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April 30, 2008

サマンサタバサがラグジュラリーバッグブランド意識調査で大健闘

 4月30日の日経MJに、女子大生500人(共立女子大、文化女子大;回収率96%)を対象とした高級バッグブランドに対する意識調査の結果が掲載されていました。

 エルメス、グッチ、クリスチャンディオール、コーチ、サマンサタバサ、シャネル、プラダ、ルイヴィトン(五十音順←おっとアルファベット順にすべきだったか・・・)の人気ブランドに対し、

 1 どのブランドにステータスを感じるか
 2 ファッション雑誌から受けるブランドの印象の強さ
 3 どのブランドが流行をひっぱっているか

 を複数回答可で調査したところ、

 すべてにおいてルイ・ヴィトンがダントツ1位だったわけですが、それに次いで、なんと日本のサマンサタバサがすべての項目で3位を引き離し2位にランクインしておりました。

 さらにヴィトンとサマンサタバサの魅力詳細比較では、

 A-流行意識                 
 ①持っていると友達に自慢ができる
 ②友達が持っているから自分も買う
 ③新作を見ればこれから世間でもはやるものが分かる

 B-品質意識
 ①機能性がよい
 ②使いやすい
 ③長持ちしそう

 の6つの観点から見た時、サマンサタバサはA-②、③、B-②、③でヴィトンを上回っておりました。

 調査対象が女子大生とは言え、欧米ラグジュアリーブランド並みのイメージ戦略に生活者の使い勝手を考えたものづくりのタマモノですね。

 日本国内であっても、こうして欧州ラグジュアリーブランドと伍していけるブランドが出てくるのは喜ばしいことです。

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関連エントリー-サマンサタバサが価格帯引き上げ欧米バッグブランドに挑戦

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百貨店レディスヤング売場の課題にキーワードは3割安の買いやすい価格?

 4月30日の繊研新聞に、最近の大手アパレルメーカーの百貨店レディスヤング売場向けに対する取り組み事例に関する記事が掲載されています。

 伊勢丹 x オンワード樫山 「ドーリーガール・バイ・アナスイ」(07秋~)
 伊勢丹 x サンエーインター 「デビー・バイ・フリーズショップ」(08春~)

 また、これに今回の記事では触れられていませんが、

 伊勢丹 x ジャパンイマジネーション 「セシルリンク(セシルマクビー)」(08春~)

 を加えて考えてみると・・・

 いずれも伊勢丹との取り組みですが、最初はご存知「アナスイ」のセカンドライン、2番目は駅ビルでおなじみのLAセレブ系セレクトショップ「フリーズショップ」との切り口を変えた協業によるセレクト業態、3番目はマルキュー系大御所、セシルマクビーとのプレステージラインの開発になります(実験売場を経て好調ゆえ常設に)。

 アナスイのセカンドラインはファーストラインの40%-60%安、
 セシルのプレステージラインはセシルマクビーの3割高、百貨店ヤング売場の3割安だそうです。

 すっかり駅ビル、ファッションビルにヤング客層をとられ苦戦と言われる百貨店レディスヤング売場ですが、

 百貨店 ←3割高- 駅ビル ←3割高- ヤングファッションビル

 というマーケットの価格構造に対する、知名度のあるブランドの名を借りてのチャレンジという共通点があるようです。

 百貨店で、3割安と言えば、毎年1月、7月に行われるセールの初回値下価格と同等になりますね。

 売場すべてをこれに切り替えてしまうと売上額に影響するリスクもありますし、既存の百貨店ブランドにいきなり、要求するのも酷というもの。

 そこで、新業態開発ということで、駅ビルやヤングファッションビルを主戦場とするブランドにとの取り組みにより、即効的に客数を奪回せんとする作戦に出たという話。

 これらの取り組みは、集客目的として、一部にとどまるのか、あるいは引き金になって、百貨店業界の価格政策全体を左右するのか。今後の動向に注目したいと思います。

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関連エントリー-伊勢丹がセシルマクビー限定コレクションを販売
関連エントリー-セシルマクビー、次の手も順調な滑り出し

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April 28, 2008

先週の記事別アクセスランキング

 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリーをご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 ここのところインド企業による宝飾専門店チェーン、ベリテ(東証二部上場)の買収、中国企業による大手スポーツメーカー、フェニックスの買収と、年初に予感していたBRICS’s企業による日本企業買収のニュースが続けてありました。

 海外から見たら世界で2番目に大きなマーケット、安くなった円、今後も外資が日本のファッション業界に食指を伸ばすニュースも増えるのだろうなと感じています。

 さて、先週のランキングは以下の通りです。
    
【ランキング】

1位-リヴァンプ再生案件のトークツをABCマートが支援(08.04.22)

2位-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ(08.04.10)

3位-合同展示会はバイイングの原点(08.04.19)

4位-レナウンのJクルー事業撤退に思う(08.04.18)

5位-住友商事とゼイヴェルが業務提携(08.04.15)

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April 27, 2008

ライフスタイルストアの域に迫るハンジロー(HANJIRO)

 春夏シーズン一番の販売ピークとなるゴールデンウイークを前に、首都圏、関西圏ファッションマーケットを歩いて回りました。

 今回、とても感心したファッションストアのひとつが、WEGO、スピンズとともに、ユーズドミックス業態御三家の一角であるHANJIRO(ハンジロー)です。 

 ハンジローについては、原宿に初出店された10年ほど前から、ヤングファッションの新しい買い回り先として、定点観測のひとつに位置づけ、このブログでも何回かご紹介してきました。

