくある話です。

 こういう時こそ、中間管理職の腕の見せ所ですね。その方がおっしゃるように、最初が肝心。どんなに目標が高くても、特に初期段階で現場が「おっ、できるじゃないか」「できる、できる」という小さな成功、自信をつけられるように目標設定してあげることが大切だと思います。

 皆が、自信をつけながらステップを踏み、次第に上昇気流にのってしまい、期待以上の成果をあげたというケースを私も、いくつも見てきています。

 高い理想、目標を掲げながらも、何事も一足飛びをせず、小さな成功、自信を地道に積み重ねてゆく・・・なんだかんだ言っても、それが業務改革、目標達成の早道ではないでしょうかね。

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June 09, 2007

イオンが「しまむら」対策実験中?

 6月6日の繊研新聞に、イオンが小商圏向けの実用衣料専門店チェーンの実験を行っている、との記事が掲載されていました。

 IFQ(アイエフキュー)という店名の店がそれで、昨年秋イオンタウン磐田内に1号店(390坪)、今春イオン徳川明倫SC内に2号店(300坪)を開設したとのことです。

 30~45歳の女性をターゲットに、婦人カットソー(780円~1780円)、ドレスシャツ870円~1870円)、肌着、布団などの商品構成で、メーカー商品の集荷型。

 イオン側は、当然、表明はしていませんが、売り場坪数、ターゲット、品揃え、価格帯とも、「ファッションセンターしまむら」をベンチマークしていることは間違いなさそうです。記事からはわかりませんが、同客層向けの従来のメーカー品主体のアイテム別平場を「しまむら」風にくくったというところでしょうか。

 量販店の衣料売り場の売り上げが、もう何年間にも渡って確実にユニクロとしまむらあたりに持っていかれていることは、各社の毎年の衣料売上高の推移が示している通りで、特に量販店(GMS)NO1のイオンは、ライバル意識が強いと見えて、同社の自社製品開発を見ていると、うちが負けるはずがない、とばかり、ユニクロが仕掛けてきた商品にあえて真っ向から挑んだりするケースがよく見受けられました。

 ユニクロにしても、しまむらにしても、さすがのイオンでも、同じことを「真似て」勝てる相手ではないと思われますが、イオンさんほどの総合力・体力があれば、一度、彼らと同じことをやってみたらどんなことが起こるのか、生活者はどんな反応を示すのか、何ができて、何ができないのか、試してみることも、中長期戦略的には、無駄なことではないと思いますし、もっとも多い客層の一部を、これ以上、モールの外に逃す手もありません。

 しばらく実験をつづけて、同社の顧客が本当に期待する衣料売り場が実現することを楽しみにすろことにしましょう。 

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 関連エントリー‐イオンが都市部戦略に小型スーパー出店へ

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June 08, 2007

セブン&アイが赤ちゃん本舗買収へ

 6月8日の日経新聞によると、セブン&アイホールディングスは、子供用品専門店業界2位の「赤ちゃん本舗」を買収する方針を固めたとのことです。

 赤ちゃん本舗は、4月に玩具メーカー大手のタカラトミーとの資本提携が白紙となり、その後、セブン&アイや商社の双日との提携が検討されていることは、新聞でも読んでいましたが、このたび、セブン&アイが、赤ちゃん本舗の発行済み株式の過半を20億円程度で取得し、グループの総合力アップに活用しながら経営再建を支援することで合意にいたった模様です。

 ベビー・子供用品の「アカチャンホンポ」は、今年3月に買収した生活雑貨の「LOFT(ロフト)」とともに、今後、セブン&アイグループが開発するショッピングセンターのアンカー(核)テナント、カテゴリーキラーコンテンツの武器となるでしょうし、既存のイトーヨーカ堂の売場の活性化にもつながることでしょう。

 赤ちゃん本舗側も好条件での出店場所が増えることが見込まれ、再建に向けてのよいステップが踏めるのではないかと思います。 

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 関連エントリー-赤ちゃん本舗がタカラトミーの傘下に

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June 06, 2007

三越が日本の百貨店業界初のアウトレットモール出店へ

 6月6日の日経新聞、繊研新聞によると三越はインポート商品の買い付けによる自主編集売場、「ニューヨーク・ランウェイ」の在庫を処分するためにチェルシージャパンが7月6日に開業する神戸三田プレミアムアウトレットに出店するとのことです。

 アメリカではサックス・フィフスアベニューのアウトレット、OFF5th(オフフィフス)などが大商圏アウトレットモールの常連になるなど、百貨店のアウトレットモール出店は、珍しいことではありませんが、日本では、今回の三越のケースが百貨店業界初のアウトレットモール出店となります。

