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December 31, 2008

【特別企画】2008年ファッション流通を振り返って

 いよいよ今年も大晦日になりました。

 みなさんにとってどんな一年だったでしょうか?

 12月30日の日経新聞によると、内閣府は2002年2月から続いた日本の景気回復局面のピークを2007年10月とする方向で検討に入ったとのこと。景気回復期は戦後最長の69ヵ月続いたことになるようです。

 ピークを過ぎた2008年はファッション流通業界にとってとても厳しい1年だったと思いますが、ブログ記事を使って2008年10大ニュース的に振り返ってみたいと思います。

 1.ユニクロの大活躍

 やはり、ユニクロを最初に挙げなければなりません。業績の素晴らしさはもちろん、ベーシックカジュアルの品質を向上させながらの単品徹底訴求回帰、日本が世界に誇る財産、東レの機能素材やマンガ文化などを担ぎながらのグローバルレベルのマーケティングセンスは、トヨタ、ソニーにも劣らない素晴らしさを感じたものです。

 ユニクロックとUTグランプリ、2つのユニクロブランディング戦略(08.07.27)
 ユニクロの消費者参加型グローバルマーケティング(08.10.31)

 2.H&M日本上陸

 次に数年に渡ってウォッチしてきた「H&M上陸」です。まだ、H&Mが日本でどれだけ拡大、成功を収めるかは未知数ですが、銀座、原宿をそれぞれ複数回訪れて見た限り、店頭商品回転を利用したその変わり身の速さ、カメレオンのようなマーケットインの潜在力に末恐ろしさを感じています。

 H&M銀座店オープン、その時ZARA、ユニクロは・・・(08.09.13)
 H&M原宿店オープン、神宮前交差点はグローバルSPA激戦地(08.11.08)

 3.日本企業のファストファッションへの取り組み

 H&Mの日本上陸によるマーケットの変化を予測する大手ファッション企業もさまざまな対策を取った1年でした。
 
 ユナイテッドアローズ(UA)の郊外SC向け新業態COEN(コーエン)のこの秋の計画が明らかに(08.08.17)
 ポイントのブランド複合店展開(08.10.28)
 絶好調、アズール・バイ・マウジーのチャレンジ(08.10.23)
 
 4.都心に近づくアウトレットモール

 三井不動産が仕掛ける近郊型アウトレットモールは、生活者の購買行動を変えることでしょう。

 三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ(08.04.10) 
 今秋は、仙台の2大アウトレット決戦に注目(08.07.11)

 5.日本最大級のSC、レイクタウンイオンの開業

 ららぽーとTOKYOBAY、川崎ラゾーナとともに、首都圏マーケットを囲い込む日本屈指のSCの誕生は、現代ファッションマーケットの縮図に近いものもありました。

 今秋、国内最大規模のSC、レイクタウンイオンがオープン(08.08.03)

 6.トークツの破たん

 ゴールドマンサックス、リヴァンプがギブアップした日系靴卸最大手の再建に、飛ぶ鳥を落とす勢いのABCマートが支援を検討した(その後、撤回)、靴業界の新旧世代交代を象徴するような一件でした。

 リヴァンプ再生案件のトークツをABCマートが支援検討(08.08.22)
 
 7.ファストシューズの勢い

 一方で、ケミカル(合皮)素材の低価格ファッションシューズSPAの成長が業界でも話題になりました。

 ファストシューズマーケットも熱い(08.10.29)

 8.すすむリアル店舗のネット活用

 生活者の利便性、購買行動に合わせたウェブストアの活用が増えてきましたね。

 インターネット上のアウトレット販売が拡大中(08.01.30)
 
 リアル店舗とウェブストア(ECサイト)の使い分け(08.06.12)

 9.専業メーカーSPAの躍進

 ソックス、インナー、シャツ・・・いずれも定数定量管理の徹底、ジャストインタイムなど、ファッションリテイルビジネスの中でも科学的手法が最も成果につながるアイテムに特化したSPAの業績が好調でした。

 インナー専業メーカーのSPA(製造小売)化が進む(08.03.12)
 店頭情報活用の精度を上げるレッグファッションSPA(08.11.11)
 伸びるシャツ専業SPA(08.11.21)
 
 10.生活者の購買行動の変化

 金銭的な問題より、選択肢が増え、ユニクロはじめSPAの企業努力の結果だと思います。来年以降もファッション企業が直視しなければならない真実がここにあります。
 
 ファッションスクール生の服の購買行動調査(08.06.27)


 【以上をもちまして今年のブログエントリーを終了させていただきます。】

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December 30, 2008

来年はファッションのリサイクルビジネスがどこまで広がるだろうか?

 先週の12月26日の日経新聞、「消費の現場」というコーナーの、「H&M、古着店に早くも登場」という見出しに目が止まり、興味をもって記事を読み始めました。

 記事によると、トレジャーファクトリースタイルというリサイクルショップチェーン(マザーズ上場)の高円寺店では、9月に銀座、11月に原宿にオープンしたばかりのH&Mの商品が、新品同様の状態で、すでに月に4-5件持ち込まれており、同チェーンの他店でも同じように持ち込みが増えている模様。各店で買取の後、すぐさまプロパー価格の半値程度で販売される商品の店頭での動きはよい、とのことです。

 今年、H&Mの上陸が引き金となって始まったファストファッションブームは、今後、アパレルマーケットの金額ベースの市場規模の縮小にますます拍車をかけることになると思いますが、単価は下がるその一方で、点数ベースでは減るとは思えません。むしろ購買頻度や枚数は増えるのではないかと・・・。

 そうすると、生活者のタンス、クローゼットの中は必然的に回転率を上げざるを得ないわけで、押し出されるべき旧商品の行き場が悩みの種になるのは、時間の問題でしょう。(すでに困っている方も多いと思いますが・・・)

 不用になった服は、売る、あげる、捨てる・・・まだまだ、その処理方法は一般的に定まっていないと思いますが、これから我々はどんな選択、行動をとって行けばよいのでしょうかね。

 最近では、ユニクロ、紳士服チェーン各社、イトーヨーカ堂などが、企業の社会的責任のエコ対策も相まって、不要古着の店頭回収や下取りセールなど、ファッション商品の「出口対策」を考える企業も現れ始めたようです。

 とは言え、常時やっているわけではないので、私たちの必要に応じた、オンデマンド的な「インフラ」としてはあまり当てにできそうにありません。
 
 そんなことを考えていた時、ちょうど同日(26日)の繊研新聞に、アパレルリサイクルショップの全国チェーン、キングファミリーの記事が掲載されていました。

 同社の黒川社長のインタビュー記事によると、

 ○日本の古着リサイクル率9%はアメリカの33%に比べ、まだまだ低い。
 ○同社は、基本持ち込まれた商品は、全品買い取り、買い取った商品の3割は店頭販売、1割は古繊維(ウエス)として加工販売、残り6割は東南アジアなど海外に輸出している
 ○日本の古着は質がよく、海外でも評判がよい。原産国が古着として日本から逆輸入?するケースも
 ○同社の事業の目標は「古着市場を新品と同等のファッションの選択肢にすること」

