社会的責任投資(SRI)が拡大
6月1日の日経MJに、企業の収益性のみならず、環境や人権に配慮した社会的責任策(CSR)を積極的にとっている企業に限定して投資をする「社会的責任投資(SRI)」が世界的に拡大しており、リテール業界にも多くのSRI資金が流れているとの記事が掲載されていました。
記事が紹介しているのは、世界のSRI投資の指標として評価の高い、ダウジョーンズのDJSI(Dow Jones Sustainability Indexes)。 同指標に連動するものだけでも現在年間約6000億円に及ぶ資金が運用されているとのことです。
どんな企業が実際このDJSIに登録されているのかちょっと興味を持ってネットで調べたところ、
○ Dow Jones Global Indexに含まれる世界の企業2500社以上のに対して、「経済合理性」「環境適合性」「社会適合性」の3つの観点から調査分析を行い、
○各業種の上位10%以内の評価を得た企業
をスクリーニング(選定)するということで、定期的に登録、抹消が行われ、2007年現在、世界、全業種合計で314社が登録され、そのうち日本企業は39社ありました。トヨタやソニーなどの世界的に有名な製造業や大手商社などのグローバル企業が中心で、流通関連ですと、イオンの1社のみにとどまります。
世界に目をやって、ファッション関連で目についたところをアルファベット順に挙げると、
Adidas(独)、GAP(米)、H&M(スウェーデン)、Herman Miller(米;家具)、(ZARAの)INDITEX(スペイン)、
Marks & Spencer(英老舗GMS)、NIKE(米)、PUMA(独)あたり。
スポーツブランドと大手アパレルSPA企業が顔をそろえていますね。
記事では、「対応が進んだ企業は中長期的に経営リスクが低い」と判断され、それらの企業は、まとまった資金調達のアドバンテージを持つことになり、株価は高値安定。一方、その逆は株価が不安定に晒され、買収リスクも高まることを警告しています。
今後、ますます、SRI系ファンドの資金力が拡大傾向にあるのは想像に難くありません。
そして、その資金は、本業にあくせくせず、社会的責任を果たしながら、余裕をもって成功している企業へと向かうという世界的構造。
更なるグローバル時代に日本の流通企業もそういったセンスを持った企業との競争になるわけですね。
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