ヴィレッジヴァンガードの店長候補育成法
7月30日の日経MJに、驚異の76ヶ月連続既存店売上高前年クリアを続ける「遊べる本屋」ことヴィレッジヴァンガードの今後の多店舗出店に向けた店長候補育成についての記事が掲載されています。
同社は、地域最低時給でも働く、サブカルチャー好きのパートアルバイトを3年半かけてようやく社員に登用するユニークな人事・採用政策で有名ですが、200店舗を越え、年間30-40店超の出店にあたり、さすがに、ここにきて店長の勤まる要員が不足気味になり、今期は、出店にブレーキをかけながら店長候補を育成するとに集中する模様です。
もともと各店の担当売場ごとにアルバイトに発注(同社はいまだに各店が仕入先に直接発注するしくみです)から陳列販売までの権限を与え、商売人としての仮説検証と売場の工夫を実践させることによって人財育成をしてきた同社ですが、今後は
○担当売場ごとの売上高前年対比ランキング(全国および近隣)を開示することによって競争心を煽ること
○売上に悩みのあるスタッフの好調店舗への実地研修の実施
を強化し、店長候補スタッフを育成し、出店に備えるとのことです。
前者はチェーン展開している企業であればよくある話ですが、後者が「ミソ」だと感じました。
研修というと、新人のOJT研修やマネージメントクラスでも座学の研修は多くの企業で実施されていると思いますが、A店のスタッフがB店の店舗に一定期間「研修」に入るという制度を持っているところはそれほど多くはないのではないでしょうか?A店の店長は、自店のことでいっぱい、いっぱい、A店を空けてB店で研修を受けるなどの余裕はない、というのが現状だと思います。
実は、私のクライアント先でも、この店長や店長候補スタッフの他店への「研修」を奨励、実施しているところがあり、一定の成果を上げていると思います。
○社内で実際に行われている成功事例を体感できる
○一緒に働くことによって、その後もお互い相談しやすくなる
○顔の見える目標、ライバルができる
がよいところではないでしょうか。
ノルマを持たせて競わせる企業はいくらでもありますが、ノルマを達成する方法をきちっと授けている企業はどれくらいあるでしょうか?
成功事例は社内にある
それをベンチマークできる「学び上手」を育成すること、それこそが本部の本当の仕事ではないでしょうか?
(余談ですが、チチカカは、今年5月にヴィレヴァンの子会社になっていたのですね。)
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Comments
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突然のコメントにて、大変失礼いたしました。
今後とも LEGGENDA をよろしくお願いいたします。
Posted by: LEGGENDA | August 02, 2007 05:06 PM
LEGGENDAさん
コメントありがとうございました。
いいメンズアイテム展開されていますねぇ。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | August 03, 2007 05:29 PM
takaさんへ
ありがとうございます!
こちらこそ、どうぞ宜しくお願いします!
Posted by: LEGGENDA | August 06, 2007 01:16 PM