 とのことです。

 以前、ファッションのリサイクルショップでチェーン展開している業態を簡単にリサーチしたことがありますが、やはり、彼らも新品マーケットの階層に順じて存在しているようで、現段階では、だいたい次のような感じにセグメント(分類)されるのではないかと思います。中には、欧米古着やメーカーのクローズアウト商品もミックスして販売しているお店もあるようです。

取扱マーケット代表的なリサイクル業態備考
①ラグジュアリーブランドコメ兵、ブランドオフなど目利きの世界?
②ハイエンド・デザイナーブランドラグタグなどブランド指定あり
③トレンドカジュアルブランド中心セカンドストリート(*1)、トレジャーファクトリースタイルなど買取に制約あり
④ヴォリューム対応キングファミリー、ビースタイル(*2)、ビースポーツ(*3)など基本的に全品買い取りまたは引き取り

(*1)はゲオ傘下のフォーユーが運営
(*2、3)は、ともにブックオフグループ

 今後、日本のファッションのリサイクル率を高めて行くためには、将来的な3番目と4番目の業態の拡大と地域インフラ化に期待したいところですね。

 3番目の業態でのキーポイントとしては、

・買取の際の「ブランド」の線引き、買取基準をいかにわかりやすくできるかということと、
・ここでだったら古着だったとしても買ってもいいかな、と買い手のファッション感性を多少くすぐる内装とスタッフの対応

 ではないでしょうか。そのあたりが整備されれば、賢いファッション購買の選択肢のひとつに入って来る可能性も大。

 一方、4番目の業態は、

 (キングファミリーの査定基準のように)
・とにかく来るもの拒まず、制約がなく、持ち込んだ商品は、必ず何らかの値段が付き、手ぶらで帰れる安心感
・ローコストオペレーションの徹底
・繊維再生、海外輸出手段も持っていること

がキーではないかと思います。

 ご興味あれば、お近くにいずれかの店舗がないか探してみてください。↓↓↓

 セカンドストリート
 トレジャーファクトリースタイル
 キングファミリー
 ビースタイル
 ビースポーツ

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関連エントリー‐中古ファッションマーケットの潜在性

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December 29, 2008

【特別企画】ブログ投稿1000件を振りかえって(4)

 ブログエントリー1000件を振りかえって、

 ○アクセスの多かった記事
 ○自分が印象に残っている記事

 などをご紹介しています。

 第4回目の今回は、ブログ開始3年目(2007年3月~2007年12月くらい)のトピックのご紹介です。

 ■執筆依頼が始まる

 ブログを始めて丸2年が経ったころ財団法人流通システム開発センター(流開)さん、日本繊維新聞(ニッセン)さんからほぼ同時期に立て続けに執筆のご依頼を頂きました。
 
 ㈶流通システム開発センター発行 「流通とシステム」にH&Mに関するレポートが掲載されました(07.07.08)

 日本繊維新聞「FB(ファッションビジネス)教室」にコラムが掲載されました(上)(07.06.27)

 ともにブログのH&Mやファストファッション関連の記事にご興味をもっていただいてのご依頼でした。流開のS部長、Tさん、ニッセンのHさんには、とてもエキサイティングなチャンスを頂き、感謝をしております。

 その後も、流開さん、ニッセンさんの他に、商業界さん(ファッション販売、販売革新)、共同通信さん(連載中「ファッション消費革命」)、週刊ダイヤモンドさん、フジテレビさん他たくさんのメディアの方からの執筆依頼、インタビューのご依頼を頂くようになり、いつも楽しくご対応させていただいております。

 ■単品に磨きをかけるユニクロ
 
 デザイン向上、ファッション性にチャレンジ、試行錯誤した翌年、あらためて本来の強みである単品徹底訴求への道を極め始めたユニクロの動きを追いました。その中でも特にアクセスが多かったエントリーをご紹介しておきます。

 ユニクロ原宿店、「UT」を見て、ユニクロの「ファッションへの道のり」を考えた(07.05.02)

 ユニクロのジーンズの進化に感心(07.06.23)

 また、ドバイのオイルマネーファンドと競ったバーニーズの買収劇。結果、敗れはしましたが、日本のアパレル業界をワクワクさせてくれたのと同時に、世界のファッション業界での「ユニクロ」の知名度アップに大きく貢献しましたね。

 ユニクロのファーストリテイリング、バーニーズ買収提案で逆転なるか(07.07.06)

 ■ストリートスナップ(ストスナ)の魅力に注目

 私も業界人のひとりとして、もともと定点観測的なストリートウォッチを習慣にし、インスピレーションのよりどころのひとつとしていたものですが、いつのまにかストリートスナップ(ストスナ)記事はファッション誌のレギュラーコーナーとなり、多くの生活者の注目を集め、クリエイティブサイドの業界関係者にも影響を与え始めていました。
 
 ファッションビジネスの常識を逆回転させる?ストリートスナップの魅力(07.08.15)

 ファッション系のブログではNO1であるElasticさんはじめ、多くのサイト、ブログがこの記事を取り上げてくださり、しばらくの間アクセス上位を維持していたものです。雑誌より、スナップサイトの方が熱いよ、なんて指摘を受けて書いたエントリーがこれでした。
 
 スナップサイトの勢いと可能性(07.09.02)

 ■世界のファッションSPA(製造小売業)の仕事のしかた、スピードに影響を与えるWGSN 

 今回の最後に、07年末に日本語サービスをスタートすることになった、WGSNという業界では世界的に有名なロンドンのファッションビジネス向け情報配信サイトのモニターをさせていただいた時の感想を綴ったエントリーをご紹介しておきましょう。

 WGSNはGAP、ZARA、H&M、TOPSHOP、UNIQLOなど世界の名だたるファッション企業のマーケッターたちが活用している、ネット社会ならではのグローバルでリアルタイムなファッション情報サイトです。

 WGSNをモニターして思ったこと(07.10.20)

 通常世界のトップデザイナーたちが行う伝統的なクリエイティブ型ファッションビジネスプロセスとマーケットや消費者心理(店頭、ストリート、ピープルウォッチなど)を起点としたスピード型ファッションビジネスプロセスの両方のやり方に時間軸別、時系列、体系的に対応しているファッションビジネス情報の宝庫と言っても過言ではないでしょう。

 世界のトップ企業たちは、世界のどこにいても、そんな情報がリアルタイムに手に入ってしまう時代なんですよね~。H&Mあたりは、こういった情報サイトがあるから、コレクションはあえて見に行かない、なんて言ってますし。

 そんな情報武装をした外資企業たちに攻め込まれて、日本のファッション企業はこれから何を強みに共存すべきなのか?日々考えさせられます。
 
 <【特別企画】の最終回は、ブログで振り返る、2008年のファッション流通の総括とさせていただきます。>
 
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December 28, 2008

【特別企画】ブログ投稿1000件を振りかえって(3)

