ユニクロ5月度既存店売上7.9%増に学ぶ
6月4日の日経新聞、繊研新聞、日本繊維新聞に、5月度のファッション流通大手企業の業績記事が掲載されています。
前年より、土曜日が1日多いにもかかわらず、週末の悪天候、気温の低さ、各種生活必需品の値上げによって消費マインドが冷め、大手各社が軒並み既存店売上高前年大幅割れをしている中で、ユニクロの7.9%増は、「一人勝ち」と言っても過言ではないでしょう。
記事によると、「UT」、「ブラトップ」、「ドライシリーズ」が広告宣伝と連動して好調だった模様です。
UTは2年目になりますが、商品の質と感覚が確実に上がって来たのを感じます。以前は、量販店品質規準よろしく、洗濯しても縮まない素材、だらっと伸びにくい分厚いフライスのリブが圧倒的に多いユニクロのTシャツ群でしたが、去年今年とグラフィックシリーズ別にそれぞれの客層を意識したサイズ感、素材の肉厚、首周りのリブの変化を持たせているところがなかなか憎いですね。
あくまでマスマーケットを対象にしているので、グラフィックの感性はビームスTにはまだ及ばないながらも、かなり近い水準まで来ているのではないかと思われるグラフィックも見受けられます。
ブラトップについては、女性下着マーケットの中では、決して新規性のあるアイテムではないと思いますが、それまでそんなアイテムを買ったことのない多くの生活者に、機能はベストでなくても、「お試し価格」で商品の良さ、使い勝手を、うまいCM広告で背中を押してあげて提供した点が受けたのではないでしょうか。その点、かつてのフリース、昨年のヒートテックのババシャツ&パッチなどで同社が果たした役割とケースが似ているような気がします。
ドライシリーズも店頭で見た時、まるでナイキのお株を奪ったみたいだな、と思ったものです。スポーツ業界は空前のランニングブーム、ナイキ、アディダスもこの分野が売上を牽引していると聞きます。シンプルで、あれだけカラーバリエーションがあれば、ユニクロでいいか、と思う生活者も少なくないのではないでしょうか。
既存店売上7.9%増の内訳は、客数6%増、客単価1.8%増とのこと。
小売業の商売の原則のひとつは、生活者を見て、いい時も、厳しい時も、「手を打ち続ける」ことだと思っています。
ユニクロは、安住することなく、しっかり実践されてますね。その証拠が、この「客数増」に尽きます。
生活者の選別購買は進みますので、毎年、変化のない品揃えのお店はますます厳しくなりそうです。
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