 記述のユーズドミックス業態も、「ユーズド=古着」と言えども古着屋さん特有の個性、生活者からの期待を残しつつ、今や古着と新品の構成比が逆転し、売上ベースでは、7割以上が非古着、オリジナル新品商品と言われています。

 それゆえ、各社古着屋さんというカテゴリーよりも、新しいファッションストア業態と位置づけた方が適切かと思います。

 ハンジローの魅力のひとつは、出店場所と立地条件にあわせた店舗の世界観でしょう。

 小売業は、都心部の路面であれば1階、ビルインであれば、同じ客層のフロアに同居することによって、集客を望むのが一般的です。

 しかしながら、同社の出店場所は、私が知りうる限り、路面であれば1階にはなく、ビルインであれば不利と言われる高層階に単独出店と業界の常識の逆を行くケースばかりです。

 それゆえにか、あるいは、それを狙ってか、特に路面店では、エントランス(入口)から売り場に行きつくまでのスペースを十分に取っています(これも常識の逆)。その間で、「よくぞ、わざわざこんな不便なところまでいらっしゃいました」と言わんばかりのおもてなしの心、エンターテインメント性充ち溢れた工夫がされており、「おっと、ここまでやるか、これは恐れ入った」とびっくりすることが多いですね。

 全店内装は違いますが、白壁をベースとしたカントリー調の階段、金魚やベタなどの観賞魚がお出迎えしてくれたり、天井から流星のごとく降って来そうな照明群、無数の鏡などがあるところを通過した後に天井高のある大きな売場に行きつくという演出は共通しているようです。(個人的にBGMにビョークがよくかかっているのもいいですね。)

 一店舗づつ全く違う、感性溢れる内装ながら、一方で、意外と什器や商品陳列がとても規格化、カセット化されて一定の法則、リズムをもって構成されていることにも気がつきます。

 マネキンによるコーディネート提案もファッションストアの中では群を抜いて多いのも特徴です。
 
 これらは、お客さんの見やすさ、わかりやすさ、ここちよさ、一方で、商品管理のしやすさ、感性とビジネスのバランスを感じる点で感心しますね。

 同社は都心部に特化して大型店を出店し、店舗数より一店舗当たりの売上高を求めるとともに、人の成長に合わせて、急速には多店舗化をしないという展開をしているように見受けられます。

 ハンジローにご興味を持たれた方は、原宿明治通り沿いのYMビルのお店もよいですが、京都河原町(是非向いのWEGOとともにご覧ください、WEGOもエネルギッシュでヤングのパワーを感じるユーズドミックスのいいお店です)と吉祥寺(丸井の裏のタワレコ跡地バナリパの上)のお店をお勧めします。

 日本で、数少ない、欧米で新しいファッション業態に出会った時のような感覚が味わえるファッションストアではないかなと思います。

 ファッション業界は、構造的不況とか言われていますが、きっと何か感じるものがあるはずです。

 HANJIRO(ハンジロー)HP

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関連エントリー-原宿人気古着ショップの魅力比較
関連エントリー-古着(ユーズド)ミックス業態の高層階での活躍に期待
関連エントリー-ファッションビジネスの常識を逆回転させる?ストリートスナップの魅力

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April 26, 2008

浅草橋から全国へ、貴和製作所はファッションストア

 先日、愛読させていただいているファッション系NO1ブログ、ElasticさんがNHKのファッション番組「東京カワイイ★TV」の内容に触れて浅草橋のビーズショップについてエントリーされていましたが、

 Elastic:東京カワイイ★TV第4回は「安くかわいい!プチプラ最前線」

 その中でご紹介されている

 浅草橋ビーズショップマップ

 を見ていて、以前、カジュアル専門店チェーンの服飾雑貨バイヤーだったころに、時折、浅草橋のビーズショップを訪れていたことを思い出しました。

 その中でも、ここ数年、スワロフスキーブームも手伝って、浅草橋を飛び出し、原宿などファッションエリアに出店をされている貴和製作所(KIWA)さんにはお世話になりましたね。

 貴和製作所ホームページ

 当時(99-00年ごろ)、私がバイヤーをつとめていたのは、アパレル専門店ではありましたが、お客さんの喜びそうなアクセサリーのネタを探しに、浅草橋の貴和さんはじめビーズショップに行っては、個人の若い女性のお客さんに交じって、法人割引をもらいながら、自社の店頭でもそのままアクセサリーとして売れそうな商品をまとめ買いしたり、あるいは服飾雑貨(バッグやベルトなど)のパーツにしたらかわいいであろう素材をサンプル購入して、そのまま浅草橋の服飾雑貨メーカーさんとの打ち合わせに持ち込んだりしたものです。

 同社が、原宿キャットストリート(今は撤退済み)、ラフォーレ原宿に出店したころから、ビーズパーツ屋さんとは言え、ひとつの「ファッションストア」として認識されはじめたのではないかと思います。

 続いて表参道ヒルズに「GIRLS END」というアパレルも含めた完成品のお店を出店された時は、びっくりしました。

 その後、大阪梅田のヨドバシカメラ専門店街に世界観のある大型店を出店され、そのお客さんの入りと熱気を感じた時、少々胸が高鳴ったものでした。

 昨年は、同じヨドバシカメラの専門店街ではありますが、手芸専門店ユザワヤの牙城、吉祥寺にも大型店を出店されていますね。

 かわいいアクセサリーを自分で作るだけではなく、ケイタイ、ライター、ミラー、ニンテンドーDSなどのデコレーションもいまや「手芸」ではなく、「ファッション」の一部ではないでしょうか。

