団塊世代向けファッションも「等身大MD」で
6月15日の日経MJの1面に、2007年以降リタイヤする団塊の世代をターゲットにした新業態の試行錯誤についての事例が掲載されており、大変興味深く読ませていただきました。
ポイントの「アンダーカレント」やユナイテッドアローズの「ダージリン・デイズ」といった、勝ち組企業が鳴り物入りで始めた業態で、社会性、デベロッパー受けとマーケティング的には、面白いチャレンジであったはずですが、買い上げ客層の中の五十代の客層はアンダーカレントで1割、ダージリンデイズでも3割程度という現実。若い世代が考える団塊世代服はちょっとトッポすぎたのでしょうかね。
両社に限らず、他社の団塊世代向けファッション新業態もこれといった成果が残せていないとのこと。
記事に団塊の世代のファッションに対するインターネット意識調査の結果が出ていましたが、これも興味深いです。あくまで、この調査の結果を見る限り、今後、この世代が今まで以上にファッションにお金を費やすという傾向は見うけられません。
同世代の悩みとしては、「サイズ問題」と「どこで買えばいいのかわからない」という意見が全世代平均を上回っており、感性的な提案よりも、このあたりのソリューションがキーポイントなのでしょうね。
しかしながら、さすがは、ポイントとUA、仮説検証を繰り返して行くうちに、実は、こういった商品群を求めていたのは、それぞれ、グローバルワークやUAを卒業した40代であることに早々に気づき、結果的に全体の売上の6割を占め、中心客層となった30代後半―40代の客層にターゲット客層の舵を切りなおし、売上も順調に推移して来たという話です。
ポイントとUAが「鉱脈」を見つけたという40代ですが、確かに私たちのような、DCブランドやイタリアンブームの洗礼、刷り込みを受けた世代は、独身のころに比べて可処分所得が少なくなっても、生活のセンスやクオリティを落としたくない消費行動を持っており、別の意味で買い場が少ないのは、事実。 私たちは、百貨店やGMSが提案するアダルト服やゴルフウエアを着ることはありませんからね。むしろ彼らの得意なところの「等身大MD」を我々の世代に発揮していただきたいところです。
記事の最後に、すでに若々しいスタイル、デザインにサイズソリューションを行っているレディース業界に比べたら、メンズ業界はまだまだ怠けているだけでは?というコメントがありますが、全くその通りだと思います。
そんな中、ワールドが、他社の失敗を研究し、団塊世代のクリエティブディレクターを起用して新業態「リプセット」を立ち上げるとのこと。
どんなソリューションを実現するか、とても興味深いところです。
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