 ブログエントリー1000件を振りかえって、

 ○アクセスの多かった記事
 ○自分が印象に残っている記事

 などをご紹介しています。

 第3回目は、ブログ開始2年目の1年間(2006年3月~2007年3月くらい)です。

 ■改正まちづくり三法施行に向けての動き

 それまで成長企業がエンジンとして当てにしていた郊外SC商圏の拡大。これらが実質規制となる条例が07年秋に施行される前のファッションん流通企業の動きに注目していました。

 まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図(05.12.25)

 この記事自体は、前年の12月のエントリーでしたが、各企業が動きを始めたこの間に、多くのアクセスを頂きました。

 条例施行後の注目は、やはり都心部の大商圏。日本最高の立地をもつJRグループの駅ビルの動向、百貨店の改装、一方、しまむらなど従来、地方、郊外を主戦場にしていた勝ち組企業たちの都心部進出への期待でした。

 「JR百貨店」の脅威(06.06.19)

 丸井出店が熱くする都心百貨店改装ラッシュ(06.08.04)

 しまむら1000店舗突破、いざ都市部攻略へ(06.10.28)

 ■次世代に向けたユニクロの試行錯誤

 ユニクロが世界レベルのファストファッションとの競合に向けて、いろいろなチャレンジをした1年でした。

 ユニクロ6000億円達成に必要なこと(06.03.16)

 ユニクロデザインスタジオ(06.04.05)

 日本ファッションウィーク(JFW)にユニクロ登場(06.08.07)

 ユニクロ・デザイナーズ・インビテーション・プロジェクト(06.08.24)

 ユニクロNY旗艦店オープンの狙い(06.11.12)

 GAP、LIMITED、H&M、TOPSHOP・・・世界の大手SPAが行った手法をベンチマークし、次々と施策を繰り出したユニクロ。この間、ユニクロにとって、何がよくて何が合わないのか?一勝九敗式にチャレンジすることで、いろんなことが検証されたのではないかと思います。

 ■H&M日本進出発表と世界ファッションSPAの世代交代

 そんな矢先、H&Mの日本上陸が発表されます。
 
 H&M(エッチアンドエム)、2008年秋 日本進出(06.12.12)

 私はちょっと早いのでは?とも思っていましたが、結果は、ドンピシャのタイミングだったのではないかと思います。

 その後、アメリカの大手ファッションSPA、いわゆる第1世代SPAのギャップ、リミテッドの成長に翳りが見え始め、第2世代SPA、ZARAを擁するスペインのインディテックス、スウェーデンのH&Mの猛烈な追撃、世代交代の様相が顕著に現れます。

 米GAP、2年連続減収減益。世界SPAの世代交代鮮明(07.03.02)

 ZARA(ザラ)のインディテックスグループの驚異的な成長(07.03.22)

 米リミテッドブランズがアパレル事業を売却?(07.04.24)

 米リミテッドブランズ社 リミテッドストア売却でファッションアパレルビジネスから実質撤退(07.07.10)

 世界で始めてアパレルSPAチェーンモデルを体系立てたといっても過言ではない、リミテッドブランズCEOのレス・ウエックスナー氏の「もはやアパレルビジネスはエキサイティングではない」の言葉に象徴されています。

 ■クールジャパン
 
 第3回の最後に、この間のエントリーの中で、私がもっとも印象に残っている記事をご紹介します。

 クールジャパンを支えるもの(06.12.17)

 国内商圏そのものの大きな転換期、そして、世界的なファッションビジネスのマクロトレンドの変化、その渦に巻き込まれる日本の中で、ユニクロだけが危機感とグローバルセンスを持って、とにかく手を打ち続けている構図が浮き彫りになりました。

 その継続的な行動力、試行錯誤が今のユニクロの業績につながっているのでしょう。

 このエントリーにもあるように、世界が認める日本のファッションビジネスの潜在性、将来性、そして、日本人のカイゼン精神と可能性を信じ、もっともっと多くの企業がチャレンジをして欲しいと期待をする毎日です。
 
 <次回に続く>
 
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December 27, 2008

三井住友カードがバイジェイドットコムで中国向けネット通販促進

 12月26日の日経新聞1面に、三井住友カードが中国銀聯(ぎんれん)などと組んで、日本企業の中国市場向けネット通販を促進する共同会社を設立することに関する記事が掲載されていました。

 共同設立会社は、2009年1月に仮想商店街「Buy-J.com(バイジェイドットコム)」を立ち上げ、日本の出店企業は、中国語翻訳されたサイトを見た中国の生活者が注文した商品を、日本の物流倉庫に届けさえすれば、バイジェイドットコム側が空輸、顧客に届け、銀聯(ぎんれん)で決済が完了するというもの。

 ビジネススキームの詳細はこちらです。

 日本初!中国本土向けにインターネット通販での銀聯カード決済を開始!

 これまで、中国では、国際決済可能なクレジットカードの普及が遅れていたため、日本企業が中国の生活者に商品を販売するのに、代金回収が大きな課題となっていました。

 これに対して、三井住友カードが06年から提携している、中国国内で約18億枚が普及しているデビットカード、銀聯(ぎんれん)を決済手段にすることによって課題が解消され、急速にネット直販が促進されることになるのではと思われます。

 参加を検討している企業としてヨドバシカメラ、マツモトキヨシ、セシール、ナルミヤインターナショナル、などの名前が挙がっており、三井住友カードは百社くらいからスタートし、初年度で40億円の売り上げを目指すとしています。

 中国進出を検討している日本のファッションブランドにとっては、リスクのある直営店の出店や代金回収の不安のある卸を検討する前にバイジェイドットコムを活用するのもよいのではないでしょうか。

 中国の生活者は日本のトレンドファッションを心待ちにしていることでしょう。

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関連エントリー‐「ニッポン買イマス」 主役は新興国(BRICs)?

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December 26, 2008

【特別企画】ブログ投稿1000件を振りかえって(2)

 ブログエントリー1000件を振りかえって、

 ○アクセスの多かった記事
 ○自分が印象に残っている記事

 などをご紹介しています。

 第2回目は、ブログ開始半年から1年が経つところまで(2005年9月~2006年3月)です。

 ■アバクロ&イケア
 
 日本でも人気があり、私自身もアメリカ滞在中にお世話になった2つの海外ファッションSPA、アバクロことアバクロンビー&フィッチとIKEA(イケア)の日本進出報道を取り上げました。たくさんのブログからのリンク、SNSでのご紹介、検索エンジン経由のアクセスを頂き、PVが急増したものです。

 アバクロについては、進出発表の報道から約半年で進出延期が伝えられるまで繊研新聞さんの関連記事を紹介しながら、私が感じたアバクロに対する思いを綴る形でいくつもの記事を投稿しました。

 「アバクロ」日本進出(05.06.07)
   ↓
 アバクロ日本進出延期(05.12.13)

 IKEAについては、同社が変革を迫るであろう旧態依然とした日本のホームファッション業界とそれを迎え撃つニトリの動向などを取り上げました。

 IKEA(イケア)日本開業決定(05.06.15)