 貴和製作所(KIWA)さんの今後の発展、楽しみにしています。

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April 23, 2008

4月22日付日本繊維新聞に執筆記事が掲載されました。

 今回は業界ニュースではありませんが、4月22日付けの日本繊維新聞(ニッセン)さん、ファッションビジネス教室の欄に、執筆記事が掲載されましたのでご紹介させていだたきます。

 今月から隔月(4月・6月・8月)になりますが3回にわたり、私の本業でありますファッションビジネスコーチングの中でも行っている、ファッションリテイラーがSPA(製造小売業)化、多店舗化する上で大切だと思われる基本事項について、寄稿してます。

 1回目は、基本中の基本、ファッション商品のMD業務、販売業務を週単位で業務を遂行することの意味、重要性、方法論について簡単ではありますが、まとめでみました。
 
 「52週MDが常識」とされて久しいものがありますが、頭で解っていても、実行するには、いろいろなハードルがあるものです。あらためてその「遂行」のためにおさえておきたいことついて確認していただければと思います。
 
 記事をPDFでお読みいただけるようにいたしました。

 よろしかったら、お読みください。

 「日本繊維新聞08.4.22-SPAコーチングの現場から①週単位で業務を遂行しよう」をダウンロード

 日本繊維新聞ホームページ

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【第7位】→stay(08.4.21現在)
 
 【過去の日本繊維新聞執筆記事】
 ●H&M、ZARA、トップショップ・・・ファストファッションの時代到来
 ●『ファッションの民主化』で何が変わるか・・・ファストファッションの衝撃波
 ●H&Mのハイスピード経営
 ●ZARA(ザラ)のビジネス哲学に学ぶ
 ●グローバルSPA時代のファッションビジネス 

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April 22, 2008

リヴァンプ再生案件のトークツをABCマートが支援検討

 4月19日の日経、繊研新聞、21日の日経MJに、元ユニクロ幹部が共同で立ち上げた企業再生会社、リヴァンプ傘下で再建中の靴卸大手トークツグループが、民事再生法適用を申請し(年商157億円、負債総額約90億円)、靴専門店業界2位のABCマートが支援をすることになったことに関する記事が掲載されています。

 06年にリヴァンプがゴールドマンサックスと、当時、ナイキジャパン、アディダスジャパンに次ぐ国内靴卸業界3位だったトークツの支援に入った際に、靴卸業界再編の興味深いニュースとして、ブログエントリーさせていただき、その後、気にかけておりました。

 リヴァンプが会長、社長、経営陣を送り込んだ上での再生の経過は詳しくは知りませんが、トークツの05年の年商は339億円、再建に入った06年は220億円、08年現在は157億円と減少、日経MJは「リヴァンプによる再生案件で初めての失敗事例」としています。

 企業再建はそう容易いものではないと思っていますので、今回のニュースでは、リヴァンプによる経営がどうだったうんぬんよりも、靴業界としては、スポンサーシップによって、役員を送り込むABCマートが手にするメリット、手腕に注目しているのではないかと思います。

 実際には、トークツの資産査定が確定してからになりますが、今回の支援によりABCマートのメリットとして考えられることを、日経MJの記事も参考にあげてみると、 
 
○ベターゾーンの婦人靴の企画ノウハウの取得

○今でも一部を除き大方老舗靴卸会社の縄張りとなっている百貨店婦人靴売場平場への参入

○トークツが持つ革靴の輸入関税割当枠(TQ)の取得

 特に、ABCマートがこれから伸ばすべき分野は婦人靴でしょうし、TQの保有量が靴業界でのビジネスの成功を左右するといわれるほど重要なファクターであることは間違いありません。今後も革靴の輸入規制が続くとなれば、老舗のトークツが持つであろう大口のTQ枠は魅力的です。

 いずれも急伸中の業界2位ABCマートが、首位チヨダに追いつかんとする上で必要なノウハウ、資産ではないかと思われますので、今後の動向に注目したいところです。 

追記1:その後、民事再生手続きの前日、ゴールドマンサックスはトークツの全株をリヴァンプに売り渡し、撤退していたことが明らかになりました。

追記2:5月10日の日経新聞によると、トークツの取引先である百貨店などがABCマートによる事業継承に難色を示したため、ABCマートは採算が取れないと判断して支援を断念、トークツは破産手続きに入る模様です。

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関連エントリー-靴業界にも大きな再編の波が

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April 21, 2008

先週の記事別アクセスランキング

 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリーをご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 先週は、仕事の合間に少し東京(原宿・渋谷・新宿)、大阪(心斎橋)、京都(河原町)のファッションストリートの店頭を見て歩きました。ゴールデンウィークを前にして各店スクリーンプリントTシャツの露出が増えてきましたね。

 バリエーション、クオリティ、価格、プロモーション・・・ユニクロのUTの圧倒的な強さに目を見張りました。

 昨年の秋口からそうなのですが、今年も春のハイライズジーンズ、夏のUTと、H&M上陸を目前に、ユニクロは、やはり得意の単品訴求で勝負する腹が決まったのかなぁと思う今日この頃。生活者の答えは、同社の既存店売上前年比に出ていると思います。

 さて、先週のランキングです。
    
【ランキング】

1位-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ(08.04.10)

2位-住友商事とゼイヴェルが業務提携(08.04.15)

3位-丸井とオンリーが資本提携、首都圏2プライススーツマーケットが熱くなる?(08.04.16)

4位-BEAMS(ビームス)ステイショナリー、セブンイレブンで販売(08.04.05)

