サプライチェーンからディマンドチェーンへ
今週の火曜日、12月16日付け日本繊維新聞の最終面に私が執筆させていただいた記事が掲載されましたので遅ればせながら概要をご紹介をさせていただきます。
「ファッションの民主化~ファストファッションの挑戦状」というタイトルを頂いた3回シリーズ隔月連載の2回目になりますが、今回の内容は、
○戦後のファッション流通革命の歴史と
○SPA(製造小売業)がもたらした革新
について論じてみました。
その中で、私が『第4次ファッション流通革命』の担い手であるとする「ファストファッション」が、SPAモデルに則って、これまでの業界の常識であった、特にアパレルメーカー主導で業界の川上から川下に流れる一方通行の線=フローの形をしているサプライチェーンの発想を、生活者の需要・心理を起点にした輪=サークル型をしたディマンドチェーンの発想へのパラダイム転換を促していることを強調させていただきました。
サプライチェーンとディマンドチェーンの違いをイメージ図をつけておきました。↓↓↓(日本繊維新聞掲載記事より)ちょっと見えづらいかな?
この顧客を起点とするサプライチェーンである「ディマンドチェーン」という発想は、もともと90年代の中ごろに、アメリカの消費者行動学(ConsumerBehavior)の企業ケーススタディの第1人者のひとりであり、米リミテッド・ブランズのレス・ウエックスナー会長のブレーンであったオハイオ州立大学のロジャー・ブラックウェル教授が提唱し、日本でも2000年になって神戸大学の小川進教授の著書「ディマンドチェーン経営」にも著わされる発想ですが、あれから10年、最近、ようやく、この言葉が時流にハマるタイミングが来たかなと感じています。
(余談ですが、私が自分の社名に命名した「ディマンドワークス」の由来もここから頂いたものです。)
わかりやすく言うと、このブログでも称賛している「等身大MD」、すなわち、マルキューブランドやポイントのローリーズファームなどに代表される、ターゲット顧客と同じ生活感を持ち、ライフスタイルに共感できる商品企画チームが、ごく自然に自分たちと同じような生活者のために発信したMDは、いまや勝ち組企業の要件のひとつになっていますが、ファッションビジネスにおいては、これこそ、まさしくこのディマンドチェーンを体現したものであると思っています。
そこでは、業界の理屈や古い慣習は排除され、純粋に共感、スピード、店頭鮮度といった生活者の利益のために、いかに、ディマンドチェーン(サークル)を速く回すかが競われるわけです。
来年もますます広がるであろう、そんな企業のチャレンジ、そして、そんな考え方をもって仕事ができる人財の育成を応援して行きたいと思っています。
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【第7位】→stay (08.12.20現在)
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