「ステイヤング」需要を逃すな
明日10月12日の有楽町イトシア、丸井有楽町店オープンのカウントダウンをするかのように、繊研新聞に、先週金曜日から今日の最終回まで、5回に渡る特集記事「変わる銀座・有楽町、ステイヤングを狙え」が連載されており、とても興味深く読ませていただきました。
変わりゆく銀座有楽町、新店の戦略、既存店の対策、有楽町の開発によって、ひとつの買い回り商圏としてつながる銀座-有楽町‐丸の内についてとてもわかりやすく書かれていました。
まちづくり三法改正後のファッションマーケットの陣取り合戦の焦点は、日本の人口の半分が集中すると言われる、東京首都圏、近畿圏、名古屋圏の三つに絞られるわけですが、同じ首都圏の中でも、たとえば銀座といった同一商圏内の商業施設間の競争ではなく、銀座が渋谷から顧客を奪うといったような商圏間での客数の奪い合いの様相を呈してきたことが、この秋の銀座・有楽町の開発にはっきり出ているようです。
この記事のタイトルになっている「ステイヤングを狙え」、これは今回の銀座の新しい商業施設や改装のコンセプトのひとつに、渋谷ファッションの洗礼を受けた世代をいかに銀座に引き込むか?がテーマになっているところから来ていると思います。
記事では、渋谷からヤング客層を引き込んだとしても、定着させることは難しく、むしろ、渋谷ファッションの要素をもった大人服で、いつまでも若い感性のファッションスタイルでいたい客層を、いかに取り込むか?を模索すべきことを提言しているわけです。
この「ステイヤング」って言葉、私がファッションビジネスに携わっていて、いつも思っていることのキーワードのひとつを言い表してくれている言葉だな、と思いながら読んでいました。
ファッション商品って、一般的にターゲット客層を想定してビジネスを行うものですが、実際に買う客層はもちろんそのターゲット客層(年齢)がマジョリティ(大多数)であるべきなのですが、移り気な若めの客層よりも意外とターゲット層よりも上の年齢のお客さんの方がロイヤリティ(忠誠心)も高く、定着率が高い、ということを実感するものです。プラス客単価も高いのです。(昔、リテーラーにいる時に、顧客2000人に対して実施したテレマーケティング調査などでも、数字ではっきりでたので、確信したりもしています。)
そして、感性、テイストは崩さず、それらのロイヤリティの高い客層に配慮した商品サービスもある一定割合は抑えておくこと、それがビジネス安定の秘訣の一つではないかな、と思っています。
しかしながら、現場でよく出くわしたのは、企画をしている方はどうしても、新しいもの、先端のものを求めるものだから、売れていていたとしても、そういう部分が切り捨てられがちという事実ですね。結果、品揃えは斬新なものになったけど、売上前年割れ、というのも見かけます。
私自身も、この業界にいるせいもあると思いますが、自分より若めの客層を狙った商品を買うことが多いです。
しかしながら、最近は、細身が主流なので、着たくても、昔鍛えた?バストやふくらはぎ、太ももの入らない商品が多くなり、残念なこともあります。そんな中で、一部、細身デザインながら、ストレッチ素材を使ってくれているアイテムがあったりするとものすごくうれしくなったりします。
実体験はさておき、皆さんのお店を支えてくれている実際の客層構成、しっかり把握してますでしょうか?この「ステイヤング」企画は、これからの時代もとても大事なことだと思いますよ。
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