5位-欧州ファストファッションブームは男性のタンスの中身も変えるだろうか(08.04.13)

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April 19, 2008

合同展示会はバイイングの原点

 昨夜は、ブログ仲間である両国さくらさん所属の国際ファッションセンター(KFC)主催、カジュアル合同展「フロンティア」を運営される吉岡孝司さんによるセミナーに参加して来ました。

 「フロンティア」事務局ホームページ

 「フロンティア」は、業界の中で、規模でこそ繊研新聞主催のIFF(インターナショナルファッションフェア―)には敵いませんが、14年も前に発足した日本のカジュアルメーカーの合同展のさきがけであり、年間5回(多い時は、6-8回あったころも・・・)ある専門店の主要実売期に合わせた即納商品の商談場として、私もカジュアル専門店バイヤーのころは、よく利用させていただいたものでした。

 セミナーの内容的には、同い年(昭和40年生まれ)の吉岡さんの渋谷・原宿を拠点とした生い立ちに共感するものもあり、フロンティアの名にふさわしく、マーケット、ストリート、ファッショントレンドから感じ取る開拓的な精神、情熱に充ち溢れ、海外展開も含めた今後のチャレンジを楽しく聞かせていただきました。

 業界のバイイングに携わる方には、多くのメーカーさんと出会える合同展示会、トレードショーへの積極的な参加は、自身を磨く必須業務であると思います。

 私も、アメリカラスベガスのMAGIC SHOW、ロンドンの40ディグリー、ミュンヘンのISPOなどなど、最初は、取引先バイヤーの買付を通訳しながらアテンドする立場から始まり、専門店チェーンのバイヤーだったころは、当事者として、年間10回以上は国内外の展示会に出席したものです。

 そういった展示会の最大の楽しみは、やはり新しい取引先との出会いだと思います。

 これこれ・・・こんな商品探していたんだよ、これ仕入れたら、うちの店頭で、こんなお客さんが喜ぶだろうな・・・試してみよう、そんなこと想像して失敗と成功を繰り返しながら買付のトライアルを重ねたものです。

 いまや顧客が求めるテイストも細分化し、それゆえに大型の合同展も岐路にあると思います。

 一方、バイヤーも既存取引先とのものづくり商談に忙殺される毎日だと思いますが、どんなに忙しくても、常に新規の取引先を開拓し続けるフロンティア精神こそ、バイヤーが忘れてはいけない原点のひとつではないかと思います。

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関連エントリー-ファッション業界の合同展を見ていると

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April 18, 2008

レナウンのJクルー事業撤退に思う

 今週の日経新聞、日経MJ、繊研新聞各紙に、レナウンが契約期限切れによりアメリカのJ.CREW(Jクルー)ブランド事業から撤退することに関する記事が掲載されていました。

 レナウンの業績からして、一連の赤字事業からの撤退は致し方ないと思いますが、Jクルーに関しては少々、感慨深いものがあります。

 レナウンが伊藤忠商事経由で92年にJクルーと日本における事業展開の契約を結んだ当時、Jクルーは、アメリカに出張する業界関係者にとっては、ある意味「憧れ」のひとつでありました。

 Jクルーはアメリカの主要SCに数多く店舗を出店していますが、カタログ通販で名高いブランド。

 日本の業界関係者は、そのカタログの美しさ、一品一品の写真撮りの上手さに魅了されて、参考にされた日本企業は数知れないと思います。

 アメリカ出張土産に、Jクルーの店舗に行き、カタログを持ち帰るのが楽しみだった方も少なくないのではないかと思います。

 GAP、バナナリパブリック、Jクルー、アバクロ・・・アメリカ出張に行った際は、サンプル購入や私服購入目的で必ず立ち寄ったものです。

 そんな矢先、日本でJクルーをレナウンが展開することになり、同社が得意な百貨店卸から展開すると聞いた時、ちょっと複雑な思いがしたのを覚えています。

 海外では一般生活者にダイレクトにコミュニケーションしているブランドが、日本に入って来ると、百貨店向けの「卸ビジネス」になってしまうんだなぁと。

 その後、時代も変わり、日本において、ブランドが生活者と直接コミュニケーションすることは、当たり前のこととなりました。

 レナウンのJクルーも現在では二十数店舗の直営店販売のみとなります。

 流通が合理化され、ブランドが直接生活者に向かい合うその過程において、本来のブランドの持ち味を活かせず、日本から去っていったブランドも数知れないと思います。

 Jクルーは今でもアメリカでは立派なSPAブランドですし、商社もアパレルも加害者ではありません。しかし、契約期限切れ後、Jクルーは他ブランドがそうしたようにジャパン社を設立して独自に事業をすることなく、日本から姿を消すことになります。 

 ビジネスにおいてタイミングってのは、とても重要なファクターだなぁと思います。 

 関連エントリー-アメリカマーケットリサーチ速報(その1) Jクルー復活に見る、質感に目覚めるアメリカマーケット

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April 16, 2008

丸井とオンリーが資本提携、首都圏2プライススーツマーケットが熱くなる?

