世界最大のファッションリテイラーとなったZARA(ザラ)のインディテックスクループに関するニュース
今週の初めに、「先週の記事別アクセスランキング」で、ZARA(ザラ)を基幹業態とするスペインのインディテックスグループの2008年の第1四半期(2月1日~4月30日)の売り上げが、同時期の米GAPの売上を抜き、世界最大のファッション小売企業となったことに関するニュースについて触れました。
その後、海外ニュースとそれぞれの企業の四半期決算のリリース記事に少し目を通してみましたので、ちょっとまとめてみます。ともに第1四半期の数字です。
インディテックス・グループ ギャップ
売上 2,218百万ユーロ(9%増) 3,380百万USドル(4%減)
経常利益 219百万ユーロ(10%増) 249百万USドル(40%増)
店舗数 約3,900店舗 3,177店舗
実際には、今年の5月ころの為替でいきますと(ユーロ=162円、USドル=105円くらい)、確かにインディテックスが上回りますが、今週末あたりのUSドル=110円の為替レートで行きますと、まだわずかにギャップが上という、為替レベルの微妙なところのようです。利益は完全にインディテックス社の方が上を行っていますがね。
しかしながら、ここ数年、インディテックスは、コンスタントに二桁増、一方、ギャップは、既存店が10%減、バナリパは横ばいのようですが、GAPと特にオールドネイビーが苦戦しているようで、リストラ、コストカットに必死で収益を回復中という状況なので、今期の末には、確実にインディテックスが一番になるのではないでしょうか。
今回、ニュースをチェックしていて、おやっと思ったのですが、まあ、為替がぶれたら入れ替わる微妙なところ、という理由もあってか、INDITEXとGAPの売上を比較するニュース記事は、ほとんど、イギリス、オーストラリア、インドなど、旧大英帝国系の国発信のもので、アメリカ系メディアの記事は見当たりませんでした。
これがもう一つの理由かどうかはわかりませんが、実は、INDITEXグループは、世界70カ国、3900店舗あって、メキシコには179店舗もあるのに、アメリカ合衆国には、ZARAのみ、たった32店舗しかないんですね。ちなみに日本はすでに、33店舗あります。
それゆえ、アメリカでは、先に進出したわりに、後発のH&Mの150店舗(世界1600店舗中)に抜かれています。
ZARAって、世界共通価格のようなイメージがありますが(昔、値札に4つの通貨が表示されていたのが印象的だったもので)、遠方で、コストの掛かる国、地域によっては、本国と最大40%の価格差があるそうです。それゆえファッション成熟度の高い、価格が高めになってしまい、競合との差別化が明確に図りづらい国では、それほど威力が発揮できなのかもしれない、とふと思ったりしました。
しかしながら、世界で右に出るもののいない究極のファッションSPA(製造小売)企業モデル、インディテックス社の今後の全世界的成長はしばらく止まらないことでしょう。
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