安さだけが理由じゃない
今週、雑誌の取材や業界の方々と世間話をしていて、不況と言われる中でも調子の「悪くない」ところの話題がいろいろと上りましたが、やはり共通点はあるものだなあ、というお話。
ユニクロ、アウトレット、ユーズドミックス業態(古着チェーン)・・・
「安さ」がキーワードととらえられがちですが、
○ユニクロは、毎年単品の品質向上を重ね、ここのところ展開カラーを圧倒的に増やし、商品バリエーションが目に見えて豊富になっている。
○アウトレットは、従来の旧在庫処分目的から、新しい販路と位置付けられ、一方、既存店の店頭鮮度アップを目的としたシーズン中の商品の処分を担うようになり、それによりアウトレット店自身の鮮度も上がり、「買える」商品が増え、買上率が上がっている。
○ユーズドミックス業態は、古着と相性のよい新品の構成比が高まり店頭の魅力が増している。
更に、
○リサイクル、リユースと呼ばれるお店も、売買に抵抗のない生活者が増え、ファッション商品が旬を逃さず売買されることによって、店頭に並べられる商品の鮮度は高まる。
業界内には、もともと上記の企業、業態よりも豊富な品揃えを提供するお店はいくらでもあると思いますが、以上は、相対的に、前年に比べ、顧客から見てわかりやすい進化を遂げていたり、店頭鮮度が向上し、結果、生活者の選択肢の幅を広げているところに、「安さ」だけではない、見逃せない成長要因があると言えます。
小売企業の基礎体力のバロメーターに既存店売上高前年対比というものがありますが、各社、この数値をどう向上させるかが永遠のテーマであるのは言うまでもありません。
新店は黙っていても5年間は伸び続けるという常識は、SC乱立によって崩壊し、「長打」と呼べるヒット商品にもそうそう巡り会えません。
いかに顧客にわかりやすく品揃えを向上させ、業務の精度を上げるか?
キーポイントは、人(ヒト)がモチベーションをもって、以前より工夫を加えて仕事に取り組み、成長を遂げている過程において、企業も進化するもの、というのは私の持論。今こそ、人(ヒト)への投資を惜しまず、そして、進化への環境を整えて行きたいところです。
さて、間もなく3月の春シーズンを迎えます。皆さんの今年の進化のテーマは何ですか?
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Comments
安さという必要条件に創意工夫という十分条件がプラスされ現在の好調へと進化している旨、納得です。
Posted by: 塩川 孝史 | February 09, 2009 06:04 PM
塩川様
コメントありがとうございます。
的確なお言葉ですね。
またよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | February 10, 2009 12:20 PM