 今まで、日本の百貨店がアウトレットを必要としなかった理由は、アメリカの百貨店では、メーカーとの取引条件が「完全買取」=在庫リスクは百貨店側にあるのに対し、日本の場合は、「委託販売」(売れ残りは返品する)または「消化仕入」(店頭で売れたものしか仕入計上しない)が一般的で、百貨店側に在庫リスクがほとんど存在しなかったためです。

 余談になりますが、アメリカでは、百貨店や専門店も在庫リスクを張っているがゆえ、売れ行きが悪く、キャッシュフローを悪化させると判断すると、ブランドものですら、シーズン中に、アウトレットはもちろん、アンダーグラウンドなクローズアウトマーケットで在庫を換金することも少なくないと言われています。アメリカのファッションビジネスって、それくらい切迫していてドライな話なんですよね。

 日本の場合、今回のような、自ら買い付けた自主編集売場の商品は確かに百貨店の在庫リスクの対象となるわけですが、一般的には、メーカーに協力してもらったり、催事などで処分をすることによって、さほど継続的なはけ口を必要とするほどの在庫は抱えていなかったと認識していました。

 三越のニューヨーク・ランウェイは、95年にスタートし、現在9店舗で展開をしているインポートカジュアル、婦人服などの自主編集売り場。

 力を入れているからこそ、在庫のはけ口も必要となる、と理解すべきなのでしょうね。

 最近、百貨店各社、差別化のために、自主編集売り場に力を入れているようなので、今後、三越に続いて、他の百貨店もアウトレットモールに出店する話も出てくるかもしれません。

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 関連エントリー-日本にはないクローズアウトマーケットとは
 関連エントリー-単品平場と自主編集売場

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June 04, 2007

先週の記事別アクセスランキング

 先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-ユニクロ原宿店、「UT」を見て、ユニクロの「ファッションへの道のり」を考えた(07.05.02)

 コメント:ユニクロの話題は、いつも多くの方にわかりやすくてアクセスも多いです。

2位-しまむらが山手線の内側に出店(07.05.29)

 コメント:6月28日だそうです。どんな品揃えか、お楽しみに。

3位-大手百貨店、07年度1500億円投資の勝算(07.05.27)

 コメント:伊勢丹の独走がどこまで続くのでしょうか・・・
      そういえば9月からティファニーのメンズショップが入るそうですね。さすが。

4位-ファッションアイテムとしてのケイタイにまつわる話(07.05.26)

 コメント:どこまで進むかケイタイのファッション化

5位-米アーバンアウトフィッターズが日本進出に先駆けて日本語版通販をスタート(07.05.30)

 コメント:来日前にどれだけファンをつけられるでしょうか。

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June 03, 2007

社会的責任投資(SRI)が拡大

 6月1日の日経MJに、企業の収益性のみならず、環境や人権に配慮した社会的責任策(CSR)を積極的にとっている企業に限定して投資をする「社会的責任投資(SRI)」が世界的に拡大しており、リテール業界にも多くのSRI資金が流れているとの記事が掲載されていました。

 記事が紹介しているのは、世界のSRI投資の指標として評価の高い、ダウジョーンズのDJSI(Dow Jones Sustainability Indexes)。 同指標に連動するものだけでも現在年間約6000億円に及ぶ資金が運用されているとのことです。

 どんな企業が実際このDJSIに登録されているのかちょっと興味を持ってネットで調べたところ、

○ Dow Jones Global Indexに含まれる世界の企業2500社以上のに対して、「経済合理性」「環境適合性」「社会適合性」の3つの観点から調査分析を行い、

○各業種の上位10%以内の評価を得た企業

をスクリーニング(選定)するということで、定期的に登録、抹消が行われ、2007年現在、世界、全業種合計で314社が登録され、そのうち日本企業は39社ありました。トヨタやソニーなどの世界的に有名な製造業や大手商社などのグローバル企業が中心で、流通関連ですと、イオンの1社のみにとどまります。

 世界に目をやって、ファッション関連で目についたところをアルファベット順に挙げると、
 Adidas(独)、GAP(米)、H&M(スウェーデン)、Herman Miller(米;家具)、(ZARAの)INDITEX(スペイン)、
Marks & Spencer(英老舗GMS)、NIKE(米)、PUMA(独)あたり。

 スポーツブランドと大手アパレルSPA企業が顔をそろえていますね。

 記事では、「対応が進んだ企業は中長期的に経営リスクが低い」と判断され、それらの企業は、まとまった資金調達のアドバンテージを持つことになり、株価は高値安定。一方、その逆は株価が不安定に晒され、買収リスクも高まることを警告しています。

 今後、ますます、SRI系ファンドの資金力が拡大傾向にあるのは想像に難くありません。
 
 そして、その資金は、本業にあくせくせず、社会的責任を果たしながら、余裕をもって成功している企業へと向かうという世界的構造。

 更なるグローバル時代に日本の流通企業もそういったセンスを持った企業との競争になるわけですね。

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