 IKEA(イケア)が日本のホームファッション業界を変える?(05.11.07)

 IKEA(イケア)を迎え撃つニトリの品質管理改革(05.12.01)

 ■東京ガールズコレクション(TGC)とリアルクローズ

 この間にゼイヴェル(現ブランディング)主催の東京ガールズコレクションの第1回目が開催され、新しいファッションビジネスの幕開けに胸躍ったものです。「リアルクローズ」という言葉もこのあたりから業界の話題に上り始めましたね。

 東京ガールズコレクション(05.08.11)

 リアルクローズの時代(05.12.19)

 ■ファストファッション

 H&Mの日本上陸で今年こそ日本でも「ファストファッション」という言葉のメディアでの露出、関心が高まりましたが、このころすでに欧米においては、ファストファッションが猛威をふるい、ラグジュアリーブランドを頂点とする従来のファッション業界のヒエラルキー(階層社会)を崩し始めていました。これを受けて、いずれはやってくる高波、日本ファッションマーケットへの警鐘として、ファストファッション関連の話題を取り上げ始めます。

 ファストファッションの挑戦状(05.10.16)

 いまでもとても多くのアクセスを頂いているエントリーのひとつです。

 ■ファッションはストリートから生まれる

 生活者発信のファッショントレンドとして、いまや世界のデザイナーやクリエーターも無視できないストリートファッション。年始にあたって、ストリートの定点観測からインスピレーションを得ることの重要性を綴りました。
 
 ファッションはストリートから生まれる(06.01.02)

 ■ブログ1周年記念コラム

 ブログを始めてちょうど1年が経ったころ、東京ガールズコレクションの第2回目を見に行きました。客席からステージを観ていて、その5年前(2000年)、H&Mのニューヨーク5番街店で感じたことを重ね合わせて書いたエントリーがこれです。

 ランウェイの向こうにあるもの(06.03.12)

 その妄想は現実になるかもしれない。 

 <次回に続く>
 
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December 25, 2008

【特別企画】ブログ投稿1000件を振りかえって(1)

 ブログエントリー1000件を振りかえって、

 ○アクセスの多かった記事
 ○自分が印象に残っている記事

 などをご紹介して行きます。

 第1回目の今回は、ブログ開始から半年が経過するところまで(2005年3月~2005年9月)です。

 ■まず、エントリー1号は、ご挨拶から

 ファッション系流通業界専門家ブログ始めます(05.3.11)

 当時、原宿竹下通りに事務所のあった私は、時間を見つけては原宿人気ショップの定点観測に出かけており、恵比寿~表参道に事務所を移した今でも、ユーズドミックス業態のチェックは欠かせません。学生さんの休みのころになると、いまだにアクセスが増える人気エントリーがこれです。

 原宿人気古着ショップの魅力比較(05.04.06)

 このブログでもっとも多かった話題は、やはり「ユニクロ」でした。1000エントリー中、なんと283のエントリーでなんかしら「ユニクロ」について触れています。その中でも一番最初にユニクロについて書いたエントリーがこれでした。

 アナタはユニクロが嫌いですか?(05.04.18) 

 業務上、成長企業のクライアントさんにビジネスコーチングをするにあたって、日頃から国内外の勝ち組SPA企業の研究を行い、ベンチマーク、ベストプラクティス(成功事例研究)を用いることを心がけています。世界で、もっとも学びがいのあるベストプラクティス企業、ZARAに関しての初めてのエントリーはこれでした。
 
 スペイン版トヨタ生産方式-ZARA(ザラ)(05.05.10)

 その後、国内外に出回っているZARAに関する公開論文や記事、店舗での定点観測、お買いものからの気づきをもとにして、ZARAに関しては150以上のエントリーを行っています。

 ■3ヶ月が経過したころに、

 イーナチュラル主催の 「ビジネスブログ」の事例紹介で取り上げられました。おかげ様で、今でも、投票による「参考にしたい事例」ランキングの上位にランクインしています。

 ■100件目のエントリーは、これ。

 商売で大事なことは全部セブンイレブンで学んだ(05.07.17)

 セブンイレブンについては、いろんな方が本を書かれていますが、ブログエントリー100件目の節目に、ちょうどそのころに出版された書籍であり、ファッションを含めて、小売業であれば、通ずるところが多い、「商売」にもっとも実践的に使えるマインド、発想が満載の同著を紹介させていただきました。

 ■記述の「ビジネスブログ」と「人気ブログランキング」のおかげで、当時、話題を集めた「ブログ」を取り上げたムック本、学研の「最新人気ブログランキング200」で紹介されました。

 お知らせ 学研「最新人気ブログランキング200」掲載(05.09.16)

 専門家から一般の方々が評価をする企画だったのですが、特に一般の方々からの高い評価を頂き、ジャンル別5位、総合26位という評価をいただきました。とても励みになりました。

 この時、ブログを始めてちょうど半年が経過していました。

 <次回に続く>
 
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December 24, 2008

【ありがとう】1000件目のブログ投稿となりました

 2005年3月11日に初めての記事を投稿して以来、本日のエントリーが1000件目のエントリー(投稿)となりました。

 これまで、3年9ヶ月に渡って続けて来ることができたのも、日々の皆さんからの多数のアクセス、ブログやHPでのご紹介リンク、コメント、トラックバック、そして、いつもブログ読んでますよ、と言って下さる方々の励ましのおかげだと思っています。(現在、ブログのアクセス解析機能によると、1週間に1回以上ブログをお読み下さっている定期読者の方が約3000人ほどいらっしゃるようです。)

 本当にありがとうございます。

 もともとこのブログは、それまで数年に渡ってライフワークとして個人的に行っていた、日経新聞、日経MJ、繊研新聞、(後に、日本繊維新聞が加わります)その他業界誌、ビジネス誌の気になる記事、使える記事のスクラップ・・・

 そこからの気づきやアイデアを、それまでは業界の方々とする世間話のネタにしていたのですが、WEB2.0時代にあたり、ブログを介して、幅広く、明日のファッションビジネスを担う方々とナレッジの共有をするとともに、業界外のファッションビジネスに興味をお持ちの方々にも業界をわかりやすくご紹介しながら、自分のビジネスに対する考え方の整理ができないか、という思い、目的で始めたものです。

 ブログを始めるにあたっては、同じプロワーカーの先輩であり、IC(インディペンデント・コントラクター)協会でお知り合いになった人気ブロガー、桜子さんに多大なるアドバイスを頂いたことも忘れられません。桜子さん、大変感謝いたしております。

 毎日読む新聞というペースメーカーがあり、ファッションアパレルビジネスという限られた領域における「自称」オンリーワンの専門性、毎日は書かかず、週2日は休んでもよいルール、座右の銘である「継続は力なり」も、更新を続けることができた秘訣だったのではないかと思います。

 これからもファッションビジネスに対する情熱と事業育成・人財育成の信念をもちつつ、更新を続けて行ければと思います。
 
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 尚、これから年末に向けて、1000件ブログを振り返る特別企画記事を予定しています。お楽しみに!

