クリアランスセールの法的規制議論!?
6月28日の繊研新聞に、時期が早まるクリアランスセールに関連して、アパレル業界大手のトップたちがこれを憂い、「法的規制の必要性」や「国が正当な競争のためのルール作りをリードすべき時期」などと発言していることを取り上げた記事が掲載されていました。
年々前倒しされ、今年も結局7月1日を待たずに、すでに一部スタートを切った夏のクリアランスセール。
厳しいアパレル市況に、他社に先にやられたら、こちらが凹む、背に腹は変えられぬと、セールスタートが前倒しされ、残暑で秋物の立ち上がりも遅れ、セール期間が長くなればなるほど、企業収益も圧迫され、売場も乱れる業界企業の現状。
海外を見渡すと、フランスあたりでは、年2回のセール開催日程を国が決めていて、個々の企業がそれ以外に自由にセールを実施できるのは、夏と冬に1週間づつと決められているようです。
事情は、わからないでもないですが、法的規制はいかがなものかと。
記事中の業界反対意見にもあるように、それ以前に商品力を磨いたり、よいものをより安く提供し、売場鮮度を競うべきで、値下やセールは、あくまでもお客さんとブランド企業との関係で独自で行うべきと思います。ちなみに、私は、これだけ、シーズン中に新しいコレクションが頻繁に店頭投入される昨今、店頭鮮度維持のために、シーズン中でも、値下することはやむを得ないこと思っている派です。もっとも、それ以前に失策をしないように用意周到に商品を回すべきと考えますが・・・。
まあ、国が出てくるようなことはないと思いますが、業界利益優先、生活者不在の規制議論は、いかなる場合でもやめていただきたいな、と思っています。
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Comments
法的にするものでもないでしょう。
6月からセールは早いとは思いますが。
消費者は自分なりの
値段感覚で動きますから、
要は、質とデザインのバランスなのではないでしょうか。
Posted by: タッシー | June 28, 2008 10:18 PM
Great post!
Posted by: Melissa | June 28, 2008 10:19 PM
フランスのSoldesは、原則小売店が100%買取をしなくてはならない法律のため、シーズン末に現金化しなくてはならない、でも抜け駆けは良くない…という状況で生まれた仕組みです。が、実際はSOLDES(セール)と唄っては成らないだけでずっと前から30%~50%Offの店(会社)判断の値引きは横行して居ます。 因みに今年は先週の水曜日から開催。例年よりも不景気のため1週早い開催です。7月の3週目からはバカンスで都心から人が居なくなりますので今しかないわけです。
日本でこれを法令化すべきという経営者は自社の商売を組み立てきれないだけではないでしょうか?セールなしでも入れる商品とネタ作りが無いだけのような気がします。
Posted by: Sato | June 30, 2008 06:50 AM
タッシーさん
まったくおっしゃる通りですね。
これからもよろしくお願いします。
Posted by: taka | June 30, 2008 11:58 PM
Satoさん
現地の情報含めコメントありがとうございました。
そちらもそうだと思いますが、日本でも在庫の消化もそうですが、セール、バーゲンの集客力、瞬発力があまりにも大きいです。毎年エスカレートする前年の高い売上ハードル越えが各社の最大関心事のひとつになっています。
規制議論をする前にそういう時期は「振り回される」より「利用する」くらいの余裕、したたかさをもって取り組んでいただきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | July 01, 2008 12:15 AM