ルミネのショップマスター研修
日経情報ストラテジー1月号の特集は「ベンチマーキング経営」です。
ファッション企業のクライアントさんへのビジネスコーチング業務で、日ごろ私が核に取り入れているコンセプトのひとつが、「誰でも手軽にできるベンチマーク」ゆえ、興味深く読ませていただきました。
同誌は以前はIT改革系記事が中心でしたが、最近は、業務改革や人財育成系の事例記事が多く、企業を取り巻く、環境、時代の変化がよくわかります。
この特集が言わんとする通り、自社の課題を抽出して、勝ち組企業の成功事例に学ぶ、「ベンチマーキング」はMBAでなくとも、誰もが取り組める業務改善への近道です。
事例の中で、無印良品がしまむらはじめ多くの企業をベンチマーキングした改革で業績不振からV字回復したことは有名ですが、ルミネのテナントショップ人財育成の事例も業界では知る人ぞ知る成功事例でありましょう。
勝ち組ファッションビル、ルミネでは、各テナント企業と取り組んで接客技術向上を目的とした販売スタッフによる接客ロールプレイングコンテスト「ルミネスト認定制度」も有名ですが、今回の記事で取り上げられている「ショップマスター研修」のコンセプトは、ファッションリテイラー、あるいはリテイルビジネスに携わるすべての企業に学んでいただきたい内容です。
「ショップマスター研修」は、全テナントの店長を何回かにわけて集め、座学でグループ研修を行うものですが、その中核に取り入れられているのが、他店「ベンチマーキング」の手法になります。
研修といっても、偉い講師の説教がましい、「ありがたい話」を延々と聞かされるという退屈なものではなく、同じ商品を扱う競合他社の店長たちが、日ごろ誰もが課題として抱えているテーマを話し合いながら、他店のよいところをお互い気づき合い、学び合うというとてもシンプルながら、即効性のある研修です。
店長がライバル店とそんな話をするかい?
ルミネがこの研修制度を始めた時は、店長たちが、ある意味会社あるいは店長個人のノウハウである話を競合他社とすることに懐疑的であったテナント企業もあったようですが、いまやいろいろなことが学べる、と各社エース級の人財をルミネに送り込んでいるのが現状とのこと。
この手法は私も推奨している研修方法で、何もデベロッパーさんをあてにしなくとも、多店舗展開のリテイラーさんであれば、まずは自社内店長会議などで推進べきやり方でしょう。
○ベンチマーキングは経営者だけでなく、現場でもできる。
○課題解決のヒントは身近にある。
○本部は、現場が「学び(ベンチマーキング)のサイクル」を回してあげる場を作りさえすればよい。
このことに気づくことが、ファッションリテイラーの人財育成への第一歩であり、ベンチマーキングがそれにうってつけの方法の一つであると、太鼓判を押したいと思います。
いつもお読み頂きありがとうございます。
毎日1回、こちらをクリックお願いします。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
>>>人気blogランキング に参加しています。
【第8位】→stay (07.11.30現在)
関連エントリー-社内の学びのサイクルを回せ
【お知らせ】12月7日(金)大阪、当ブログ執筆者taka saitoが講師を務めるファッションビジネスセミナーのご案内はこちら
| Permalink | 0 | Comments (2) | TrackBack (0)