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December 22, 2008

先週の記事別アクセスランキング


 【999本目のエントリー(記事)になりました。1000本到達まであと1つ!】

 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリー(投稿記事)をご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?
 
 来年は、ラグジュアリーブランドの事業見直し、大手SPA(製造小売業)の更なる躍進の年になりそうです。 

 以下ランキングです。どうぞご覧ください。 
   
【ランキング】
1位-安易な低価格戦略はユニクロの思う壺(つぼ)?(08.12.13)

2位-ルイ・ヴィトンが世界最大規模の銀座旗艦店計画を白紙撤回(08.12.16)

3位-ポイントがトランスコンチネンツの再生に着手(08.12.16)

4位-自己実現の欲求時代のファッションビジネス(08.12.10)

5位-H&Mが2010年春に大阪出店(08.12.12)

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【第8位】↓down (08.12.22現在)

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December 20, 2008

サプライチェーンからディマンドチェーンへ

 今週の火曜日、12月16日付け日本繊維新聞の最終面に私が執筆させていただいた記事が掲載されましたので遅ればせながら概要をご紹介をさせていただきます。

 「ファッションの民主化~ファストファッションの挑戦状」というタイトルを頂いた3回シリーズ隔月連載の2回目になりますが、今回の内容は、

 ○戦後のファッション流通革命の歴史と

 ○SPA(製造小売業)がもたらした革新

 について論じてみました。

 その中で、私が『第4次ファッション流通革命』の担い手であるとする「ファストファッション」が、SPAモデルに則って、これまでの業界の常識であった、特にアパレルメーカー主導で業界の川上から川下に流れる一方通行の線=フローの形をしているサプライチェーンの発想を、生活者の需要・心理を起点にした輪=サークル型をしたディマンドチェーンの発想へのパラダイム転換を促していることを強調させていただきました。

 サプライチェーンとディマンドチェーンの違いをイメージ図をつけておきました。↓↓↓(日本繊維新聞掲載記事より)ちょっと見えづらいかな?

Photo

 この顧客を起点とするサプライチェーンである「ディマンドチェーン」という発想は、もともと90年代の中ごろに、アメリカの消費者行動学(ConsumerBehavior)の企業ケーススタディの第1人者のひとりであり、米リミテッド・ブランズのレス・ウエックスナー会長のブレーンであったオハイオ州立大学のロジャー・ブラックウェル教授が提唱し、日本でも2000年になって神戸大学の小川進教授の著書「ディマンドチェーン経営」にも著わされる発想ですが、あれから10年、最近、ようやく、この言葉が時流にハマるタイミングが来たかなと感じています。

 (余談ですが、私が自分の社名に命名した「ディマンドワークス」の由来もここから頂いたものです。)

 わかりやすく言うと、このブログでも称賛している「等身大MD」、すなわち、マルキューブランドやポイントのローリーズファームなどに代表される、ターゲット顧客と同じ生活感を持ち、ライフスタイルに共感できる商品企画チームが、ごく自然に自分たちと同じような生活者のために発信したMDは、いまや勝ち組企業の要件のひとつになっていますが、ファッションビジネスにおいては、これこそ、まさしくこのディマンドチェーンを体現したものであると思っています。

 そこでは、業界の理屈や古い慣習は排除され、純粋に共感、スピード、店頭鮮度といった生活者の利益のために、いかに、ディマンドチェーン(サークル)を速く回すかが競われるわけです。

 来年もますます広がるであろう、そんな企業のチャレンジ、そして、そんな考え方をもって仕事ができる人財の育成を応援して行きたいと思っています。

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関連エントリー‐ポイントの好業績を牽引する「等身大MD」

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December 18, 2008

在庫コントロールセミナーへのご来場ありがとうございました

 12月17日、東京、新宿で開催された、富士通ビジネスシステムさん主催のファッションビジネスセミナー、「ファッションストアの店頭鮮度管理と在庫コントロール」に雨の中、ご来場、会場をいっぱいにして下さった方々、どうもありがとうございました。

 富士通ビジネスシステムの方々、いつも多くの企業への集客努力をしてくださり、素晴らしい出会いの場をセッティングしていただき、感謝します。

 従来ですと、情報システム室や中堅企業の経営陣の方の参加が多いセミナーなのですが、今回は、在庫コントロールを実際に行っている部署の方々、店舗運営に携わる方といった「現場」の方々と、一方で、大手企業の経営企画室の方々のご来場が多く、業界の中で、現場的にも経営的にも在庫コントロールへの関心が高まっていることが実感できました。

 セミナーの内容が少しでも日々の、そしてこれからの業務改善の気づきにつながれば幸いです。

 在庫コントロールを実践することは、企業利益のためだけでなく、お客さんのニーズ、購買行動を仮説立てて、先回りして品揃えするため、とても「顧客満足」につながる発想、技術なのです。

 今回は、顧客の期待に応えるプライスライン政策も在庫コントロール業務の一環として触れさせていただきましたが、業界で低価格戦略が激化する来年に向けて、是非、そんな視点も見失わないでいただきたいなと思います。

 次回は来年2月@東京の予定です。
 
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December 16, 2008

ルイ・ヴィトンが世界最大規模の銀座旗艦店計画を白紙撤回

 12月16日の日経新聞によると、「ルイ・ヴィトン」を展開するLVJグループは、高額消費不振が深刻さを増したのを理由に、2010年に銀座で出店を計画していた同ブランド世界最大級の旗艦店計画を撤回したとのこと。

 計画があったのは、銀座の数寄屋橋交差点近く、晴海通りと並木通りの交差点に建設予定の「ヒューリック数寄屋橋ビル」(地下4階・地上12階建て)。総床面積7000㎡(2000坪超)をほぼ1棟借り受けての計画だったようで、計画時は、パリの旗艦店を大きく上回る規模だったようです。

 ラグジュアリーブランドの頂点ブランドとて、浮かれていられない世界経済情勢なのでしょうね。

 この計画のあったビル、計算すると、1層あたり平均132坪になりますが、世界で一番キャッシュフローをもつファッション企業、H&Mが引き受けるなんてことはないだろうか?と勝手に想像しておりました。

 銀座はH&Mにしても、ZARAにしても、UNIQLOにしても3店舗あってもいい街ですからね。このロケーションは各社の既存の店舗に対して、絶好の場所だと思います。

 ところで、今日、大阪出張時、心斎橋の道頓堀川、戎橋たもとのH&M心斎橋店予定地を見てきました。心斎橋商店街のなんば側の入り口、マツキヨ、WEGO大型店の斜め向かい、ZARAの並びになります。

 建物自体はそれほど大きくありませんが、まったく、H&Mはホントにランドマーク的な場所をおさえる力をもっているんだなぁと改めて恐ろしさを感じたものです。

 心斎橋商店街の長堀通り側も、ZARAのもうひとつの店舗の付近に、建替えそうなビルがあるので、あのあたりも狙ってくるのでは?と眺めておりました。ドミナント志向の企業は、売れる街の四隅や入り口と出口という風に押さえ、面で捕らえるのは常套手段ですからね。