 4月16日の日経新聞、繊研新聞に、丸井が、2プライススーツチェーンのさきがけであるオンリー(大証ヘラクレス上場)の第三者割当て増資を7億円強で引き受け、創業者中西会長に次ぐ第2位の株主となり、持分法適用関連会社化したことに関する記事が掲載されています。

 これにともなう業務提携の内容は

 ・オンリーのマルイへの出店
 ・商材の相互補完による品揃えの充実
 ・生産背景の共有によるコストダウン
 ・人材の交流による育成

 など、とのことです。

 京都のテーラー、オンリーが始めたツープライススーツストア、「ザ・スーパースーツストア」は、業界で革新的でありましたが、その後、青山商事を筆頭に紳士服チェーンが一挙に参入、一部撤退組もありますが、今ではこの業態はすっかり定着しました。

 現在、首都圏はじめ、都心部では、青山商事が展開する「ザ・スーツ・カンパニー」の一人勝ちだと思います。

 これにパイオニアとしては、指を加えて見ているわけにはいかないと思いますが、さすがの紳士服業界1位の青山商事は、年々、クオリティ、オペレーションのレベル、精度を上げて行き、一方で、オンリーは、後継者難含め、差がつく一方であったのではないかと思います。

 今回、オンリーが丸井と組むことで、懸案であった首都圏、都心部への出店機会が生まれ、丸井の資本とともに、都心部で、ザ・スーツ・カンパニーとの一騎打ちが見られそうですね。

 オンリーは、テーラー出身ということで、縫製技術、ノウハウをおさえてらっしゃると思いますので、丸井のビサルノはじめ紳士服のクオリティアップにも貢献されるのではないかとも思われます。

 最近、青山商事の「ザ・スーツ・カンパニー」や一格上のセレクトショップキラー、「ユニバーサル・ランゲージ」のMD精度、商品クオリティ、接客レベルが向上して来たのを感じます。

 丸井、オンリーの提携によって、都心部の紳士服の買い場が活性化することを楽しみにしています。

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関連エントリー-ツープライススーツの元祖、株式公開へ
関連エントリー-紳士服チェーンが期待する婦人スーツ販売

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April 15, 2008

住友商事とゼイヴェルが業務提携

 昨日の朝のNHKニュースで、総合商社各社のTV通販やネット通販への取組、投資事例が紹介されていました。

 リテイル(店頭小売販売)に比べて販売予測が難しく、在庫リスクの高い通販への商社の投資、時代も変わったな、と思いながら観ていました(昔、私が勤務していた商社が大手通販会社の在庫に苦しんでいたのを思い出します)。

 さて、本題ですが、4月15日の繊研新聞によると、住友商事とゼイヴェルおよび同社子会社のファッションウォーカーは、業務提携し、今後相互のノウハウを共有し、コンテンツ開発、ビジネス拡大を図るとのこと。

 住友商事がファッションウォーカーに数億円出資する形で業務提携契約を結んだ模様。

 住友商事は大手商社の中でも、リテイルビジネス参入の歴史も古く、最近は、TV通販最大手で24時間テレビ通販の子会社ジュピターショップチャンネルに力を入れています。

 ゼイヴェルは御存じ ガールズウォーカー(ケイタイ)、ファッションウォーカー(PC)はじめ、20-30代の女性に対するケイタイコンテンツ、通販およびマーケティングのリーディングカンパニー。

 とてもいいカップリングではないでしょうか。
  
 月内にまずは、ジュピターショップチャンネルで「ファッションウォーカーアワー」を放映、ゼイヴェルが出資しているブランド、「アルバローザ」を紹介するとのこと。

 ファッション業界に革新的なビジネスモデルを持ちこんだゼイヴェルとリテイルビジネスにもっとも理解のある総合商社、住友商事の提携で、両社がますます躍進されることを期待しています。

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関連エントリー-住友商事の地に足のついたライフスタイルリテイル事業
関連エントリー-ゼイヴェルが目指すケータイメディア放送局

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April 14, 2008

先週の記事別アクセスランキング

 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリーをご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 昨年に比べて雨の多い1週間でしたが、開業施設には多くのお客さんが来場したようです。

 やっぱり春なんですね~。

 さて、以下、ランキングです。
   
【ランキング】

1位-H&M日本進出、コム・デ・ギャルソンとコラボのインパクト(08.04.04)

2位-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ(08.04.10)

3位-BEAMS(ビームス)ステイショナリー、セブンイレブンで販売(08.04.05)

4位-三越大阪店計画が伊勢丹主導に(08.04.08)

5位-成長アパレル買収と近代的組織の確立(08.04.03)

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April 13, 2008

欧州ファストファッションブームは男性のタンスの中身も変えるだろうか

 今発売中の日経トレンディの5月号、「安けりゃ、いいのか!?」の特集の中に、日本上陸寸前の「H&M」研究の記事が掲載されています。

 6ページにわたり、H&Mのビジネスモデルの紹介から、日本での成功の可能性、そして、実際上海で購入してきたH&Mの商品を、業界でも著名な小島健輔先生や中島ゆう子先生らが、日本の企業の商品と比較しながら評価するというおもしろい内容です。実は、企画当初から、光栄ながら、私も取材に協力させていただきました。よろしかったらご一読ください。

 この記事の中で、ひとつ気になっていることは、専門家の方々が、一様に、H&Mはレディースには強みがあり、即効的に日本のマーケットに与える影響は大きいが、メンズはそれほどではないのではないか、というようなご意見が多かったことです。

 これは、私も同感なのですが、今回の企画を通じて、思ったことがあります。

 日本のメンズカジュアルは、歴史的に、圧倒的にアメリカンカジュアル(アメカジ)の影響を受けていて、今もその傾向が強いと思います。一方、今回ブームを巻き起こすであろう欧州ファストファッションのH&Mや進出済みのZARAは、アメカジに対比していうとヨーロピアンやモードのテイストになるでしょう。

