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November 07, 2007

ユニクロがモスクワ進出!?

 11月7日の日経新聞に、同7日にオープンする英ロンドン、オックスフォードストリート旗艦店のために訪英中のファーストリテイリングの柳井会長が2-3年内にモスクワにユニクロ1号店をオープンすることを明らかにした、との記事が掲載されてされています。

 記事によると、ユニクロ海外事業の拡大を目論む同社は、新興国BRIC’Sの一角であるロシアの成長性を見込んで、最大消費地モスクワに「自前」でショップをオープンするとのことです。

 ロシアのことはよくわからないので、世界のSPAのロシア進出状況をちょっとチェックしてみました。 

 「自前」でロシア進出しているのは、ZARAの16店舗と、オランダ本社の欧州SPAの老舗、C&Aの7店舗。

 その他ベネトンと英ネクストがフランチャイズで出店しているようです。

 C&Aは、ヨーロッパに行かれた方は見たことがあるかもしれませんが、ベーシックカジュアルを軸に適度にファッション性を加えた、英ネクストやベネトンに近いSPAって感じでしょうか。

 C&Aホームページ

 記事を読んでいて、確かに新興国ということで、ロシアの成長性は望めると思いますが、モスクワはとても内陸なので物流やオペレーションはものすごく大変そうな気がしました。

 近隣東欧にも出店していて、ロシアでも生産を行っているであろうC&Aや、DHLで世界中何処へでも48時間以内に空爆可能なインフラをもつZARAと違って、ユニクロは中国から陸路?で商品を運ぶんでしょうかね。

 物流拠点を構えてじっくり、集中的にマーケットを攻略するH&Mはそう簡単に手を出さない地のように思えます。

 もっとも、目論見通り、ロシアはまだ成熟マーケットではなさそうなのでC&Aなど欧州ベーシックSPAとともに、同地の生活者に新しい価値が提供されれば可能性はあるのかもしれません。

 個人的には、ロシアなど分散投資するよりは、中国、韓国や近隣アジアに集中投資する方が賢明ではないかと思いますが・・・

 関係ないかもしれませんが、米GAPは、かつて、C&A、H&Mの牙城ドイツに進出し、彼ら先行欧州SPAに敗れ、店舗をH&Mに譲渡して退散した歴史があります。 

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Comments

日本発アパレルの海外展開は、逆向きの欧米ブランドの日本進出と比べるとなかなか市場で確固たるプレゼンスを得るまでに至らず苦労しています。ユニクロもアジアでの比較的スムースな事業展開に比べ、欧米では苦戦しているのを見るにつけ、自動車や家電業界が大きなエネルギーと時間をかけて世界で築いてきたブランド価値構築の仕事を、これからがんばる必要があるな、どうやって進めていくのがよいのかな、と思案するものです。

高きから低きに流れるのが文化なら、上でも下でもなくかなりニュートラルなBRICs諸国での日本発アパレルの活躍は大いに期待したいところです。

Posted by: mickey | November 16, 2007 03:48 PM

mickeyさん

コメントありがとうございました。

そうですね、未知な部分や不安定な部分も多々あり、開拓の苦労も多いかと思いますが、その分、吸収力はあると思います。

おっしゃるように、ブランディング、ポジショニングには、大きなエネルギーと時間がかかることは間違いありませんが、その結果得る果実もかけがえのないものかもしれません。

また、お気軽にコメントを下されば幸いです。

よろしくお願いいたします。

Posted by: taka | November 16, 2007 09:24 PM

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