ユニクロのファーストリテイリング、バーニーズ買収提案で逆転なるか
本日の日経新聞一面にユニクロを展開するファーストリテイリング(ファストリ)が、アメリカのファッションリーダーストア、バーニーズニューヨークに1100億円で買収提案をしたとの記事が掲載されています。
実は昨夜から今朝にかけて、「ユニクロ バーニーズ」のキーワード検索で当ブログへのアクセスが増えており、もしやと思い日経朝刊を開いた次第です。
このように業界関心事系のブログをやっていると、検索エンジン経由のアクセスからニュースや噂や関心を知ることができるので面白いです。
さて、本題に戻りますが、先日、ドバイの投資会社へ1000億円でバーニーズ売却を発表したジョーンズアパレルに関するブログエントリーをいたしました。
ジョーンズアパレル社は7月22日までは25-28億円の違約金を払えば第三者の買収提案を受け入れることができるオプションを持っており、ジョーンズ側は違約金を払ってでも売却益の増えるファストリの提案を歓迎している模様です。同社は8月11日までに結論を出すことになります。
日経記事によるとファストリの米国ユニクロの業績は07年08月期で売上34億円の売上に対し、14億円の営業赤字の見通しで、芳しくなく、バーニーズの買収によりユニクロの米国での知名度アップ、人材確保、トレンドマーケットからの情報収集を行う目論見です。
チェーンストアがトレンドマーケットのファッションリーダーストアを買収した事例は、アメリカでは、世界4大SPAの一角から退場しつつあるリミテッド社(現LIMITED BRANDS)によるヘンリ・ベンデル買収が有名です。LIMTED業態成長時、ヘンリ・ベンデルの富裕層ファッショントレンド情報を活用したのは、業界でも有名な話。同社は、EXPRESS、LIMITEDなどのアパレル事業を売却中ですが、ランジェリー、ヘルス&ビューティ事業拡大にあたり、ヘンリ・ベンデルの売却の話はまだ持ち上がっていない模様です。
ファストリの柳井会長の頭の中には、この事例があることは間違いありません。NYのユニクロデザインオフィスには、同じくNYファッションリーダーストアのバーグドルフ・グッドマン出身の勝田さんやユニクロ本体に米バーニーズ出身のVMD担当者もいらっしゃいますので、切り盛りして行く自信もおありなのでしょう。
ファストリにとって、LIMITEDグループの業態を買収するよりは、日本で知名度もあり、店舗数も少なく、手に負える相手バーニーズニューヨークは理にかなっていると言えないことはありません。
なお、伊勢丹から住友商事グループに営業権の移ったバーニーズ・ジャパンはバーニーズのフランチャイズ契約での運営のため、米社とは資本関係がなく、今回の買収とは直接的な関係はないようです。
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