 日本のメンズカジュアルマーケットの中で、このヨーロピアンというかモードのテイストは古くからありますが、当初は、べたな言い方をすると、ファッション好きの人や水商売系の人のものだったかもしれませんが、数年前から続くお兄系ブームのあたりから、かなり市民権を獲得して、大衆化も含めてシェアが確実に高まっているのを感じています。おそらく、業界も熱い視線を向けているので、需要に対して、供給も追いついてきているでしょうね。

 実際、箪笥(たんす)というかクローゼットの中身もアメカジ系からヨーロピアンモード系に変わってきている方々も多いのでは・・・

 H&MやZARAのブームがきっかけとなり、男性のクローゼットのアメカジ対ヨーロピアンの構成を逆転させることになるのではないか、それがメンズファッションの民主化、解放を促進するのではないか、とちょっと楽しみにしています。 

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April 12, 2008

買われる側の事情

 繊研新聞1面の連載記事、「シリーズ再編、変わるM&A(全8回)」。 11日付で完結しましたが、昨年から今年にかけて増えているファッション業界のM&A、買収後の事情をとても的確にわかりやすくまとめてあり、大変興味深く読ませていただきました。

 業界では、百貨店、GMSを除き、大手企業がシェア、バイイングパワーを拡大するために買収するケースは少なく、資金の潤沢な上場企業が、自社にはないマーケット(販路・客層)や感性を獲得するために、資金、オペレーション、人材の壁にぶちあたって伸び悩んでいる中堅企業を買収するケースが多いと思います。

 買収によって、される側の企業は、資金力と信用力が上がり、出店機会が増えるというのは確実なメリットですが、その他の点ではいろいろジレンマがあるようです。

 する側が公開企業であれば、月次で締めて短期間で損益を公表するタイムリーディスクロージャーのスピードに合わせたり、ある程度のビジネス拡大のスピードの加速はやむを得ないところでしょう。

 しかし、量販型のオペレーションが買収される側の企業に活用できるかは、なかなか難しいところのようです。

 する側のオーナー経営者は、自らが手塩にかけて構築したビジネスモデルは万能だと思い、生産背景、インフラ、マニュアルを押し付けてくるかもしれません。

 しかしながら、

 たとえ検査機関の品質基準をクリアする工場でも、小ロット・短サイクル生産やマニュアルには書けない感性に応えることにも長けているとは限りません。

 出店機会が増えるからといって、もともとのブランディングからしたら納得のいかない立地への出店もせざるをえないかもしれません。

 送り込まれた幹部が親会社の成功体験、法則を押し付けるかもしれません。

 組織管理体制と感性のジレンマ、ビジネス拡大のスピードとブランドの飽和点とのジレンマ・・・

 当然、答えはひとつではないと思いますが、これまでの事例を見る限りでは、親会社のビジネスモデルを無理やりあてはめようとするよりは、モチベーションを配慮しながら、「金は出すけど、口は出さない」。される側が、いままでの規模だったら、やりたかったけどできなかったことをソリューションするくらいの方が、いまのところはうまくいっているような気がします。

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April 10, 2008

三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ

 4月10日の繊研新聞他、各メディアで今日、埼玉県入間市にオープンした日本最大級のアウトレットモール、三井アウトレットパーク入間が取り上げられています。

 90分商圏の人口は1400万人!国内初のアウトレット出店となる44ブランドを含む204店舗は日本最大級、ホールセールクラブ、コストコとの併設で大きな集客を呼びそうです。

 今回の同アウトレットモールが注目されているのは、その規模のみならず「都心からの距離」です。

 アウトレットモールといえば、ブランドものが常時セール価格、処分価格で買える、それゆえに、かつては百貨店などへの遠慮から都心の百貨店から一定の距離と保つのが業界の暗黙の了解だったような気がします。

 今回のテナントは、大手セレクトショップなどそうそうたる都心ファッションビル系ブランドのオンパレードですね。

 アウトレットパーク入間テナント一覧

 百貨店、駅前ファッションビルのある都心と郊外SCのちょうど中間くらいに位置づくこの規模のアウトレットは、生活者にとっても、ファッション企業にとっても、従来のアウトレットとは違った新しい位置づけになりそうな気がします。

 生活者にとっては、十分、価値ある日常の買いまわり先に、企業にとっても、既存店のシーズン中の商品集約、消化店舗くらいの位置づけになるのではないではないかと思いますので、商品鮮度にも期待ができそうですね。

 もっとも、この手の商業施設は、日本に何箇所も出せるものではありませんが、今後、業界でも興味深くウォッチされそうです。

 施設を運営する三井不動産は、この春の入間に続き、秋には、仙台界隈でも、プレミアムアウトレットでおなじみの外資系チェルシーとのアウトレットモール一騎打ちがあるようです。これら一連のアウトレットオープンニュースは、今年の業界商業施設関係の10大ニュースになりそうで、注目したいところです。 

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関連エントリー-アウトレットモール出店再開
関連エントリー-日常化するアウトレットモール


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April 08, 2008

三越大阪店計画が伊勢丹主導に

 これは、業界内では、ある程度予想されていたことですが・・・4月8日の三越伊勢丹ホールディングスのプレスリリースによると、2011年春にJR大阪駅に隣接して出店を予定されていた三越大阪店の運営主体が、三越からジェーアール西日本伊勢丹に、店名は「三越大阪店」から「ジェーアール大阪三越伊勢丹(仮称)」に変更されるとのことです。

