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January 26, 2008

ルミネの次なる改革ポイントは?

 1月23日の繊研新聞の「小売業首脳新春インタビュー」に、絶好調のターミナル駅ファッションビル、ルミネの花崎社長の記事が掲載されていました。

 マーケットトレンドから、消費が都心部駅周辺に向かうのは誰もが認めるところだと思いますが、そんな環境の中、JR系のデベロッパー、ルミネは現在のファッションマーケットのキーデベロッパー、主役の1社であることは間違いなく、その動向は今、業界が注目するところです。

 同社は、日本最高の立地を最大限に利用して、業績を伸ばしていますが、その立地アドバンテージに甘んじることなく、テナントおよびその企業本部を巻き込んで、販売スタッフの人財育成や、それをサポートする本社に業務改善要求を行う、そして、会社を超えてプラスになるテナント成功事例を他のテナントと共有してもらう機会を設けるところまで、かなり突っ込んだ取組をしていることで有名です。

 以前もブログで紹介しましたが、テナント企業で接客技術を競うロールプレイングコンテスト「ルミネスト」は業界の中でも同社をベンチマークするデベロッパーが増えていますし、企業を超えて店長のナレッジを共有する「ショップマスター研修」も効果を上げている模様です。

 今回の記事で更なる運営の質の向上へ、と今後の課題を挙げていらっしゃったのは、

 ①テナント各社の商品投入ロジスティック
 ②テナント側の頻繁な人事異動の課題

でした。

 ②の課題は、要は、優秀な店長、副店長クラスの異動は、売上に影響しやすいので、して欲しくないのは、当たり前の話で、ルミネに入るようなテナントはどこのデベロッパーからも引っ張りだこですし、予算の高い好立地への新店、大型店出店機会があれば、テナント企業は、優秀な店長は抜擢せざるを得ない事情があるでしょうから、なかなか難しいところだと思います。あとテナント企業側のES(従業員満足)、人事定着率の問題もあるかもしれませんしね・・・。

 一方、①は、ロジスティックによる販売機会損失削減の話で、日本一坪効率(坪当たり売上高)の高い立地のひとつであるターミナル駅にあるルミネ店舗に対する商品投入は、十分改善が可能な課題だと思いました。

 おそらく、ルミネでは、各テナントが、他の既存店の効率の倍かそれ以上の効率を挙げていると思いますが、特別なディストリビューション、ロジスティックが必要でしょう。

 いわゆる「ジャスト・イン・タイム」に近いロジスティックが組めれば機会損失を減らすことができ、販売効率向上に直結しそうです。現状テナントの多くは、勘にもとづく対応をされているところが多いのではないかなと思われます・・・。

 ある坪効率の高い百貨店では、そのための専用の物流拠点を店舗の近隣に設けていると言います。

 ますます人が集まる立地で、顧客と店舗スタッフの笑顔の中、鮮度あふれる商品が次々に高回転する様、商売人としては、これ以上の光景はないと思います。

 ルミネさんが、そんなシーンを実現されてゆくことを今後も期待したいと思います。

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関連エントリー-ルミネのショップマスター研修

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