危うしNBジーンズ?変わるジーンズマーケット勢力図
7月14日付(13日配達)日本繊維新聞の1面に、かつてはリーバイス、エドウィン、リー、ラングラー、ビッグジョンなどナショナルブランドの勢力図がマーケットそのものだった7000円台から1万円台前半のジーンズマーケットに今起きている異変についての記事が掲載されていました。さすが、現状のマーケットを的確にまとめられており、とても興味深く読ませていただきました。
1万円未満のNBジーンズに近いクオリティを実現したユニクロの3990円ジーンズは今や数量ベースでは、年間売上1000万本と日本一。ここ一年のNBジーンズ不振は、ユニクロジーンズの影響が最大要因のひとつと言っても過言ではないでしょう。
また、この秋日本進出を果たすH&Mのジーンズにも注目です。世界の一大デニム産地、トルコの大手メーカー(紡績~製品までの一貫体制)と組んだH&Mのジーンズコレクションは、このクオリティ、ファッション性でこの価格は安い!と日本のアパレル業界専門家の多くがその価値を認める、同社の中でも、もっとも評価が高い商品群です。
「古着店(ユーズドミックス業態)が扱うリーバイス501のユーズドも脅威」と言われたNBジーンズ関係者の言葉も忘れられません。
NBジーンズには、そんな低価格帯からの突き上げだけではありません。
1万円台前半が穴場とばかり、バロックジャパンがマウジー、スライのノウハウを活かして、この秋から1万円台のジーンズの卸を始めるブランド「ストゥージ」。早くも百貨店、セレクトショップ、ジーンズショップに160店舗の展開を決めているとのこと。
その他、百貨店、セレクトショップの岡山産地と組んだPBブランドの発売、はたまたプレミアムデニムの中にも価格をおさえるブランドあり、と1万円台が大激戦になる様相。しばらくNBジーンズにとって厳しいシーズンが続きそうです。
ちょうど2日前、7月11日の日本繊維新聞に、そんなジーンズマーケットの歴史的転換期に裏方として活躍されているドクターデニムホンザワの本澤(ほんざわ)祐治さんのインタビュー記事が裏面一面に掲載されていました。
同氏は、エドウィン社で自己完結的にジーンズビジネスを学んだ後、リーバイスジャパンで歴史的な501のモデルチェンジプロジェクトに参画され、彼が活躍した時期は、21世紀に入ってからのリーバイスジャパンの最盛期と重なります。その後、独立され、今では業界では某大手SPAからセレクトショップまで、価格以上の価値あるオリジナルデニムジーンズ開発の知る人ぞ知る立役者、ジーンズ業界のプロ中のプロと言えましょう。
同氏はこれからの「生活者のための」ジーンズ新時代を切り開くキーパーソンの一人に間違いありません。
一方、既存のNBジーンズメーカーの方々も旧来の流通慣習の上にあぐらをかくことなく、この正念場に後発組に負けないように、切磋琢磨して、「さすが、やっぱり・・・だね」、と言われるようなジーンズを世に送り出していただくことを期待してやみません。
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