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関連エントリーH&Mが2010年春に大阪出店

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ポイントがトランスコンチネンツの再生に着手

 12月16日の繊研新聞に、ポイントが今夏惜しまれながら清算となったトランスコンチネンツの商標権を取得し、来春2月から出店を始めるとの記事が掲載されていました。

 業界ではユニクロに次ぐ勝ち組企業とも言えるポイントの強み、インフラを生かしながら、往年の世界旅行のイメージ、飛行機のロゴを残し、30代ファミリー向け先行企画重視のブランドとしての再スタートを切るとのこと。

 ってことはUAグリーンレーベルリラクシングあたりが競合になるのでしょうかね。イマージュの下でヤング向けロンドンストリート系路線に走ったのより、かつてのファンへのアピールとなり、いいかもしれません。

 1号店の舞台に選ばれたのは、大化けして今や、ららぽーとTOKYO‐BAYとならぶ日本最大級の都市型SCとなった川崎ラゾーナ。

 キアコン(事業再生会社)、イマージュ(通販会社)ではうまくいきませんでしたが、今度こそ、小売の勝ち組の下ブランド再生なるか期待がかかります。

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関連エントリー-復活なるか、トランスコンチネンツ

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December 15, 2008

先週の記事別アクセスランキング

 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリーをご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 このブログを始めて3年9か月になりますが、いよいよ1000本目のエントリーまで、あと10本を切りました。来週には達成できるかな。

 12月は時間が過ぎるのが早いですね~。年末に向けて、今年の総括と来年の展望をまとめて行きたいと思います。

 以下 ランキングになります。ご覧ください。 
   
【ランキング】
1位-海外高級ブランドの値下げ(08.12.07)

2位-日経MJ2008年ヒット商品番付、東の横綱はユニクロ・H&M(08.12.03)

3位-安易な低価格戦略はユニクロの思う壺(つぼ)?(08.12.13)

4位-ぶれない立ち位置(08.12.06)

5位-自己実現の欲求時代のファッションビジネス(08.12.10)

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December 13, 2008

安易な低価格戦略はユニクロの思う壺(つぼ)?

 12月12日の繊研新聞に、ファーストリテイリング(ユニクロ)の柳井会長のインタビュー記事が掲載されていましたが、気になった部分を引用します。

 「(厳しい市況はまだ1、2年続くと思われるが)来年以降、価格設定をどうするかは慎重に考えないといけない微妙な問題だが、当面、据え置くつもり。その上で、円高メリットなどを生かしてより一層の品質向上を実現したい。競合先が価格を意識して品質を落としてきたら、うちはますます有利になる。」

 もともとのユニクロの競合、特にジーンズ量販チェーン、GMS衣料売場はもちろん、中間価格帯のファッションビルに入っている専門店、百貨店であろうとも、客数を奪回しようと、価格を落とすために品質も下げてしまったら、ユニクロの品質向上がますます際立ち、ホント、ユニクロの「思う壺」だと思います。

 ユニクロは低価格ながら、価格以上の商品価値を品質向上で実現している企業。

 昨今の「ひとり勝ち」ぶりは、もともと低価格志向の層の期待に応えているというより、上質を好む、従来上層マーケットでファッション消費をしていた「上から下りてきた層」から認められたことによる、ということは、最近の店頭を見たり、口コミを聞けばわかることです。

 「価格以上の価値」「お値段以上・・・」がキーワードである時代に、それに反する行為は非常に危険といわざるを得ません。

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December 12, 2008

H&Mが2010年春に大阪出店

 12月12日の日経新聞に、H&Mが2010年春に大阪心斎橋に出店することに関する記事が掲載されています。
 
 記事によると、心斎橋店は、地上1階-4階、売り場面積300坪で銀座店と同じ規模とのこと。

 私は、H&M上陸前から、同社が、自身の最大の強みのひとつである「デイリーデリバリー(毎日複数回配送)」を行う物流拠点の効率を最大限に発揮するというロジスティック戦略の観点から、しばらくH&Mは東京首都圏に集中出店(10店舗以上)してから関西圏へという説を唱えていましたので、予想より早い大阪への進出となります。

 日経新聞には、「銀座、原宿、渋谷、新宿に続く国内5店舗目」とありますが、業界内では、それ以前、来年中に、埼玉県(近郊SC)や神奈川県(大商圏駅前)での出店が決まったようだという話がありますし、ホントにH&Mは引く手あまたのようなので、実際、2010年の大阪店は10店目以降になる可能性もあります。

 つまり、首都圏出店を差し置いて、関西圏への出店を優先させたのではなく、すでに同社の中で、向こう数年間の首都圏の出店地図が描かれたため、視線は次のターゲットである関西圏に移ったという見方もできます。もちろん、関西にも物流拠点を構え、並行して多店化という戦略もありでしょう。

 いずれにしても、高速商品回転のための物流拠点ありき、がH&Mの戦略であることには間違いないでしょう。

 H&Mは現在、33カ国に出店していますが、今回の日本への進出は同社の中でも歴史的な大成功と位置づけられているようです。銀座店オープンのころは、CEOも日本法人社長も慎重なコメントをされていましたが、日本での出店のスピードは予想以上に速いかもしれません。

 関西の方、お楽しみに!
 
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December 10, 2008

自己実現の欲求時代のファッションビジネス

12月9日の繊研新聞に、IFIビジネス・スクール学長の尾原蓉子先生が書かれた、「ファッションビジネス40年ーこれまでとこれから(上)」という論文が掲載されておりました。

 IFIビジネススクールは、私も12年前プレスクール時代に、当時勤務していた商社から研修目的で受講させていただき、MDコースを卒業、現在は、そのご縁もあって、プロフェッショナルコースの講師をさせていただいているファッション業界の人材育成機構です。

 IFIビジネススクール

 プレスクール時代から尾原先生は存じ上げており、リスペクトしていますが、今回の論文もいつもながら、グローバルなマクロアプローチで半歩先ゆく提言を的確にまとめておられ、納得しながら読ませていただきました。

 その中で、ファッションマーケットの成熟度合いを、心理学でおなじみのマズローの欲求5段階論にあてはめて説明されていますが、現在は、第4段階の「尊敬への欲求」を超えて、第5段階の「自己実現の欲求」の段階であることを指摘されています。

 すなわち、第4段階では、尊敬されるためにデザイナーブランドや高級ブランドを購入、顧客も企業も、いわゆるブランド信奉があったわけですが(80年代~90年代)、2000年代以降は、第5段階に突入して、多くの選択肢からいかに賢く、自分らしい組み合わせをするか、という購買行動に変わっているというわけです。

 そんな時代のキーワードとして尾原先生が挙げていらっしゃるのが

 ファストファッション、、チープファッション、ネットショッピング、顧客がカスタマイズ、感動や体験が生む新しい価値、顧客によるソーシャルリテイリング、クールジャパン、ファッション企業に求められるサステイナビリティ