 大阪駅新北ビルにおける百貨店事業主体について

 この「仮称」も、3年間でどうなるんでしょうね。少なくとも一般のお客さんにとっては、呼びづらい長さです。

 先日、大阪出張の際に大阪駅、梅田駅界隈を久々に歩きましたが、あらためてファッション系の商業施設のそのエリアへの集中ぶりに驚かされました。

 東京で言えば、そうですね、東京駅と新宿駅周辺と渋谷駅周辺が合体したような過密ぶり。平日でしたが、春休み真っ只中だったので、本気で買いに来ているお客さんたちの熱気も手伝っていたと思います・・・

 こんな商圏を見たら、三越伊勢丹ホールディングスの幹部の方々は、「全力投球」「フルスイング」したいだろうし、阪急メンズ館も確かに魅力はありましたが、伊勢丹本店メンズ館に比べたらまだまだ、なんて思ってるんだろうな、などなど想像しながら歩いていました。

 大阪梅田が日本最大の百貨店戦争の戦場になることは間違いなさそうです。

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関連エントリー-2010年、大都市商圏がおもしろい

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April 07, 2008

先週の記事別アクセスランキング

 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリーをご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 H&M x コム・デ・ギャルソン コラボのニュースは業界では衝撃的でしたね。

 先週のランキングは、飽和と言われる日本国内市場で企業が買収、再編、次なる成長を求めて中国進出を考えている昨今、世界で最も勢いのあるファッションSPA企業が異なる手法で日本を変えようと進出、拡大を果たすというコントラストとなりました。 

 そんな正念場で、日本のファッション企業が生活者のために何ができるかが問われています。 
  
【ランキング】

1位-H&M日本進出、コム・デ・ギャルソンとコラボのインパクト(08.04.04)

2位-成長アパレル買収と近代的組織の確立(08.04.03)

3位-八木通商がトゥモローランド傘下のセレクトショップチェーンを買収(08.03.23)

4位-ファッション業界の人材紹介のプロ(08.04.02)

5位-ユニクロ、今後5年で中国100店舗体制へ(08.03.30)

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April 06, 2008

セブン&アイが大型SC開発を本格化

 4月4日の日経新聞に、セブン&アイホールディングスが、5年内にグループ開発の大型SC(ショッピングセンター)を約20ヵ所と3倍に増やす計画に関する記事が掲載されていました。

 現在、国内に大型SCを7か所(年商1500億円規模)を運営するセブン&アイは、これにより、同事業を5000億円規模に持っていく考え。

 同事業は、基幹のスーパー事業よりも高収益で、不動産投資信託(REIT)を活用することによって、資産も流動化でき、グループ収益に貢献大としています。

 すでに約80か所展開するイオンに比べて、同社は、後発ではありますが、イオンに比べて駅からも歩いて行ける近郊の立地が多いですね。今後の出店計画を見ても、一都三県(東京、神奈川、埼玉、千葉)と関西圏に集中しているようです。

 そんな立地なら、実質郊外大型SC出店規制となった「改正まちづくり三法」の影響も少なそうです。

 また、これから新業態開発してSCへ出て行こうとする、都心部で活躍中のトレンド、ミッドドレンドマーケットのファッション企業の出店地としてもよいかも知れません。

 これまで、車でないとアクセスの難しい郊外立地中心に出店していたイオンも、JR東日本と組んで、近郊既存施設のリニューアルに乗り出してきますので、今後、感性と価格帯のバランスが成功のカギを握る新しい商圏が創造されそうで楽しみです。

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関連エントリー-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図
関連エントリー-JR東日本が駅ビル開発・運営でイオンと業務提携

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April 05, 2008

BEAMS(ビームス)ステイショナリー、セブンイレブンで販売

 4月4日の繊研新聞に、セレクトショップ大手のビームスがオリジナルステイショナリーを9日からセブンイレブンの8割程度の店、およびビームスの一部店舗で販売するとの記事が掲載されていました。

 第1弾は、20アイテム、130万点、今秋には第2弾も予定されており、年間販売額は30億円になるようです。

セブンイレブンジャパンの関連プレスリリース

 アイテムは、文具屋さんでおなじみの、ジャポニカの学習帳や、ゼブラのマッキー、共和のオーバンド(輪ゴム)などの完成された定番文具をベースにオリジナルメーカーに別注しているようです。

 今回のコラボ(協業)のポイントは、実用的であるのはもちろん、ビームスのクリエイティブディレクターらが、生活者がこんなシーンで、こんな風に使って、職場や教室で周りの人たちと話題にしながら、楽しんでいる姿を想像しながら、ウイットに富んだ「ひねり」を利かせているのが特徴とのことです。

 ブランド名を付した単純なライセンスグッズではなくて、どんなアイデアが施されているのかが楽しみですね。

 各回限定数量販売のようなので、発売日には、うちの目の前のセブンを覗いてみようかな。

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April 04, 2008

H&M日本進出、コム・デ・ギャルソンとコラボのインパクト

 今秋、日本進出を控えた世界最大のファッション業態、スウェーデンのH&Mが、4月3日付プレスリリースで、11月に日本が世界に誇るデザイナー、コム・デ・ギャルソン(川久保玲)とのコラボコレクションを発売することを発表しました。

 このニュースは、4月4日付繊研新聞の一面トップや、世界のネット上のファッションニュースサイトで次々に取り上げられています。

 H&Mのプレスリリースをそのまま和訳したのが、このサイトです。

 共同通信PRワイヤー:コム・デ・ギャルソンが、今秋日本上陸のH&Mとコラボレーションへ

 メンズ、レディース、キッズ、アクセサリー、フレグランスのフルラインで、11月7日の原宿店オープンでは、世界発売に先駆けた先行販売になるようです。(銀座店、原宿店とも8-9月オープンと聞いていましたが、銀座店は9月、原宿店は11月オープンのようです。)

