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July 22, 2007

業界各社、等身大のリアルクローズを

 7月21日の繊研新聞にユナイテッドアロー(UA)が30-40代の女性を対象としたアパレルおよび身の回り品を企画生産小売販売を行う子会社ペレニアルユナイテッドアローズを設立するとの記事が掲載されています。

 UAの関連ニュースリリース

 設立の理由を引用させていただきます

 「新会社では、従来の百貨店を中心に展開しているアパレルブランドでは満足せず、かつラグジュアリーブランドよりも等身大のリアルクローズを求める、主に30 代~40 代の女性をターゲットとした新ブランドを立ち上げます。同ブランドでは、アパレル企業同様の商品企画、計画生産、在庫管理等を実施し、そこにユナイテッドアローズの持つ顧客視点の店舗運営ノウハウを織り込んだ事業展開を行います。ユナイテッドアローズ社の出店展開と異なり、ブランド立ち上げ当初から積極的な投資を行い、店舗拡大を行う方針です。そのため、ユナイテッドアローズ社とは切り離し、より戦略的な投資、事業判断が行えるよう子会社化して運営いたします。」

 子会社設立には、UAの3つのチャレンジがあると思います。

1.百貨店に売場を持つ大手アパレルが毎シーズンコレクション情報やデザインルームで商品企画しているMDに対する、UAが得意とする店頭起点によるアンチテーゼ
2.スーパーSPAを標榜しながら、セレクトショップ出身ゆえの店頭重視により「モノづくり」の基盤が整いきれなかった従来のUAからの脱皮
3.グループ年商1000億円に向けてのスピード事業拡大

 上記の中で、特に1の同社の「等身大のリアルクローズ」に期待したいと思います。

 最近、来秋日本に進出する世界最大のファッションSPA業態、H&Mに絡んで、業界はいかに対応するかなどというH&M脅威論が話題になることがあります。

 私もブログでは、若干、脅威論的な論説を展開していますが、H&Mの進出によって、生活者のファッションの選択肢が増えることにより、業界全体が活性化されるであろうという期待と、一方、ファッション企業側も、対象となる生活者の立場に立って、「等身大」の発想をもって商品提供を心がけていれば、恐るるに足らずと思っています。

 「等身大MD」は今や、マルキュー系ブランドやポイントのローリーズファームの専売特許じゃありませんからね。

 業界の中から見ていて、それだけ「等身大」の発想が出来ていない企業が少なくないという事実、それも、私がこのブログを綴り続けることを突き動かしている理由のひとつであったりもします。

 今からでも遅くはありません。すべての世代に対して、「等身大のリアルクローズ」を。 

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