 です。まったく同感で、私のブログが取り上げたトピック、視点を一通り網羅していただいていたので、大変光栄でした。

 話は変わりますが、今年、特に注目していた、ストリートスナップで、いつも興味深く見ているのは、個性的なコーディネートそのものもそうなのですが、スナップに撮られた子たちが着ているものを、それぞれどこで買ったかという情報です。

 いろんなブランドを組み合わせて着ているんですが、今、圧倒的にユニクロが入っている。そしてローリーズファーム、ジーナシス、マウジー、ZARA、古着が多いです。近々H&Mも上位に入ることは間違いないでしょうね。

 いわゆる勝ち組企業、ブランドたちですが、彼らは当然、店頭で自社ブランドのコーディネートを提案をしているものの、実は、お客さんは、上から下まで、そのブランドで揃えるわけではなく、それらのコーディネートを参考にして、自分らしい組み合わせをしやすいパーツを購入しているわけです。

 自己実現の欲求の時代には、そんな最強のパーツが豊富に選べる店のポジショニングが高まるのでしょうね。

 各企業は、そんな店を目指すのか、それとも、そういうブランドとどう共存するか、を考えるのか?業界内ではなく、生活者のタンスの中で考えないといけない時代なのかもしれません。 

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December 08, 2008

先週の記事別アクセスランキング

 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリーをご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 2009年のファッション業界予想図のようなランキングになりましたね。

 来年のファッションビジネスにおいても、ユニクロが東(洋)の横綱、H&Mが西(洋)の横綱は堅いでしょうし、東京のストリートファッションは益々世界に注目されるでしょう。

 そんな時代にファッション業界に携わる企業、方々には、生活者の立場に立って、常に価格をデザインして欲しいです。

 以下 ランキングをご覧ください。 
   
【ランキング】
1位-日経MJ2008年ヒット商品番付、東の横綱はユニクロ・H&M(08.12.03)

2位-東京のストリートファッションを世界へ(08.11.26)

3位-ユニクロ、ロシア出店へ準備(08.12.02)

4位-価格をデザインせよ(08.11.24)

5位-サンエー・インターも来春ファストファッションの新業態を出店(08.11.29)

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【お知らせ】52週MDのための店頭在庫コントロールセミナー

 今年最後のセミナーのお知らせです。

 来る12月17日(水)、東京の富士通ビジネスシステムさん主催のファッションビジネスセミナーの基調講演の講師をさせていただきます。

日時   08年12月17日(水)
     14:00-17:00(前半90分が私の講演です)
 
場所   富士通株式会社 新宿アイランドタワー33階セミナールームB
      新宿区西新宿6-5-1(新宿駅西口から徒歩5分)
      TEL:03-5323-7534

講演テーマ 「ファッションストアの店頭鮮度管理と在庫コントロール」

 ファッションビジネスは、SPA(製造小売業)化が進み、海外大手企業の日本上陸、勢力拡大もあいまって、年々競合の激しさを増していますが、そんな情勢の中での勝ち残りの技術のひとつに店頭在庫コントロールがあります。
 
 本講演は、私自身が、あるファッション専門店チェーン勤務時代に『在庫コントロール部』を立ち上げ、メンバーとともに成功企業の事例研究をしながら独自の業務構築を行い、人財育成を図った約3年間の体験談をもとに、52週MDの実践に耐えうる週次店頭在庫コントロールの運用を体系的にケーススタディーとしてまとめたものです。

ファッションストアの多店舗化を図る中で、

●商品企画と店頭在庫の運用にお悩みの企業の方、
●直営店を増やしているものの、収益が伸び悩んでいるアパレルSPA企業の方、
●ただの「配分屋」ではない本格的なディストリビューション、在庫コントロール業務の実践を検討中の企業の方
●シーズン中の機会損失、期末在庫過多に苦労されている企業の方
●アウトレットの運用を考えていらっしゃる企業の方

に顧客ロイヤリテイと企業収益向上を目指すための在庫コントロールの基本をシーズン、月間、週間の実務にまでに落としてご紹介致します。

【主な内容】

■ 在庫コントロールに取り組むための定義を「見える化」する
■ 在庫コントロールのシーズン、月間、週間単位での実践例
■ 店間移動、価格調整を活用したプロパー消化率向上策
■ 客数をコントロールするための在庫コントロール
 
 セミナーの、後半は、200社以上に導入実績があり、某大手SPA企業や某靴専門チェーン企業が活用して実績を上げている、私のビジネスパートナーでもある松山電子計算センターさん開発のファッション専門店向けマーチャンダイジング業務パッケージソフト「現場主義II」のデモンストレーションもあります。
 
 特に10-50店舗超くらいの規模の成長中ファッションリテイル事業を運営されている企業の方にタイムリーな内容です。

 ご興味ある方は、こちらからDMがダウンロードできます。>>>セミナーDM(PDF)をダウンロード


 参加費無料で、まだ、多少空き席はあるようですので、参加ご希望の方は、以下の富士通ビジネスシステムさん受付窓口にご連絡頂くか、以下のURLからお申込みください。
 
 富士通ビジネスシステムセミナー参加申込ホームページ

 問い合わせ先
 株式会社富士通ビジネスシステム
 第一営業本部 リテイルソリューション営業部
 セミナー事務局 
 担当:柏原氏、福岡氏、廣川氏、小海氏、神谷氏

 TEL:03-5804-8261 
 FAX:03-5804-8269

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December 07, 2008

海外高級ブランドの値下げ

 12月6日の日経新聞に、最近、新聞紙上で取り上げらているラグジュアリーブランドの値下げについて、各ブランドごとの値下げ幅がまとめて掲載されていたのでご紹介しておきます。

ブランド名実施日値下幅
フェラガモ11月初旬8.8-14.6%
フェンディ11月15日10%
S.Tデュポン11月21日10%
カルティエ11月21日10%
ティファニー11月22日5%
モンブラン11月27日10%
ルイ・ヴィトン11月29日7%
ディオール12月2日8%

 世界金融危機による急激な消費の冷え込みで日本のラグジュアリーブランドの売上はブランドによっては、前年比5がけ(50%)?、4がけ(40%)!?にまで落ち込んでいる噂を耳にします。

 これまでの売上の3割が株で儲けたプチ富裕層&外資系金融会社サラリーマン、さらに3割が新興国からの観光客需要とみたら、あながちその数字も当たらずとも遠からずかもしれません。

 この状況にテコ入れすべく、最近の円高ユーロ安を原資に年末商戦に向けて各ブランドが需要を刺激すべく、値下げを行っているのが今回の事情です。実際に商品原価が安くなるのは、ユーロ安後に輸入するものになりますが、各ブランド、輸入済みのもの含めて、商機を逃すまいと前倒しで値下げに踏み切った模様です。       
           
