しまむらの8期ぶりの減益
3月24日の日経新聞に、しまむらの09年2月期決算見通しに関する記事が掲載されていました。
同社は、期中48店舗の新規出店があったのにもかかわらず、前期比で売上高が横ばい(既存店売上高は4.6%減)、営業利益が3%減と、他社が業績を落としている時でも、堅調だった同社が、8期ぶりに営業減益となる見通しであるとの記事が掲載されていました。
ファッション業界の中で、ターゲット顧客(全国の小商圏の主婦を中心としたファミリー)に対し、もっとも緻密なMDと精度の高いオペレーションを行っていると言っても過言ではない、しまむら。その最たるものは既存店客数と値下率の絶妙なコントロールでしょう。
同社は、過去、消費者物価指数の下落に合わせ、毎年1点単価を政策的に下げ続け、1客あたり買上点数(セット率)を微増させながら、小売業の人気のバロメーターである既存店客数前年比を安定的にほぼ100に維持し、もっとも「失策」が少なく、見込み違いがあっても、卓越した在庫コントロールでしのぎ、ブレが極めて少ないと思われた同社ですら、既存店減収、営業減益に陥るわけですから、いまさら言うのもなんですが、ファッション市況は本当に悪いのだなぁと痛感させられます。
記事では、中高年層の生活防衛による買い控えが影響したと分析されています。
同社は、今期、あらためて価格政策を見直しつつ、若者層などの集客が見込める都心部を中心に、グループで通期計80店舗の出店を計画中とのことです。
企業の持続的安定成長という観点で言うと、私は、ある意味、ユニクロよりもしまむらの方が堅いと思っています。
しまむらが復調しなければ、ファッション市況全体も回復しないでしょうから、引き続き、同社の月次既存店売上前年対比(客数x客単価)をバロメーターのひとつとして見守って行きたいと思います。
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