アバクロンビー&フィッチが、RUEHL(ルール)業態を閉鎖
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6月19日の繊研新聞などに、アメリカで不振が続くアバクロことアバクロンビー&フィッチ社がアバクロ業態の上層マーケット向けに展開していたRUEHL(ルール)29店舗を今期末をもって閉鎖すると発表したことに関する記事が掲載されていました。
オリジナルのプレスリリースはこちら
Abercrombie & Fitch to Close RUEHL Operations
同業態は、同社の2008年決算の中でも、業態単独で55億円程度の赤字を計上していたとのことで、同社の減収大幅減益の主要因のひとつ。 会社の「お荷物」となったため、今後、その他の業態(アバクロ、ホリスター、アバクロキッズライン、ギリーヒックス)の建て直しと、飽和になったアメリカマーケットよりも海外進出に集中投資するために閉鎖を決定したとのことです。
ついでに2008年の同社のアニュアルレポートや最近の月次売上レポートを眺めましたが、ここんところ、アバクロは惨憺たる業績です。
2008年年間では、既存店売上高13%減
2008年5月から2009年5月まで、13ヶ月連続既存店売上高前年割れ
特に、08年8月以降がひどいですね。参考までにその有様を。すべて既存店売上前年対比です。
月次 全社 アバクロ ホリスター
08年08月 △11% △ 5% △14%
08年09月 △14% △ 7% △20%
08年10月 △20% △14% △25%
08年11月 △28% △25% △29%
08年12月 △24% △24% △24%
09年01月 △20% △16% △24%
09年02月 △30% △27% △33%
09年03月 △34% △32% △35%
09年04月 △22% △17% △26%
09年05月 △28% △25% △32%
2008年のアニュアルレポートによると、アメリカのマーケット情勢にもかかわらず、突っ張って一品単価を上げ、客数が大幅減したというのが主要因のようです。
昨年後半に読んだ海外ニュースで、アバクロのマイケルジェフリーズCEOが、競合他社は単価を下げているが、うちはマーケットには迎合しないというような強気な発言をしていましたが、結果は上記のような状況です。
さて、12月に銀座1号店をオープンし、日本進出を決めているアバクロ。アジア旗艦店ということで格好の良いプレゼンテーションもよいですが、真剣に売上を取りに来なければ、まずいですよね(笑)。
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Comments
Ruehlは(マイナー嗜好の強い)個人的には非常に好きだったのですが、立ち上がった瞬間から商売ベースには乗らない印象でしたね(笑
さすがに最大ブランドであるHolistarがこの状態では、会社存続を最優先に考えたという事でしょうか。
A&Fにしても、今のままでは決して商品自体もprice for valueが合っていないと気づかれたのか、米国内でもお土産物屋さん的な印象が定着しました。
(まだ日本のオジサンには未だに「あの商品は良い」と言っている人もいるみたいですが-爆)
やっぱりケアラベルから糸・製品に至るまで一社に頼った生産政策はうまくいかないという良い例でした。
日本は例のオレゴンから来た女性が一人頑張っていますが、12月のオープンからどれくらい持つのか、良く観察してみましょう。
Posted by: RT | June 22, 2009 06:05 PM
RTさん
いつもコメントありがとうございます。
アバクロは、リミテッドのDNAを引き継いでか、アメリカでは、プレス活動に積極的ではありませんが、日本でのH&Mやフォーエバー21の成功着陸を見てどう考えているのでしょうかね。
日本のマーケットで一気に実を取るために、どんな戦略でくるか、アバクロよりもホリスターでの多店舗化もうわさされていますが、見ものですね。
Posted by: taka | June 23, 2009 12:33 PM