 ところで、1年前のユーロは1ユーロ=160円、最近は1ユーロ=118円で、その間、ユーロは円に対して25%も安くなっているんですね。

 ならば、もっと安くならないものかと、ちょっと輸入原価計算をかけてみたところ、なるほど値下げは輸入原価減額相当分だけ、利益(粗利額)は従来のまましっかり確保しようとすると、ちょうと8-10%くらいの値下げが適当かな、という計算になります。

 ってことで、まだまだラグジュアリーブランド側は、企業努力をして値下げをするところまでは至っていないようなので、まだまだ値下げ余力はありそうな感じです。みんなで買い控えていたら、そのうち再値下げってなこともあるかもしれません(笑)。

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December 06, 2008

ぶれない立ち位置

 今年は、12月になって、通常のコンサルティング&ビジネスコーチングのお仕事の他に、2009年ファッション業界はどうなる?的な趣旨の月刊誌、業界紙、一般紙の取材、対談、執筆が増えています。

 話題はだいたい「ファストファッション」に及びますが、「ファストファッションって何?」という質問をされると、いろいろな定義、考え方があると思いますが、私は、

 語源はファストフードだけれども、

 「低価格でありながら、『価格以上の価値』をデザイン性とスピードで実現している企業またはブランド」

 と答えるようにしています。

 世界のファストファッションの雄、H&Mの日本上陸にあたって、ここのところ多くのファッション企業が、ファストファッション対策や自らファストファッションと呼ぶ新ブランド、新業態を立ち上げており、毎日のように繊研新聞や日本繊維新聞などの記事で取り上げられています。

 実は、H&MやZARA、日本のこの定義に当てはまる企業、ブランドは、押し並べて自らをファストファッションとは呼んでいません。むしろ呼ばれるのを嫌がっているかも。

 ファストファッションという言葉は、第三者的に、ひとことで誰かに伝えやすくするために、つけた言葉と言ってもよいと思います。

 先日、上記の定義にはまるビジネスモデルを確立し、成果を上げている、ある勝ち組ファッション小売企業の幹部の方とお話する機会に恵まれましたが、実際、その方も社内では、ファストファッションというキーワードは一切話題に上らず、

 小売業として、顧客のことを考えて、当たり前のことをした結果、こんなオペレーションになっただけ

 とおっしゃいました。

 その言葉の中に、浮つくことなく、顧客がしっかり見えていて、その顧客のために何をすべきか、動じない、ぶれない立ち位置と力強い信念を感じたものです。

 このファッションビジネスの転換期に外資系企業のよいところをベンチマークし、自らの業務を見直し、改善することは大事ですが、くれぐれも既存の顧客の期待を見失わないようにしていただきたいな、と思う今日この頃です。 

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December 03, 2008

日経MJ2008年ヒット商品番付、東の横綱はユニクロ・H&M

 12月3日の日経MJに毎年恒例の2008年ヒット商品番付が掲載されていますが、東の横綱はユニクロ・H&Mでした。
 
 ちなみに東西横綱と三役は次のとおり

       東          西
横綱 ユニクロ・H&M      セブンプレミアム・トップバリュー
大関 低価格小型パソコン  WiiFit
関脇 ブルーレイ        パルックボールプレミアクイック
小結 円高還元セール    マックのプレミアムローストコーヒー

 今年は、私も飛びついた低価格小型パソコンかなと予想していましたが、それをおさえて、ユニクロ・H&M、セブンプレミアム・トップバリュー(イオンのPB)と価格訴求のプライベートブランド(PB)が東西の横綱に選ばれたことは、「低価格ながら価格以上の価値」という今年、来年の流通のキーワードがはっきり打ち出されていると思いました。

 ここのところブログエントリーも思わず連続してユニクロの話題になってしまいました。ちょうど昨日、同社の11月度売上速報が発表され、12月3日の各紙に記事が掲載されていましたが、

 既存店売上前年対比 売上高 132.2% 客数 125.7% 客単価 105.2%

 にはもう言葉が出ませんね。ちなみに前年11月の既存店売上前年対比は売上高 103.2% 客数 100.0% 客単価 103.2%でした。前年同月の土日祝日9日に対して本年の同12日という、売上が土日徹底集中型のユニクロのアドバンテージもありますが、ヒートテックキャンペーンを中心とした集客、客数増、最近ユニクロよくなったね、という口コミの相乗効果もあって、フリースブーム以来の前年同月比30%超増収とのことです。

 たぶん老若男女、たんすの中の無地インナー(長短Tシャツ、タートルネックカットソー、アンダーウエア、ソックス)や無地セーターといったひと目でユニクロとわからないアイテムにおけるユニクロ構成比、ものすごく上がっているんじゃないでしょうか?先日からブログで取り上げている、「ストリートスナップに撮られている人たち」のユニクロ着用率もものすごく高いですしね。これからもまだまだ上がるんじゃないでしょうか?
 
 積極的なプロモーションを打ちながらも、実はそんな「名脇役」に徹っしているユニクロに脱帽せざるを得ません。

 
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関連エントリー-ユニクロの消費者参加型グローバルマーケティング

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December 02, 2008

ユニクロ、ロシア出店へ準備

 12月2日の日経新聞にユニクロがロシア進出に向けて事業準備室を設置したとのこと。

 一年前に日経新聞が柳井会長の発言に同様の報道をし、後に勇み足だったことがわかりましたが、今回は事業準備室が設置されたのでユニクロも具体的に動かれるようです。早くて2009年内に1号店を出店するとのことです。同時にインドへの市場調査もされているようです。インドは先日同社が合弁工場を設立することになったバングラの隣国ですが、まだ輸入に規制が多く、参入は面倒な国なのではないでしょうかね。

 来春はH&Mもモスクワにロシア1号店をオープンしますし、そのあたりも意識しているのでしょうか。

 ユニクロは成長の過程で世界の大手SPAの手法をかなりベンチマークしてきましたね。H&MやZARAにはまだまだ学ぶことは多いので、彼らの背中を見ていればいろいろ打つ手はありそうです。 

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関連エントリー-ユニクロがモスクワ進出!?
関連エントリー-ファッション企業がロシアに注目

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December 01, 2008

先週の記事別アクセスランキング

 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリーをご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 ファッションストアの新規出店抑制、大手百貨店アパレルの新規ブランド凍結、大型SCの開業先送りなど、来年は既存店のブラッシュアップ、改装、建て直しなどにフォーカスする企業のニュースが新聞紙上で目につくようになり、市況の厳しさを痛感します。

 そんな時こそ、これまで足腰を鍛え、パワーを蓄えてきた企業はチャンスですね。来年、新しい時代を作る企業・ブランドが彗星のごとく現れることも楽しみにしたいと思います。
      
 さて、ランキングは以下のとおりです。
   
【ランキング】
1位-東京のストリートファッションを世界へ(08.11.26)

2位-価格をデザインせよ(08.11.24)

3位-H&M次回のゲストデザイナーは英マシュー・ウイリアムソン(08.11.27)

4位-伸びるシャツ専業SPA(08.11.21)

5位-米アバクロ社が海外出店を加速(08.11.20)

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