日本の帽子メーカー、世界に売る
9月13日の繊研新聞に、日本の帽子メーカー各社が、海外市場を開拓している記事が掲載されています。
記事によると、世界の帽子マーケットは、上流階級の社交用と安価なカジュアル帽子に二極化しているらしく、中間価格で品質もよく、デザインに凝った帽子は少なく、日本のメーカーにとっては、ビジネスチャンスが大きいそうです。まだまだ、ビジネススケールには乗っていないとは思いますが、グレース(欧州・アジア向け)、中央帽子(台湾・韓国向け)、ピーチ・ブルーム(北欧向け)、栗原(アメリカ向け)、ウィーブトシ(CA4LA;欧州向け)の事例が紹介されています。
確かに、日本における90年代後半から2000年代前半に、ウィーブトシの「CA4LA(カシラ)」と栗原の「HEADS(ヘッズ)」が原宿を起点に起こしたブーム、帽子のファッション化、ヤングの日常アイテムとしての定着の功績は大きく(特に前者の)、日本の生活者の帽子のクオリティと感性に対する目を肥やしたと思います。
個人的に、ブームの始まりのころ、私は、アメリカから「安価な」カジュアル帽子(キャップやビーニー)を日本に輸出する立場におり、ピークのころは、逆に日本サイドで小売のバイヤーをしていたので、そのころの話に大変共感が湧きます。
バイヤーのころは、ウィーブトシさんの、アメ横のガード下の帽子屋さんを定点観測に伺ったものです。あんなに狭いエレクター什器のみの売場ながら、たくさんのお客さんで賑わい、どんな帽子を手に取るのかを見に行っては、とても勉強させてもらったことが今も記憶によみがえります。
ですから、記事の中でも、じっくり読ませてもらったのは、やっぱりトシさんの「CA4LA」の部分ですね。
CA4LAのブログ仕立てのホームページも読ませてもらいました。60歳のトシさん(社長)の夢と想いがいっぱいのブログで感動ものです。
同社は、今年で、アメ横での創業から19年。原宿店1号店出店から9年目、18店舗になって東京のヤングの「ヘッドアパレル(帽子もファッションだ、というコンセプトからくる同社の造語)」の象徴となったCA4LAは、昨年ロンドンに出店しています。トシさんの憧れの帽子ブランド”KANGOL(カンゴール)”を産んだ国でのチャレンジになるわけですね。
繊研新聞の記事によると、ロンドン店はまだ半期で売上2000万円程度のようですが、それとは別に、「ブラウンズ(英)」、「ボンマルシェ(仏)」など、欧州の有力セレクトショップにも卸売されているとのことで、特に、ロンドンの「ブラウンズ」との継続取引と、完売は、これからのビジネス成功に期待がもてるニュースだと思いました。
ロンドンの人たちって、東京のファッションにすごくあこがれているな、というのは、私も何回かリサーチに行った時の印象。
CA4LA筆頭に、各社の海外でのチャレンジ、期待するとともに、成功をお祈りしています。
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