 コム・デ・ギャルソンの川久保玲さんは、これまで、クリエーションを最も大切にし、クリエーションとビジネスのバランスを取ることが自分のジレンマであり、今回のコラボは、それを究極に、そして折り合いをつける最高のチャンスとしてH&Mとのコラボをとても前向きに考えてらっしゃいますね。

 H&M側も、カールラガーフェルドから始まった秋のコレクションデザイナーとのカプセル(限定)コレクションも今年で、5年目になりますが、コラボしたいデザイナーの筆頭に川久保玲さんがあったようで、日本進出の今年には最高のプロジェクトになることを確信しているようです。

 業界の方に対しては、言わずもがなですが、日本進出にあたり、日本のファッション業界で最もインパクトのあるデザイナーと組んだH&M恐るべし、というのがニュースを知った時の私の率直な感想です。

 これで一気に日本でのH&Mの知名度アップは間違いないでしょうし、半信半疑だった業界にその実力とH&Mは手抜きをしない、徹底した会社だという現実が付きつけられることになりそうです。

 GAPが原宿にオープンした時、商品割引券が配布され、表参道に長蛇の列ができたことを覚えています。

 H&Mがオープンする明治通り側はとても歩道が狭く、GAPの時以上に大混乱必至ですね。大丈夫かな、とかつて大型店オープンの時のお客様の列を、安全と近隣への迷惑いかに避けるかを考えていたころの自分を思い出して勝手に心配してしまいました(笑)

 それから9月の銀座店のオープンにも何かしかけがあるはずなので、そちらの方も楽しみにしたいと思います。

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関連エントリー‐H&M(エッチアンドエム)、2008年秋 日本進出
関連エントリー‐H&M、次なるコラボはステラ・マッカトニー
関連エントリー‐H&M(エッチアンドエム)の06年コラボはヴィクター&ロルフ
関連エントリー‐H&M 今秋のコラボデザイナーはロベルト・カバリ

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April 03, 2008

成長アパレル買収と近代的組織の確立

 4月3日の繊研新聞、連載記事「シリーズ再編、変わるM&A -3-」に、成長中マルキュー系ブランド企業2社を買収した投資ファンドが取り組む課題について、新経営者のインタビューコメントを交えて綴られた記事が掲載されており、興味深く読ませていただきました。

 以下、記事の一文を引用します。

 「ファッションは、『大きな資本もいらず、才能だけ』で起業でき、特にマルキュー系は『企業というより同好会』のノリで成長してきた。一方、計画性は希薄で『ブランドポートフォリオの考えはなく、売上が山を越えると新しいブランドを作る』という手法さえ見られる。また、オーナー型経営は職務権限が不明確な『属人中心型の組織』になりやすい。売上が大きくなれば『未知の世界』で、企業運営に矛盾も生まれる。そこに高い金額で事業(企業)を買収提案するファンドが現れ、オーナーから事業を承継する新しい仕組みが生まれた」
 
 引用文中の『 』内の言葉は、「リップサービス」や「Ji-maxx」を展開するクレッジ(旧ジョー・インターナショナル)と、「マウジー」や「スライ」を展開するバロックジャパンリミテッド(旧フェイクデリック)のそれぞれの新トップのコメントを借用したもののようで、まあ、冷静に見て、的を得ていると思います。

 投資ファンドの目的は、当然、買収先の企業価値を高めて株式上場や事業売却をすることですから、記事にもあるように、まずは、外部からアカデミックな経営トップを招聘、組織整備、管理体制の強化といった「近代的組織の確立」に取り組むわけですね。
 
 これらの案件は、業界の中でも、「近代的組織経営」と「業界特有の現場のモチベーション維持」の両立のテストケースとして、とても注目しています。

○サプライチェーンのスピードを落とさず、柔軟なフットワークを維持できる縦割り組織
○現場の感性が脅かされず、思い切り仕事ができ、窮屈に感じさせない予算コントロール

 ファストファッションのグローバルSPA企業、ZARAやH&Mの組織にも見られるそのあたりがキーになるのではないかと思うのですが・・・

 硬直的、セクト主義的にならない近代的組織づくり、期待しています。

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関連エントリー-マウジー、スライをフランスファンドが買収
関連エントリー-投資ファンド2社が発表したアパレル買収案件

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April 02, 2008

ファッション業界の人材紹介のプロ

 今回は、ニュースではないのですが、サイドバーのリンクに、日ごろお世話になっている、ファッション業界専門の人材紹介を手がけるプロワーカー、インターセンスさんのホームページを加えさせていただいたのでお知らせしておきます。

 インターセンスHP

 代表の中谷社長が、大手アパレルグループ出身のテキスタイル(服飾用生地)分野での実務経験者ゆえに、ファッション業界の構造や、デザイナーから店頭販売までスペシャリストの仕事を深く理解されています。職種のあるべきスペックをよくご存知で、働く人にとっても、かゆいところに手が届く、きめ細かい人材紹介をしていらっしゃると思います。

 個人の就職だけでなく、複数のピンのスペシャリストをプロジェクト形式で結びつけ、ファッション企業向けの業務委託契約の仲介もされているところも、特徴ですね。

 私のいくつかのクライアント企業さん向けにもご協力いただきました。

 業界は、スペシャリスト、専門職が多く存在、というかそういった方々で成り立っているといっても過言ではありません。実務経験のない人材紹介会社のエージェントさんに物足りなさを感じられている方も多いのでは・・・

 ということで、宣伝ではありませんが、明日の業界の人財育成を支援する仲間としてご紹介させて頂きました。

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