カリスマ経営者と後継者育成
4月3日の日経MJに好調ユニクロの柳井会長の後継者育成問題、4月8日の繊研新聞に、この度、しまむらの役員を退任される藤原会長と後藤専務、「二人のカリスマ」後のしまむらに関する記事が掲載されており、それぞれ興味深く読ませていただきました。
日本を代表する勝ち組トップ企業2社のカリスマが去った後の経営問題には誰もが関心が尽きないところだと思います。
ユニクロの柳井会長は、実家の地域密着型紳士洋品店を継ぎ、カジュアルウエアへ業態転換後、売上高日本一の衣料チェーンへ、しまむらの藤原会長は、就職した呉服店をベースに、非同族ながら、オーナーからの厚い信頼の下、日本最多店舗の企業へと導いた、共に創業者ではない経営者であることはご存知のことと思います。
お二方に共通することは、ご本人の能力や先見性が優れていたのはもちろんですが、一番は、まだ店舗が少ないころから、日本一クラスになることを前提に、常に、次のターニングポイント(規模)を意識した仕事のやり方、しくみを整えてきたところではないでしょうか?だから、今の2社があるのけっして偶然ではないのです。
その過程においては、それこそ生きるか死ぬか修羅場を何度もくぐって、決断をされて来られたでしょうから、どんなに優秀なサラリーマンをもってしても、信念、度胸、決断力、精神力ではかないません。特にこれだけの規模になってますからなおさらでしょう。
しかしながら、同じチェーンストアの形をしていても、それを作り上げるプロセス、人材育成法は違ったと思います。
両社を見ていて、個人的には、ユニクロは、どんな優秀な人を連れてきても、ビジネスモデルは引き継げるかもしれませんが、柳井会長のようなギャンブラー的なジャッジは出来ないだろうということと、しまむらは、合理的な組織づくり、高速配転により多くの社員の方が標準的な仕事のやり方や発想ができるので、大きな心配は要らないだろうと思いますが・・・
クライアント企業さんの成長段階に応じて、組織論・人材能力開発をあらためて考える機会が多いです。
以前、セミナーを聞いた日本リテイリング協会の渥美俊一先生のチェーンストアの組織論に関する本が昨年末に出版され、読み返しています。
これすべて真に受けると大変なことになっちゃうと思うのですが、さすがに、米国、日本の企業事例から抽出されたエッセンスなので、とってもいいことも、ある程度の規模になったら「アレンジして」使えることがいっぱい書いてあります。
クリエイティブ系(商品企画・バイイング)とオペレーション系(店舗運営)の2極に偏りがちなファッション流通業界の中で、企業成長、多店舗化の過程において、「高速配転によるスペシャリスト育成」と「エデュケーターの役割」があらためて重要だと感じました。
そして、それを外部からご支援しているミッションにとてもやりがいを感じています。
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