昨日は、少し時間ができたので、夕方、ZARAの銀座2号店(マロニエ通り)を覗きに、銀座に行ったところ、はなから無理だと思っていたH&Mが30分待ちで入店できるということで、並んで入ることにしました。
業界関係者の方の情報によると、朝は1時間待ち、昼過ぎは2時間待ちだったそうで、夕方、実際、20分で入店できたのはラッキーでした。
6時前で、客の入りは
1階 ウィメンズトレンド 約 150人
2階 ウィメンズカジュアル 約 250人
3階 ウィメンズモダンクラシック 約 220人
地下 メンズ 約 150人
計 800人弱くらいでしょうか
地下のメンズの奥のクロージング売場以外は自由には動けません。
各階レジ待ち(各階4台レジに対して20人強)よりも、5点以上の商品を抱え、フィッティング待ちの列(2階、3階は30名くらいづつ)の方が長かったのは、ニューヨーク5番街やロンドンオックスフォードサーカスで以前見た光景に似ています。
客層は、オープンの日同様、20代の女性中心ですが、30代の方、年配の方やアジア観光客がそこそこいらっしゃいました。すでに何度か来ているリピーターらしき口ぶりの方もちらほら。同じ商品を何点も買うネット通販業者らしき方もちらほら。
実際に、店内をご覧になった業界の方々には、商品の品質、価格、トレンド性など批判的な声が多いようですが・・・
確かに商品によって、ばらつきは感じます。
テーラードジャケットやブラウスのたたみ皺(しわ)は致命的で、誰も手にとっていない商品がいくつかあるのがわかります。プレスと糸始末をしてあげたらもう少し見れるようになるのになぁ・・・中には一部箸にも棒にも引っかからない素材クオリティのものもあることも事実です。
また、フィッティングルームが混んでいるのと、オープン時特有の傾向で、試着の必要なボトムスが、比較的動いていないようです。
しかし、ワンピース、ニット、カットソーなどの中には、十分「拾える」「使える」ものもかなりあると思いましたね。とにかく、品種が多い!ですから。都心には、こんなに品種の多いファッションストアはユーズドミックス業態以外にはありません。
それらが、次々にラックからなくなって行き、適時補充されています。1階の商品の一部は入ってきた時と出る時(1時間くらいの間)で商品が明らかに変わっていたのに気が付きました。海外の都心部の店舗では、1日3回、倉庫から商品が届き、そのまま店頭補充されるようです。
それと、思ったほどは安くはなかったのですが(銀座なんで低い価格帯のものは入っていないのかもしれません)、ファッションに敏感な同じような感性の方が買う日本の服と比べると1/2から1/3と言っても過言ではない価格は女性客のバーゲンモードのスイッチを入れてしまうことでしょう。
5点以上のハンガー付き商品を抱えて、目を輝かせて「宝物探し」を楽しんでいる多くの女性客の方々から熱気が伝わってきました。
そんな多くの女性客の姿を見ていて、日本のアパレル業界では、SPA(製造小売)化が進み、品番が絞込まれ、各社同質化する中で、毎日来ても、今すぐ着れる、新しい商品と出会える売場は、日本人が忘れかけそうになっている「わくわくする買い物」の楽しさを提供してくれるのではないかと思いました。
店内で配布しているH&Mのサイズカードにこう書いてあります。
「人生短し。並ぶ時間ももったいない。
H&Mで賢くお買い物をするためのコツ
今、買って、後で決めよう!
H&Mではご購入から30日以内でしたら返金いたします。」
一読、乱暴そうに思えますが、これは、ほんと日本の生活者を既存のファッションショッピングの「束縛」から「解放」している言葉ではないかと思えてなりません。
H&Mが新しい商品を次々に店頭に投入し、お客さんが、新しい宝物を探しに店頭に頻繁に足を運ぶことによって生み出される高速商品回転。この「掛け合い」を、海外の都心部の店舗のように、どこまで持続できるか、そして、その中でH&Mがどれだけ的中率を上げてゆくかが見ものだと思いました。
こういう観点から見ると、H&Mは既存のファッションビジネスではなくて、ファッションを取り扱うインタラクティブなエンターテイメントビジネスなのかもしれませんね。
以前、記事で読んだ、同社のロルフエリクセンCEOの、「日本向けに特別なことはしない、日本で改良すべきことがある時は、日本だけでなく、世界中の仕組みも変えてゆく」というグローバル企業ならではの説得力のある言葉。その実現を楽しみにしたいと思います。日本で通用することを世界でもやったらもっと儲かること請け合いです。
さて、ここまで、主にウィメンズ商品について見てきましたが、銀座のメンズは、残念ながら、「まだまだ」だと思います。今のところ、売り場のスペースの関係でクロージングやベーシックなものしかありませんから。このままだったらZARAの質感の方が一枚も二枚も上手でしょうし、ユニクロの低価格高品質が際立つばかりです。11月原宿店から発売するヤングのDIVIDED(ディバイデッド)を含めたラインナップに期待したいところです。
ところで、H&Mを見たあとでユニクロに行くと、ユニクロの服にはウエストがないのか?と思うくらいストレートに見えてしまいます(笑)。それだけ同じようなアイテムでもH&Mの型紙はファッションモードを意識したシルエットになっているということなんでしょうかね。
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