クロスカンパニーの今後の出店方針は売場面積3割減
9月1日の繊研新聞に、アースミュージック&エコロジー、イーハイフンワールドギャラリーなどを展開する成長中企業、クロスカンパニーの石川社長が、来春からの出店を従来の3割減の売り場面積で展開することを表明する記事が掲載されていました。
同社は、従来、駅ビルを中心に出店している基幹業態、アースミュージック&エコロジーは25坪、郊外SC向けのグリーンパークスは80坪などを標準として展開していましたが、ここ3-4年は景気が回復しないことを想定し、投資を抑える意味で、いずれの業態も3割小さい売場面積で出店し、むしろ販売効率を高めることに注力するとのことです。
売場面積を縮小したことにより、品揃えは、
・重点販売商品、
・戦略価格商品、
・雑誌タイアップ商品に絞り込む
とのこと。
業界勝ち組企業各社が大型化を標榜する中で、小型化宣言は確かに珍しいと思いますが、これも、理にかなっていると思います。
こんなご時勢なので、デベロッパーからの勝ち組企業に対する出店要請は集中していますが、ここ数年、新店の効率は実際、芳しくなく、むしろ店舗を増やすことによって得たスケールメリットで、既存の上位店舗の売上効率を上げ、全体をカバーしているのが現状ではないでしょうか。
それゆえに、業界のトレンドは、会社全体の規模は大きくなっても、売り場面積の拡大とともに売上効率(平均坪効率)は年々下がり続けているようです。
売場効率を落とさないように、投資額、損益分岐点も下げて小型店を出店、予定以上の効率をたたけば、増床あるいは増床移転。
これからは、そんな手堅い経営も大切な時代なのかもしれません。
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Comments
繊研新聞まんまですね
Posted by: たなか | September 14, 2008 05:16 PM
たなかさん
はじめまして、コメントありがとうございました。
このブログでは、日経新聞、日経MJ、繊研新聞、日本繊維新聞などの経済紙、業界紙などの記事の中から、ファッション業界のマクロトレンドにそっていると思われる話題を、業界内外の皆さんと共有する目的でご紹介し、実務家の立場から日々の気づきを付け加えることを目的にしております。
クロスカンパニーさんの戦略は非常に合理的だと思ったため紹介いたしました。
実務に携わる傍ら、ここ数年の新店の効率が既存の7掛け、8掛けであるのは実感しており、多くの企業が、株主対策なのか、大型化を図るのが一見無謀に思えていました。
一方、出店を抑制するのは、成長企業にとって、社内モチベーションにも影響しかねないため、出店ペースは落とさず、小さめの店舗を出店し、様子を見るという方法はとても合点がいきます。
今後も独自の視点で共有したい事例を厳選して取り上げて行く所存です。
これからもよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | September 15, 2008 11:28 PM